ネズミとカエル
ココと悪魔達がネズミの村に着く
ネズミ達が輪になって話し合っていた
「おお、偵察ご苦労! で、カエルはどうだった?」輪の中のネズミが言った
「カエルも武装を整えていた。これは近日中に攻撃した方が良さそうだ」ネズミが言った
火に集う人々がアブの羽音を立てます
引き入れた手の思いはぶれていくものです
過度な期待はせぬ方がいいでしょう
ココがネズミの輪の中に入った
「あなた達はカエルさんと戦うの?」ココが言った
村の柵に付けられたレモンが夜警にさんざめく森
遊歩道で歩く時間が摘発されるのだ
ほんの一瞬でもあのどろりんとした歴史に触れてみたい
「カエルとは社会悪であり断固として討伐せねばならない。奴らはこの森の悪腫瘍であり平和を乱し社会を破滅させるものだ」輪の中のネズミが言った
「なぜカエルさんは悪なの?」悪魔タタンが言った
土着宗教が土の匂いのしない鉄とプラスチックのものだと誰が言う
アジテーターの挙げる手が闇に煌めく捕食者の目だ
きっと罰というものはしなやかな筋肉に吸収されてしまうのだ
「それは奴らが湖の資源を独占しているからだ‼ 奴らがブルジョアよろしく資源を搾取するからこの森が滅びるんだ‼」ネズミが言った
「ちょっと待って‼ カエルさん達に会わせて‼ 僕はお話がしたい‼ カエルさん達に会わせて‼」悪魔タタンが言った
「なら、君達がスパイとしてカエル達の内部をさぐってくれるなら」輪の中のネズミが言った
ココと悪魔達がネズミに連れられ向かう
「よし、この先がカエルの村だ。しっかりと聞き出してこい」ネズミが言った
森に忍び寄るのが濁流だ
時がそう語ったのだ
ココと悪魔達が何持たずカエルの村へと入っていった
カエルの門番がいた
侵入者を聞き付けカエル達が出てくる
「おい‼ お前達‼ 手をあげろ‼ お前達は何者だ‼」カエルの門番が言った
「ねぇ、タタン、どうしよう……」ココが言った
悪魔タタンがカエル達の前に出た
「ネズミさんと戦う前に僕の踊りを見て‼」悪魔タタンが言った
学生がカゴいっぱいに持ってきたレモンが懐愁と廃れていった未来です
村の線の上につま先立ちする悪魔タタンが摘発されるのだ
ほんの一瞬の悪魔タタンの手の返しどろりんとした空気を転がし
些細な悪意つま先立ちでちょんと小突いて倒す
しなやかなに伸ばした両手でくるくると回って破壊が胸に収められた
腕で破壊はしぼんでいきます
しとどにする雨が闘争に何を見せたでしょう
悪魔タタンの背中は罵詈雑言に歪むことなどないのです
悪魔タタンの両手が自身の目をそっと覆った
きっと美しいものがしなやかな筋肉から滲み出た
美は一定の価値の元裁断しない
寛容に多様に与えられ遊びになっていくのです
カエル達が悪魔タタンの踊りをもっと見たくなった
カエル達が悪魔タタンに寄っていった
「僕の踊りを見てくれたなら、みんなもダンスパーティーで一緒に踊ろうよ‼︎」悪魔タタンが言った




