Chapter1-10
「君、こっち側の世界の人間なの?」
あれから少しして、ムイトたちは、その場に居合わせたみんなで自己紹介をし合い、教室へ共に向かうことになった。
「あ、ううん、違うよ。」
今ムイトにそう問いかけた天使のような、基、天使である彼はアズライル・ブラッドル。種族は見た目のまま天使である。何でも、可愛い、と言われるのが好きじゃないらしい。
「じゃあ、ムイトはここじゃない人間界、って所から来たのかよ~すげえ!」
とムイトの右隣ではしゃいでいる彼はマルバス。種族はディアボロで、世にいう悪魔、というやつだ。
(そうは見えないけど__)
そして。
「どうやって来たの?あっちからこっちに来るのは不可能でしょ。召喚でもされたの?」
ムイトの左隣を歩いている彼はレイ。種族はビースト(獣人)でカラカルのビーストである。
「それがあんまり覚えてなくて。」
ムイトがそう言って、表情に少し陰りを落とすと、ムイトの肩で話に耳を傾けていたツクモがムイトの頬をペシペシ叩く。
「ほら、前向けっテ!もうすぐ教室ダゾ!」
そう言われ、前を向くと、そこには1-E と記された札があった。
「お、ほんとだ!じゃあまたな!運がよかったら、授業でまた会おうぜ!」
マルバスが「俺はAクラスだ!」と叫びながら行った。
「それじゃあ、ボクはCクラスだから、これで。授業、一つくらいは一緒だといいな。」
とアズライルも行ってしまった。
つまり、ムイトとレイは、同じクラスである。
「それじゃ、俺は席こっちだから。」
友好的なマルバスとアズライルとは対照的にレイはムイトに対して、友好的ではない。
ムイトは少し寂しく感じた。
HRも終わり、1限から移動教室が始まる。ムイトの1限は魔法基礎学である。
(教室の場所探しから難航しそうだな__)
人間であるが故、誰もムイトに近づこうとしない。そのため、ムイトは自力で教室までたどり着かなければならないのだ。途方に暮れていたその時。
「何ボサッとしてるの?早く行くよ。」
そう言って話しかけてくれたのはレイだった。




