プロローグ。
観測者
[冷やし中華、始めました。ならぬ、ちょっと変わったもの始めてみました。]
[笑顔が届けられるように、頑張ります。]
カンッ カンッ カンッ カンッ…
遮断機が降りる。
おじいちゃん
「誰だ。あんな場所にキックボードを置いた奴は!」
孫
「おじいちゃん危ない!」
少女は、
おじいさんを引っ張る。
おじいちゃん
「こっちも危ない!引いたらどうする!」
孫
「おじいちゃんの方が危ない!」
まだ列車は、
駅のホームに止まっている。
プルルルル…
発車メロディが流れる。
おじいちゃん
「いまのうちじゃ!」
年寄りが、
遮断機の中へ入った。
孫
「おじいちゃん!!」
カンッ カンッ カンッ カンッ…
誰も、
緊急停止ボタンを押すものはいない。
騒然とする。
孫
「おじいちゃん!!」
「早く!!」
高校生くらいの少女が叫ぶ。
おじいちゃん
「よっこらせ!」
キックボードを、
ヒョイと持ち上げ、
遮断機の外側へ戻って行った。
おじいちゃん
「まったく危ない!」
孫
「おじいちゃんも危なかったでしょうが!」
ガタンッゴトンッ…ガタッ…ゴトンッ…
【あなたは、『人の親切心を悪意に使う』そんな非道なモノ達がいることをご存知ですか?】
小学生の男児
「おじーちゃん!ありがとうございます!」
おじいちゃん
「バカモン!」
「あんなところ置いといたら大惨事…」
孫
「おじ…もう!」
少女は、
おじいちゃんの叱り方に呆れた。
「まぁまぁまぁ…」
男児の間に入り、
おじいちゃんを押し離した。
孫
「はぁ…」
少女は、
男児へ屈んだ。
孫
「気をつけてね」
「大怪我しちゃうから」
男児
「ごめんなさい」
孫
「お利口さん」
男児の頭を撫でた。
嬉しそうに、
少女へ笑顔を見せた。
黙って、
その後ろで、
孫のやり取りを見つめるおじいちゃん。
おじいちゃん
「甘い…」
「……孫には勝てぬ」
腕を組み、
ため息をついた。
観測者
[最後まで、読んで頂き、ありがとうございます。]




