第2章 初戦闘
第6話に相当する作品です。第5話に相当する作品は第1話から続きになっています。残りの第2話から第4話は別で投稿しています。
第6話
前回まで
新第3話末で最後の給食争奪戦終了。
トップはヒュラとなった。
ステレオと呼ばれる技術を使用する仮想戦争。
仮想戦争の際には、
特殊知覚である媒覚と
第六感由来の特殊能力であるステートを
強化して戦闘を行う。
ステレオの機能は3つ。
アバター化
ステート化
ドメイン化
導入
入隊試験を受けるための手続きなどに奔走する日々が続く。
数度にわたる筆記試験や書類調査なども行われる。
仮の寮も用意されるので、そのための準備も必要になる。
費用免除に当たっても、多くの書類を交わす。
また、費用免除を受ければ、筆記の試験判定の条件も厳しくなる。
入隊のための実技試験はC級選抜と呼ばれた。
試験会場は、本部基地のある島に散在する。
そこでC級隊員に選ばれれば、上級の戦士に特訓してもらうようになる。
C級選抜実施の6週間前には、中学校を卒業する事になる。
試験当日の朝、ヒュラは試験会場へ向かう船に乗船した。
船から突如警報が知らされた。
「ゲート発生。ステレオ検知。
ハドラリアーによる小規模な襲撃。
正規の戦闘員が不在。
D級隊員は防御攻戦として戦闘を許可します」
ステレオの説明
*戦闘時に利用可能なツールは2ドメイン*1つのドメイン内では属性を複数利用可能*複数の属性を利用すると性能が低下*同一の属性内では別種の物は原則使用不可*発動や維持が困難なほど解除後に早く喪失*予め固定化した合わせ技は機能を跨ぐ裏技
ドメイン アーム ターム ルームの3つ(+ホーム)
アーム 単純武装 ターム 特殊能力 ルーム アームまたはターム補助
ホーム メレピン体に転送
山場1
ヒュラ
「ステレオ起動」
身体中がメレピンで作り直される。
ヒュラは武装完了後、昨夜の手の違和感に気づく。
人型A
「あの子、右掌だけメレピン武装できてないんじゃないか?」
人型B
「まさか。そんなこと聞いたことがない」
人型A
「だが、もし仮にそうなら、危険すぎる」
ヒュラ
(何を言っているのだろう?)
ヒュラは、違和感から手を合わせた。なぜか莫大な力が溢れ出す。
メレピーの(中枢器官)コアから発せられた的違いのプラズマ弾を横にかわす。
その後の3秒ほどのうちに、ヒュラはメレピーに反撃を食らわしていた。
(戦闘シーン詳細
右手に纏ったフィールドに、ターム利用による重系ステートメントのシーズ(操作)で、重力場を用いる。
重力場とフィールドで、プラズマの一部の絡め取りと濃縮を行う。
飛び上がってメレピーを蹴り飛ばした反動で回転しながら、右手を振り回して、落下中に体を倒しメレピーの中枢器官で弱点のコアに向かう。
プラズマが渦巻く濃縮された重力場とフィールドを纏う右手で、メレピーのコアを叩きつける。)
ヒュラに襲い掛かるプラズマ混じりの射撃を行うスコーピア(サソリ型メレピン獣)。
ヒュラは、重力場を作り、敵の攻撃のプラズマを絡めながら攻撃を交わす。
重力場そのものは非常に微小である。
しかし、その場の操作精度は、プラズマに僅かな流れを作り出すには充分であった。
さらに、ヒュラの感覚は、身体の基本活動レベルで、プラズマ流体に同期された。
ヒュラのフィールドは、やや異様な雰囲気を放っていた。
ヒュラは、敵の攻撃ごと引き寄せるように吸収してプラズマをまとった。
ヒュラは、非常に調子が良かった。
ヒュラ
(早速メレピー1体を撃退だ!
スコーピアは準2級相当だったはずなんだが。
意外に手応えがないな。)「ドメイン アーム 属性 工 チェーン!」
ヒュラの頭上から6本の鎖が放射状に飛び出し残るスコーピア6体に巻き付く。
たるませた1本の鎖に左足を引っ掛けるヒュラ。
ヒュラの体は宙で倒立して反り返る。
たるませた鎖を軸に、宙返りで体を起こした。
その鎖を後方へ蹴り飛ばし、前方で別の鎖に繋がれた3体のスコーピアを引きつける。
近づいてきた3体のうち最も遠くのスコーピアの方へ飛んだ。
右手にフィールドを濃く纏わせて、プラズマを絡めながら力強くコアを殴りつけた。
散り散りに舞うプラズマと爆風が、クロー(カラス型メレピー)2体の羽を損傷。
後方に集まる鎖と残り5体のスコーピアは自分たちが照射したプラズマ射撃を(ヒュラの速さに翻弄され)喰らって1体破壊。
残ったのは4体で、うち2体は損傷。
鎖は消える。
落下中のヒュラに、向き直ったスコーピアが射撃。
「ルーム シールド」
ヒュラが広げたシールドが爆風と火力の一部をかき分ける。
シールドにヒビが入り、壊れかける。
ヒュラは船の中で走り飛び回り射撃を交わす。
「そう簡単には全滅してくれないよな」
山場2
人型A
「非戦闘員にしては1人で倒しすぎだって。
早いとこ引き上げようぜ。
データ集めは済んだだろ?」
人型B
「このままじゃ本国に帰れないぞ。
ステレオを武装用に使えるのは正規隊員だけのはず。
非正規武装でこの強さなら、情報を収集して警戒した方がよさそうだ。
それに、ステレオの機能性も含め、奴のフィールドには不可解な点が残る」
ヒュラは、クローが飛ばす大電波を受けて、何度も耳を塞ぐ。
そのため、ヒュラには、人型の会話は一部しか聞き取れなかった。
ヒュラは、クローが送る攻撃力の低い遠距離斬撃も交わす。
(非戦闘員であるD級以下はステレオの武装機能が簡素らしいけど、そんなのを調べて何になるんだ?
それに、リンクエフェクトも今は調子が良いだけだ。
あまり大した事はないはずだが。)
人型Aから、ヒュラへ向けて木の枝のようなものが投げられる。
(槍か爆弾の類か?)
ヒュラは交わそうとするが、ドリルのように回転しながらゆっくりとヒュラを追尾する。
「アーム 槍 」
ヒュラは槍にフィールドを纏わせ、木の枝を差し刻む。
すると、正六角形の図が宙に現れ、木の葉が回りながら、ヒュラの適合系統である重系のところに密集した。
人型A
「隔系かネゲント系じゃなかったのか?!」
人型B
「どう考えても隔系じゃないだろ。
確かに派手な攻撃を好むような戦闘ではあったけどな。
意思系か、俺と同じ壊系かと思ってたぜ。
戦闘スタイルはネゲント系ぽかったが。
(まさか重系とは………)
納得ではあるが、戦闘面で一層疑問が増す。
まあ、不遇な重系なら、脅威にはならんだろ」
ヒュラは、槍にプラズマとフィールドをまといながら、メレピーからの射撃を受け流していた。
人型A
「お前も大して恵まれた系統ではないけどな」
人型B
「重系なんかと比較すんじゃねえ」
ヒュラ
「今だ」
ヒュラはプラズマとフィールドを纏わせた槍を投げ付けた。
槍は、スコーピアに命中して、仕留めた。
引き
人型A
「この星の民は、非戦闘員にこれほどの高機能なステレオを…」
人型B
「非戦闘員用ステレオに特別な戦闘用機能はないはずだ。
あいつの攻撃は、ちょっと強いだけのただの槍投げだ。
レンジが大きければ、誰でもあり得る事だ。
多少の増強効果なら、系統とは無関係にどんなフィールドにも存在するからな」
人型A
「重系でそんな強い奴がいるのか?」
人型B
「まあ、D級にしてはだけどな。
普通に一人前の上級戦闘員くらいの腕前に匹敵しそうだ。
ただ、有象無象の戦士の中で特別大きな脅威には値しない。
それに、ステレオ技術が特段この星だけ秀でているわけでもないようだ」
人型A
「あいつの身体能力はネゲント系統のステートで強化されたものではないのか?」
人型B
「さっきのあの攻撃中は、ドメインに余裕を残していた。
ネゲントではないから、僅かな重力操作を高い精度で用いて、速さと威力のレベルを引き上げているらしい。
元の身体能力が相当高いのは間違いない。
まあ、系統が重系の時点で恐れるに足りん」
ヒュラ
「今のうちにまとめて仕留めてやろう。
アーム 弓矢 +サテライト」
ヒュラが、5本の矢を弓から放つように構え、弾道を計算しながらフィールドを集中させて狙いを定めた。




