独断と偏見による 見失ったら。。。
さん角帽子が屋根の特徴的な喫茶店では今日も四人のアルバイトが精を出している。
「ねぇ ヨークは夢ってある?」
会計を終えレジから戻ってくるヨークにあじゃは話しかけた。ヨークはキョトンとした顔をしてあじゃに聞き返した。
「えっ 夢? ってどうしたの?」
「うん 何となく思ったの」
「そうねぇ これだっていう具体的なモノは、、、」
ヨークは腕を胸元に組み、右手で空に絵を描くようにトントンと揺らした。その奥から両手一杯に袋を持ったアメリーが息を切らしながらカウンターに入ってきた。
「あーもー あじゃもヨークも手伝ってよ」
顔を赤くして少し怒るように口にし、カウンター下に荷物を置いた。
「はー 重たかった 二人して何してんのよ?」
「「ごめーん」」
ヨークの声に顔の前で拝むように手を合わせ声を揃えて謝った。
「全く、、、」
ヨークは呟くようにぼやき、二人に手伝うように袋を渡した。
三人はカウンターの棚に潜るようにしゃがみ、袋から出しては棚にしまっていった。
棚に揃えながらアメリーは口を開いた。
「そういえばさ この前 目標と夢 の違いってテレビで見たんだけど 何が違うのかな?」
「そうね 二つの違いは 具体的に、、」
ヨークはあじゃの時と同じように言葉を発しては、あじゃが何かを閃いたように立ち上がった。
「目標と夢 それは言葉にあらず 言葉に惑わされるモノ すなわち、、、」
アメリーとヨークは目をパチパチとしながらポカーンと口を開いてあじゃを見た。
あじゃは拳を握りガンと胸を張った。アメリーはキョトンとした顔を横に降り、意識を戻すようにあじゃに話しかけた。
「どうしたの?いきなりなに?」
あじゃはアメリーの言葉に照れるように頭をさわり、何かの雑誌に書いてあった文章だと、二人に伝えた。
アメリーとヨークは呆気にとられながらあじゃを見て、笑みを溢しながら立ち上がった。
「いきなりどうしたのかと思ったわよ」
ヨークは空になった袋をまとめてゴミ箱に捨てて、あじゃを見ては話始めた。
「まぁ そうよね ただの言葉って言えば そうよね」
あじゃは「でしょ?」と満更でもない顔をした。
「いやいやいやいや あじゃはただ単にそのまま言っただけじゃん」
「えー」
アメリーはあじゃに突っ込むように笑い、あじゃはアメリーに頬を膨らませた。
「まあまあ二人ともまって 実際あじゃが見たその言葉も理由なしで出した答えではないんだし、そうなった経緯を見た方がわかるんじゃない?」
「「どうゆうこと?」」
「そうねぇ 言葉にあらず 言葉によって作られる ってことかしらね」
ヨークの言葉に、よくわからないと頭を捻った。
「目標と夢 何が同じで何が違うのかってことよ」
ヨークはアメリーとあじゃに聞いた。
「言葉にあらず、、」
「それ 私のセリフだよー」
アメリーはあじゃが言った言葉をそのまま口にしては、あじゃはアメリーに「私のー」と、せがむように肩を揺らした。
「もう、、でもそうよね 言葉だ と言ってしまえばそれまでだけど 目標と夢 簡単に言えば同じようで違うもの」
アメリーとあじゃはじゃれあう動きを止めヨークの話に耳を傾けた。
「目標と夢 夢って言うのは 結果を見ることだと思うのよ こうなったら良いなぁ こうだったらってね それで目標は 夢の前の過程のことだと思うのよ こうする こうやるってね 」
アメリーとあじゃは納得するように頷きヨークに質問した。
「なら 夢がなかったら目標もないってこと?」
「、、、そう言われるとそうよね」
ヨークは考えるように口を閉ざし、アメリーが二人の顔を覗き口にした。
「夢がなかったら作ればいいじゃん」
「え?」
「だってそうでしょ?夢なんて寝てても見れるわけだし 現実であっても同じなんじゃない?」
アメリーは得意気に話してきた。
「要は何かをする したいってことでしょ?なら簡単に考えれば、、、考えなくてもあるじゃん あれ食べたい あそこ行きたいみたいな」
「そうだけどさぁ」
アメリーにあじゃは納得するようなしないような思いに顔を歪ませている。
「アメリーの言ってることも一つの答えよね」
ヨークは一人納得するように頷いた。
「目標も夢もないってことは "今"は見えなくなってるってことよね だとしたら作るっていうのもありよね そうなるとしたら何をするかって考えると、、、また同じことの繰返しになるのよね、、、」
ヨークは自問自答を繰返し、あじゃとアメリーは互いに見合いながら話している。
そんな三人を横目にF.りかがキッチンから顔をだし、三人に声をかけた。
「やりたいことは 過去にあるよ」
今日も四人のアルバイトは、明日の準備に腕を奮っている。




