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084●ケンポウって?

「なんだよ、エイミー。出勤したばかりだぞ。」

「アキラ、ケンポウって知ってる?ジンと話してたところなの。」

「俺を舐めんなよ。火器は苦手だが、柔道、空手、ボクシング、ムエタイ、カポエイラ、全ての格闘技は少し見ればマスターできる。遺伝記憶っていうのかな?拳法だって、レパートリーの1つだ。」

「そのケンポウじゃなくて、法律の方よ。国の土台となる法律でしょ?」


ああ、憲法か。

いや、よくわからんな。エイミーそんな目で見るなよ。

そっち系の難しいことは苦手なんだ。

俺は頭脳派じゃない、肉体派なんだよ。


「アメリカの憲法は20回以上、改正されてるってことから始まって、ジンといろいろ話していたのよ。アキラ、自分の国の憲法、何回、改正されたか知ってる?」

待て、待て!

いくら肉体派とは言え、俺はこう見えてもジャーナリストの端くれだぞ!

そんな基本的なことを知らなくてどうする?


「へっ〜、アキラでも知ってるのね。驚いた!」

’でも’、ってなんだ、’でも’って!


日本国憲法をめぐる論議は多岐にわたったが、

最も根深い論点の一つに「押し付け憲法論」がある。

第二次世界大戦後の占領下で連合国軍総司令部(GHQ)が起草したものであり、

日本国民の意思に基づかない「押し付けられた」ものだ、とする主張だ。

この主張を前提に、日本独自の歴史や文化に根差した憲法を制定すべきだ、

という意見が根強く存在した。

改憲をするべきかどうかの論争において、

必ずといってよいほど、浮かび上がる理由の1つである。


「そうだな。そこは結論を出すのが難しいとこだな。ココアはどう思う?」

俺の問いに、ココアは首を傾げて答える。


「そうですね。わたしは、人が作ったものは、人が変えていいと思います。ただ、その時は、みんなでちゃんと話し合うことが、いちばん大切じゃないですか。そして、自分たちで決めたなら、そのあとは、その結果を受け入れて守っていかないと。主権者って、そういう責任があるんじゃないかしら。わたしには、投票権はありませんけど。」

「そうね、もっともだね。アキラ、ちゃんと選挙に行ってるの?」


面目ない!次からは、必ず行く!

お許しください!!

でも、憲法の前文だけでも、長いんだよなあ。

俺はやっぱり、読み飛ばすと思うぞ。



日本国憲法 前文


日本国民は、正当に選挙された国会における代表者を通じて行動し、

われらとわれらの子孫のために、諸国民との協和による成果と、

わが国全土にわたって自由のもたらす恵沢を確保し、

政府の行為によって再び戦争の惨禍が起ることのないようにすることを決意し、

ここに主権が国民に存することを宣言し、この憲法を確定する。


そもそも国政は、国民の厳粛な信託によるものであって、

その権威は国民に由来し、

その権力は国民の代表者がこれを行使し、

その福利は国民がこれを享受する。

これは人類普遍の原理であり、この憲法は、かかる原理に基づくものである。

われらは、これに反する一切の憲法、法令及び詔勅を排除する。


日本国民は、恒久の平和を念願し、

人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであって、

平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、

われらの安全と生存を保持しようと決意した。

われらは、平和を維持し、専制と隷従、

圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めている国際社会において、

名誉ある地位を占めたいと思う。


われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免れ、

平和のうちに生存する権利を有することを確認する。

われらは、いずれの国家も、

自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって、

政治道徳の法則は、普遍的なものであり、

この法則に従うことは、自国の主権を維持し、

他国と対等関係に立とうとする各国の責務であると信ずる。


日本国民は、国家の名誉にかけ、全力をあげてこの崇高な理想と目的を達成することを誓う。



うーん、我ながらよく読めたよな。

おーい、エイミー、前文のことだけは、俺に聞いてくれていいぞ!


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