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【第一巻発売中】スナイパー・イズ・ボッチ ~一人黙々とプレイヤースナイプを楽しんでいたらレイドボスになっていた件について~  作者: 空松蓮司@3シリーズ書籍化
代理戦争編

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第242話 フルスコアコンビネーション

 ロゼッタさんが前に出る。向かう先にはガーネットさんが居る。

 こめかみからはヘッドマシンガン、手にはチェーンソー。


 ロゼッタさんが取る行動は――


(ヘッドマシンガンでガーネットさんの目潰し。次にチェーンソーで斬りかかる)


 僕が想像するロゼッタさんの『最善』。


(ならば僕がやるべきは、シーナさんへの牽制!)


 僕はスタークの連射とアステリズムの連射でシーナさんを攻撃。シーナさんはシールドピースと大盾で僕の攻撃を防ぐ。僕はすぐさまスタークを狙撃モードに移行。


 ロゼッタさんはヘッドマシンガンによる目潰しとチェーンソーによる攻撃を(おこな)う。ガーネットさんは右腕で顔を覆い、弾丸を弾く。チェンソーの1撃は上に飛んで避ける。


(ここだ)


 ガーネットさんの回避後の隙をスタークで狙う。


「!?」


 狙撃2連射。

 黒いレーザー弾はガーネットさんの右頬と右耳を撃ち抜いた。


「これは……!」


 僕達の異変に勘づいたのか、シーナさんがガーネットさんのカバーに入る。


(ロゼッタさんならシーナさんを狙ってくれるはず。シーナさんはロゼッタさんの奇襲に反応し切れず盾を破壊される)


 ロゼッタさんはターゲットをガーネットさんからシーナさんに変更。チェーンソーを振り回して突撃する。

 虚をつかれたシーナさんは大盾で防御するも、チェーンソーに大盾を斬られてしまう。


(シーナさんは大きく崩れた時、六花で隙をカバーする癖がある。それはロゼッタさんもわかっているはず。ロゼッタさんは六花から身を守るため防御に専念しつつ、シールドピースで六花を妨害する。してくれると信じる)


 シーナさんはアタックピース『六花』でロゼッタさんを包囲。六花がロゼッタさんを襲う。

 ロゼッタさんはシールドピースを展開。六花にシールドピースをぶつけ、六花の速度を緩ませる。


「ここですよね」


 僕は速度を緩ませた2枚の六花をスタークで撃墜する。


「どっかーん!」


 ガーネットさんがラピットミサイルをロゼッタさんに差し向ける。

 僕はΔシールドを展開し、ロゼッタさんに迫るミサイルをΔシールドで撃墜する。


「パーフェクトだよシキ君」


――道は拓いた。


「いけない……!」


 六花の陣形が崩れたことで、ロゼッタさんに余裕ができる。ロゼッタさんは六花の攻撃を受けながらも前進、シーナさんに斬りかかる。シーナさんはサーベルを高出力モードにしてチェーンソーを受け止める。


 鍔迫り合いをしながら、ロゼッタさんは体を入れ替え、僕に背中を向ける。


(ここだ)


 僕はロゼッタさんの左肩を狙って狙撃。着弾の直前でロゼッタさんはスラスターを使って下降。僕の狙撃はロゼッタさんの残像を貫き、シーナさんのサーベル端末を撃ち抜いた。


「ビンゴ……!」

百点満点(フルスコア)だ」


 シーナさんは血相を変えて後退する。


「す、すごい! 凄いですロゼッタさん! ホントに、テレパシーできました!」

「だろう? この宇宙という外的要因が少ない場所且つ、吾輩達の天才的頭脳をもってすればこれぐらい容易さ」


 なんの恥ずかし気も無く自分で天才と言えるのがこの人の凄いところだ。


「近接武装を全てやられました。私はもう前に出られません。――ガーネットさん?」

「はぁ……はぁ……はぁ……!」

「大丈夫ですか?」


 様子がおかしい。

 ガーネットさんの様子がおかしい。

 口から涎を出して、目はギンギンに輝いている。


「凄いよ……ロマンだよぉ……こんな……こんな凄い女の子達を爆発できるなんて……興奮して何も考えられないよぉ……!」

「ガーネットさん……?」


 味方であるシーナさんも、ガーネットさんの様子に引いている。


「もう勝負とかどうでもいいや。好きにイカせてもらうよ」


 気のせいだろうか。

 ガーネットさんの瞳の中で、黒い稲妻が弾けたように見えた。


「シキ君! 気を抜くな! アレはヤバいぞ!」

「わかってます!」


 ガーネットさんが動き出す。

 シーナさんは大きく後退。ハンドガンの射程よりも遠ざかり、スナイパーライフルを構える。


(あそこまで離れれば、シーナさんは狙撃による援護しかできない!)


 ガーネットさんを取るチャンス!


「アステリズム!」


 アステリズム12基を展開。さらにスタークを連射モードへ。

 ロゼッタさんはチェーンソーを手に前に飛び出す。


「「フルスコアコンビネーション!」」


 僕はスタークとアステリズムで一斉射撃する。ロゼッタさんもヘッドマシンガンと裾に仕込んだライフルで弾幕を張る。


 でたらめに撃っているように見えるけどそうじゃない。僕もロゼッタさんも弾幕の隙を完全に殺すよう計算して射撃している。100%弾が当たるようにタイミングを、弾道を、配置を計算した。相手の未来を読み、完璧に当たるように弾を撒いた。


 なのにガーネットさんは歪な飛行軌道で弾幕を躱し切った。


「なにっ!?」「あれぇ!?」


 ガーネットさんは僕とロゼッタさんの間に割り込む。あっさりと、ここまで詰められてしまった。

 今までと動きがまるで違う。


 歪。奇妙。異質。


 まるで、獣を相手にしているよう。


「狂い咲き」


 ガーネットさんは両肩と両脚にそれぞれ9連装のミサイルポッド(9×4)を装備。

 さらに右手と左手に1本ずつラピットミサイルを撃てるバズーカを装備し、バズーカピースも全て展開する。


(しまったっ! この位置、ロゼッタさんのカバーができない!)


 射撃武装の少ないロゼッタさんには、あの量は――


「スターマイン!!!」


 全てのバズーカ・ミサイルポッドからミサイルが飛び出す。


「ロゼッタさん!!」


 ミサイルはちょうど半分ずつ差し向けられる。

 僕はスタークとアステリズムをフル回転させる。けど、ミサイルの軌道がおかしい。僕の射撃を躱している。あのラピットミサイルだけでなく、ミサイルポッドから射出したミサイルさえ、レーザーを避ける動きをしている!


(まさか全てのミサイルを脳波でコントロールしてるの!?)


 それでも引き付ければ落とせないことは無い。ウィングも全開で回し、引き付け、撃墜し、引き付け、撃墜する。なんとか粘ったけど、4基のミサイルに弾幕を越えられてしまった。


「デコイバルーン!!!」


 僕は左手の指から僕の姿を模した風船を5体散布。ミサイルの盾にする。ミサイルはデコイバルーンに激突し、共に爆発する。


 距離が近い。爆風を避けきれない!


「ふ、ん、ば、れ……! ――ダメだぁ!」


 なんとか爆風を踏ん張ろうとしたけど、吹っ飛ばされてしまった。宇宙空間をくるくる回りながら飛ぶ。


「え!?」


 飛んでいった先に、人影があった。ガーネットさんだ。僕はすぐに姿勢制御するけど、体を立て直した時には右目に()()を突っ込まれていた。



「……いいぃ!? ――たくないけどぉ!!!」

「ははは! 右目もーらいっ!!!」


 僕はガーネットさんを蹴り飛ばす。


 ガーネットさんは脚部のミサイルポッドと肩部のミサイルポッドをデータ化し、手に持った2本のバズーカのカートリッジを換えた。


「み、右目が――」


 見えない。完全に破壊された。


「左目は潰さないよ。だって、どっちも見えなくなったらガネちゃんのどっかーん! が見えなくなっちゃうもんね! それは可哀想だもんね~?」


(この人は……読めない。動きがデタラメ過ぎる……!)


 ロゼッタさんが僕の横に飛んでくる。

 その両脚は破壊されていて、体中焦げだらけになっていた。


「あ、脚無くて大丈夫ですか……?」

「問題ない。宇宙戦においてはあんなのは飾りだよ」


 ロゼッタさんは右腕も無いし、もうギリギリもいいとこだね……。


「シキ君、『寄せる』ぞ」

「はい……!」


 悔しいけど、今のガーネットさんを倒すには――あの手しかない。

【読者の皆様へ】

この小説を読んで、わずかでも

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― 新着の感想 ―
唖然としちゃう奇々怪々な行動が厄介過ぎる件。こればっかりは読めれば同類としか言いようがないw
うわぁ、はっちゃけ過ぎる暴走してきたw これは大規模な戦の中ではパルプンテの一手ですね
えらい人なのに、足なんか飾りだって分かってるという(笑)。
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