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猿と悪魔の決闘



悪魔ズィーグァンが赤いお面を被った

猿が見回りに来た

「おいっ! お前! 赤い面を被っているのか‼ じゃあ俺達と勝負するんだな! わかった! 付いて来い‼」猿が言った

ココと悪魔達が横穴を出て奥へと連れていかれる

どこかで雑草が噂している

「今日の闘士は何の罪で来たのか」

暗がりで血を流すと桶に便を溜める

怖じけて硬直した体を昂らせるためだ

「聞け! この者が我々と勝負をしたいと言う!」猿が言った

闇からぞろぞろと猿の目が現れる

「よし、命知らずには俺がわからせてやろう。俺は勝負で右足と左手の指三本と右耳を取ったが生きている不死身なんだ」片足の猿が言った

片足の猿と悪魔ズィーグァンが対面した

仕組まれた水車が闘技場をせり上げ

地脈から逃げ出した毒蛇が正義を示した

「まずは俺から」片足の猿が言った

片足の猿が左耳と左手の指二本と右手の指一本を取った

誰ものかもしれぬ折れた剣が一本

すべての憎しみのため夜だけ輝く

「さぁ、次はお前の番だ!」片足の猿が言った

金の牡牛が心を塩漬けにするのだ

切り分けられ焼かれ宴で食される

大腸を引きずり出した時の感触が迷子の手を出し引く時と同じだ

みな親を求める寂しがりである

悪魔ズィーグァンが赤い面を表にして置いた

悪魔ズィーグァンの指がまぶたに添えられた

悪魔ズィーグァンの右眼が抜き取られ赤い面の上に置かれた

次に左眼が赤い面の上に置かれた



銃声が洞窟に響いた

猿達が飛び込んできた

「あの女! ハンターを引き込んできやがった! ハンターは俺達を皆殺しにしようとしてる! 逃げろ! 逃げろ!」手負いの猿が言った

しゅくしゅくと切られていた蒔が処刑の火にくべられる

猿達が混乱している

「あの女は何の気があってこんなことを!」

陽の下で計略を練ると果樹園に蛇を放つ

ハンターに猿達を殺させたいのだ

白い仮面の少女は猿達を必要ともしていた

暗闇の中猿達が暴れ出す

「よし、ここは俺にまかせろ‼︎俺はズィーグァンの勝負をうやむやで終わらせるようなことはさせない」悪魔ギャニットが言った

処刑される少女を痩せこけた密告者が眺めていた

片足の猿の口がへの字になり震え

額に垂れた水滴が喧騒を吸った

ハンターが歩いてきた

猿達がハンターを殺さんと襲いかかった

ハンターの小銃が火を吹く

密告者の見上げた焼死体が陽を吸う

「さあ、次に殺されるのは誰だ」ハンターが言った

洋々と密告者が観客の前に立つのだ

軽やかに焼死体を突き回す

蹴り飛ばされた猿の感触が刑囚を部屋に閉じ込める時と同じだ

みな銃に怖じけている

悪魔ギャニットがハンターに立ち塞がった

悪魔ギャニットの拳がハンターに向けられた

「ズィーグァンの邪魔はさせねぇ!」悪魔ギャニットが言った

「次の相手は悪魔か!」ハンターが言った




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