急患対応で仕事の実力発揮
夜も更けた病棟。結衣は茶髪を揺らしながら、巡回を続けていた。初夜勤で得た経験を胸に、少し落ち着いた表情で仕事をこなしている。だが、その夜は、まだ結衣に試練を用意していた。
午後11時、ナースステーションに緊急コールが入る。急患搬送の知らせだった。心臓発作の疑いで、中年男性が救急車で到着するという。結衣の心臓が高鳴る。
「うわっ…これ、結構ヤバいやつやん!」
派手な見た目とは裏腹に、頭の中は冷静に段取りを組んでいた。
「結衣さん、患者さんの対応お願いします!」
高木先輩の声が飛ぶ。結衣は深呼吸して、患者の到着に備える。
救急車が到着し、男性がストレッチャーで運ばれてきた。結衣は酸素マスクを準備し、バイタル測定の準備を手早く整える。心臓の鼓動が早まる中、彼女は笑顔を絶やさない。
「大丈夫ですよ♡一緒に頑張りましょ!」
橘医師が診察しながら指示を出す。結衣は瞬時に判断し、心電図の装着や点滴の準備を行う。緊張感が漂う中、結衣は指示を確認しつつ、自分の判断も加えて動く。
「酸素マスクの位置、少し上げますね…はい、OKです♡」
橘医師も感心した表情を見せる。「結衣さん、落ち着いてるね…すごい」
しかし、患者の血圧が急激に下がり、対応が急務となる。結衣は指示を確認しつつ、すぐに輸液ポンプを調整し、酸素投与を最適化。手際の良さに、高木先輩も思わず息を呑む。
「…まさか、派手ギャルがこんな判断力を持ってるなんて…」
佐藤も、少し驚いた目で結衣を見つめた。
数分後、男性の状態は安定。結衣は手元を整え、医師に報告した。
「安定しました。酸素も投与済みです。次のバイタルもこのまま観察で大丈夫です♡」
橘医師が頷く。「結衣さん、素晴らしい対応だった。冷静で正確だ」
結衣は少し照れながらも胸を張った。
「えへへ、あげ〜⤴︎︎⤴︎︎!患者さん無事でよかったです♡」
その後、病棟のスタッフも結衣の働きぶりを見て、自然と拍手を送った。派手な見た目に惑わされていた彼らの印象が、一気に変わった瞬間だった。
夜明け前、結衣は一息つきながら窓の外を眺める。静かな夜が明ける中、自分がギャルであることと、ナースとしての責任感を両立できることを、改めて実感していた。
「ふふん♡ギャルナース、夜勤もあげ〜⤴︎︎⤴︎︎でこなすんだから、みんなビックリよね♡」
こうして、初夜勤のハイライトとなる急患対応を通じて、結衣はギャルの見た目と有能さのギャップを周囲に見せつけたのだった。病棟スタッフの信頼も、少しずつ固まっていく。




