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第2話

それから休日が会う日は僕達は会うようになった。最初は彼女の希望通り町の案内を中心としたデートになった。彼女と過ごす休日はまるで何もかもが輝いてみえるようだった。次第に僕は彼女の優しく明るい人柄に引かれていった。

 月日は流れ8月の花火大会の日僕はある覚悟を胸に抱いて彼女との待ち合わせ場所の公園に向かった。待ち合わせにやってきた彼女の浴衣姿は眩しく今でも脳裏に焼き付いている。日が暮れて会場に向かったがかなりの混雑だったため僕達は花火の会場から少し離れた神社から見ることにした。 辺りは花火の音だけで静まり返っていた。

僕は今がチャンスと思い梨紗への気持ちを伝えることにした。

「あのさぁ、梨紗、大事な話があるんだけど…」

「何?どうしたの?まじめな顔をして」

梨紗はいつものように無邪気な笑顔を見せていた。

僕は思い切って気持ちを伝えた。

「梨紗のことが好きだ。ずっとそばにいたい…」

彼女は驚いたようでしばらく沈黙が続いた。

すると、彼女は硬直した僕の手の上に手を重ね口を開いた。

「良いよ。一緒にいましょう」

その瞬間、梨紗僕の唇に唇を重ねてきた。初めてのキスは一瞬なのに時間が

止まったように長く感じた。

 それからさらに親密になっていった。お互いの夢の話もした。

「ねぇ、真は高校卒業したら何するの?将来何やりたいの?」

「そう言えば梨紗にはまだ言ってなかったね。僕は留学するんだ。

オーストラリアに。英語が好きだからさ、もっと勉強して話せるようになりたいんだ。

そして海外で働きたいね」

「留学!?すごぉい。海外で暮らすなんて考えたことなかったよ。真はえらいなぁ。

自分のやりたいこと見つけて。でも海外に行ったら離れ離れになっちゃうね…」

そう言うと彼女は寂しそうにうつむいた。

僕は後ろから彼女を抱きしめて言った。

「オーストラリアから帰ってきたら働き始めたら一緒に暮らそう。

待っててくれるかな?」

彼女は目を潤ませ僕を見た。

「うん、待ってる。勉強しに行くんだもん。真だって頑張ってるんだから

私ばかりメソメソしたらいけないね。帰ってきたらオーストラリアの話一杯

聞かせてね。そしていつか私をオーストラリアに連れて行って。」

僕は迷わず

「もちろん、約束するよ。」

そして彼女はバッグから何かを取り出した。

「これ、ちょっと早いけどクリスマスプレゼント。気に入ってもらえたら

嬉しいけど…」

渡された袋を開けてみるとそこには手編みのマフラーが入っていた。

「マフラーだ!!ありがとう。しかも僕好みのデザインで気に入ったよ。

あ、でも僕はまだ用意してないんだよな。」

「そんな、全然気にしなくて良いよ。私が勝手にあげただけだし。」

「いや、、そういう訳にはいかないよ。そうだ、これから買いに行こう。

何がほしい?」

そう聞くと彼女は照れながら

「二人おそろいのアクセサリー…」

と答えたのでそれほど高いものは買えないがおそろいのイルカのペンダントを

買った。

それから、彼女を寮まで送って行ったのだが途中で彼女がめまいを起こして崩れ落ちそうになった。僕は慌てて抱きとめた。

「梨紗!?大丈夫か!?どこか悪いのか!?」

彼女は自力で立つと

「大丈夫、少し疲れただけだから帰って休めば元気になるから。心配かけてごめん。」

彼女のことは気になったが寮の前まで見送ってその日は別れた。

その時僕はまだ気がついていなっかた。彼女の身体に悪魔が忍び寄っていることを・・・。


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