独断と偏見による 答えは答えであって答えじゃない
さん角帽の特徴的な喫茶店、今日は改装とあってお昼時でお店を閉めた。その帰り四人は近くの洋食店で話をしていた。
アメリーはヨークに愚痴るように言葉を並べた。
「他の人も同じだよってよく言うじゃん?それってどうなのって話 どう考えたって違うでしょ?男と女 年寄りと若者 年齢も違えば時代も違う なのに同じだってどうゆうことよ」
ヨークは矢継ぎ早に話すアメリーに面を食らっては落ち着くように話を切り出した。
「統計的なもので言えば 六割以上の割合で同じなら同じだと言えるのよね その他は違うと けど 六割以上の人が同じように答えをだしたのなら そもそもの考え方 導き方は同じだろうし その答え同様問題点も同じだと言えるのよ」
「そうは言ってもさぁ」
アメリーとヨークは席に着くと店で話していた会話の続きを話し始め、それを機にF.りかとあじゃはドリンクコーナーに足を向けた。
「もし何か違いを見つけるとしたら その言葉に重み 説得力があるかどうかなわけで それはどう導き答えを探したかってことになるわ それにそれはその人の言葉として表れるの」
「どうゆうこと?」
アメリーは少し小難しい顔をしては聞き返した。
「そうね 例えば何かを経験しわかった答えと 何処からか聞いた答えでは 全然違うってことよ」
あじゃとF.りかは何やら探すようにフロアを眺めている。
「でも答えは同じじゃん」
アメリーはヨークに突っかかるように語尾を強めた。
「そうよ 答えは同じ だけどその答えを説明するとき 体現するとき その答えの経過をどのくらい自分の言葉でだせるかがそもそも違くなるのよ いい? 仮に何かを相談されたとするわよね?それが経験したことも無いものだとすると 経験したこともなければ答えることはできないわよね それに教わっただけの事を話したとしても それは結果的な事だけであって その人一人一人に合うとは限らないわ どんなことでどんな風になっているのかわからない状態なのに 書的な答えを伝えてもうまくその人に伝わらないわ 仮にうまく伝わったとしてもそれは 相手が自分寄りに解釈し受け止めただけであって それが正解とは限らないわ 仮に相手がその答えになぜ?って聞いてきたら それ以上の答えを直ぐには出せるとは思えないし 同じ答えを繰り返すだけで また新たに調べなきゃいけなくなる それにその抱える疑問と答えの間を話さなければその人の求める答えには届かないのよ 一から十の道の中で二から九を省いた答えは答えなだけで一人一人の間の答えじゃない あくまでも統計的な答えであって 個々に対する答えじゃないのよ」
「それなら なんで同じだって言われるのよ?」
「それはね 同じように同じものを疑問に持つ人達がいたってこと だから結果としてこうだろうって伝えるのよ 今のアメリーのようにね そこで問題 教科書にもっと細かく書けば良いのでしょうか?」
「書けば良いんじゃない?」
F.りかとあじゃはドリンクを持ち席に戻り、席に座ると同時にあじゃが口を挟んできた。ヨークはあじゃの顔を見ては笑い、アメリーに向けて話を返した。
「そう 細かく分類し書けば良い けどそこに書けば書いた分だけ疑問が起こるの」
「なんで?どうしてよ?」
「それはね 一人一人に合う言葉と答えの受け止め方が違うからよ」
「なんなのよそれ」
ヨークの言葉に感化されるようにアメリーは熱くなり、F.りかは静かにコーヒーを啜っている。
ヨークは持ってきてもらった紅茶を一口飲みゆっくりと口を動かした。
「それはね 同じ答えであっても全てに通じるものではなく簡潔的な答えなだけで そこに事細かく答えを出してもまた何らかの疑問が残るの そのおこる疑問や導きを一度切り離すために統計的な答えが存在してるのよ それは一人一人の意味づけや言い回し その時の状態によってコロコロと変わるから まずはって一つの答えを提示する答えとしてのそれが必要なのよね けどその答えは同じでも 違う答えも用意しとかなきゃならないのよ それは相手の受け止め方に答えがないように 答えそのものにも答えとして絶対的なものが無いからなの それは 間 という経験によって導きだされるものなのかもしれないけど 答えを聞こうとする疑問 悩みはどの時代でも同じなのよね 」
「意味わかんない」
「意味わかんなーい」
アメリーは肩をすくめ降参するかのように両手を広げあげた。
ヨークはそんなアメリーに対して優しく問いかけた。
「生きる上で悩む事は同じであって それに伴う答えもまた同じってこと だから統計的な答えは必要なわけで 違うのは その人の状態と受け止め方 それと相手への配慮かしら」
あじゃとアメリーは互いにわかる?と聞きたそうに顔を見合っている。
ヨークは話を終えると飲み物を作りに席を外した。
「答えはきっかけにすぎない」
F.りかは、小さく呟いた。
改装の終わる明日まで、四人はそれぞれ自分の時間を費やしていく。




