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One in the WORLD  作者: 黒鷹
第2章 地下迷宮の謎
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第56話 決闘申し込み

幸せは長くは続かない?

トラブルはほっといても勝手にやってくるもので

運営からの召喚状?


『アルカナ』を開いてから数日後、予想外の繁盛に生産が追いつかないと悲鳴上げつつも3人の従業員と楽しく店舗経営をしていたある日、いつものようにログインすると運営からメールが来ていた。


直接チャットではなく領事館に召喚したうえでの話し合い・・・。

用件が書いていないがいったいなんだ?


首をひねりながらもユリカさんにお店を頼んで店の制服から冒険者の格好になって領事館に出向くことに。


冒険者ランクNV(ノービス)のランです。召喚要請によりまいりました。


領事館の総合入り口の案内の方に召喚状を見せると領主の部屋に案内された。

案内してくれた方が下がると領主様が口を開いた。


「今回は私は場を提供しただけだ、これよりこの部屋は特殊空間に転移し外部からの干渉はなくなる。そのうえで運営とから話を聞いてほしい。できれば私もいちAIのひとりとして向こうの話を聞いてほしい。」


領主様がそう言い終わると同時に『ヒュン』と言う音ともに部屋の空気が変わり正面に2人の人物が現れた。


あらわれた一人を見て顔をしかめながら尋ねる。


新藤・・・今度は何たくらんでやがる・・・


「ひどいな・・・僕は何もたくらんではいないさ、冗談抜きでまじめな要請をしたい。」


まじめな新藤の顔をみながら一応警戒しつつ聞いてみることにする。


「まじめな話、ハイデル廃坑のオーク達のAIが君の行動でかなり自信をなくしショックを受けている。」


あれは悪いとは思うがそんなのAIを初期化するないし別のを用意したらいいだろう?


「AIというのは簡単に育たないのだよ、街中のNPCを見てもわかるだろう、彼らは独立した人格を保有している、このことは国家のプロジェクトにもかかわるので詳しくはいえないが使えないから初期化なんて論外なんだよ、AIを初期化するということは人を一人殺すことと同意語だと思ってくれ、君は必要があれば躊躇しないだろうが日本で人殺しは大罪だそれは理解しているだろう?」


ふむ・・・国家が絡むなら詳しいことは聞かない、しかし俺がここに呼ばれたということは俺に何かができるからここに呼んだんだろう?


「うん、元軍人さんは話が早くて助かる。」


そのことは言うな。


「すまん、簡単に言うと彼らの存在意義を確認するためにもう一度ハイデル廃坑でまじめな戦闘をしてほしい。」


また最初からPT(パーティ)組んでもぐれってか?

いいたかないがあのダンジョン俺達は力技と犯則という幸運に恵まれての結果だぞ、それにいわれてすぐメンバー揃わんよ。


「いや、13層目からでいい。それもオーク達とだけの戦闘だ。」


・・・今言った通り簡単にメンバーが揃わんよ、ただソロでもいいのなら同じ条件で受ける。


「それは彼らをなめてはいないか?」


全然・・・まぁ、素直に言えば全力の戦闘がしてみたいということもある。

ただ、ソロを望んだのはいくつか自分で確かめたいことがあるからそう望んだんだよ。


「確かめたいこと?」


このゲームの目的に寝たきりの患者やアスリートにVRを提供し役立てたいというのがあると聞いた。

簡単に言えば脳にどのように行動すればどう動くというのを教え込まして現実でも同じようできるためのトレーニングの一環だと。


「ああ、その通りだ。」


では逆も然りなのではないか?

現実でできる行為をアバターで再現する、プレイヤーはリアルスキルなんて呼んでるけどな。


「ああ・・・」


しかしそれはなんとなく「できる」というレベルだ。

人体構造の力学を考えてのことではない。

むしろこれらを考えてここで再現しそれを頭に完全に覚えさせたらリハビリに効果あるのではないかとおもってな。

右足使うにはこう左手動かすにはこうと普段考えないで動かすもの一回構造的に検証しなおして意識して筋肉を動かす。

現実世界では難しいかもしれないがゲームの世界ならある程度簡略化できる。

なら、馬鹿な俺でも考えながらできるのではないかとおもってな。

これが理解できれば現実の世界でも筋肉の動かし方がある程度教えられるのではないかとおもってな。


まぁ、こういうのはある程度追い詰められないと俺は理解できないのでなこれを利用させてもらおうかとな。

まぁ、自分の誇りをかけてまじめには戦闘するよ、こういう条件でいいのなら受けるよ。


そういいながらもう一人陰になってたっている女性に笑いかける。


「気がついていましたか、そうです今回はこのアバターを使用させていただいてますが私がオークキングを担当しているAIです。」


さっき言った条件ならどうだ?もしかしたらあんたにたどり着く前にくたばるかもしれんがな。


「私のほうはかまいません。お互いに誇りをかけることのできる戦いなら。」


なら日にちと時間はいつにする?俺としては土日の昼からのほうがやりやすい。

そちらもある程度は準備が必要だろう、おれも準備が必要だしな。


「では、土曜日の昼2時からでお願いします。オーク一族すべての誇りにかけてくいのない戦闘をして見せます。」


「よしなら土曜の2時からはハイデル廃坑の臨時メンテナンスのアナウンスを入れておいて他のプレイヤーが入れないようにしておこう。」


了解した。


「そうそう、あとの資料としたいから一部始終記録させてもらうよ、よい映像が取れたら宣伝用に使うかもしれないから両方とも頑張ってね。」


商魂たくましいな・・・まさに転んでもただでは済まさないってか?


まぁ、いい・・・。先の戦闘で気がついたことをファンファンさんに相談して一部装備の仕様変更してもらうか・・・。

いや、どうせなら武器部分と追加のベルトは自分で作るか・・・。

まぁ、帰ったら試してみよう。


話し合いの後領事館を後にした俺はプレイヤー店に皮の素材でいいものがないかあさりに行くことにした。


どうせなら、思いっきり楽しみたいしな。

今まで女の子方面に引っ張られていましたがやっぱり中身はおっさんでした。

バトルジャンキー方面の目も覚めているのかもしれません。


04/23 誤字脱字修正

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