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俺が理不尽です  作者: セロリM
足の引っ張り相い・試練を与える迷惑宮
369/380

第六階層”四神戦暴域” 【 4 】

 




 ”獄炎の堕顎””海神の昇槍”二つの惑星を塵へ還すエネルギーの衝突は──白き滅光を引き起こした


 白く輝き触れた物を問答無用で滅ぼす光、

 それは本来なら何光年と言った範囲を滅ぼす筈だった、それだけの爆発力を秘めていた、


 しかし、その”滅びの光”は唯の一命(・・・・)を殺す為に一点へ集中された。概念を操る双龍神によって。


 その破壊力は絶大、触れれば終わり、宇宙一硬い物質だろうが、概念だろうが、時間、空間だとしても、終わる。



 滅びの光に狂わされた時は歪み、時が加速と停滞を繰り返した。





 ────メ"チ"ッ"



 何かが、引き裂かれるような音が鳴った、


 ”滅びの光”が、両断され


 光は急速に失われ、中から出て来たのは一人だった、規模の違う生物の生首を引き摺り、出て来た化物は、笑みを浮かべる。



「ははははッ、思考と知識だけの龍だとしても存外楽しめるモノだ、コレで意思も有ればもっと楽しめたかもなぁ」



 残念そうに、しかし何処か死に対し敬意を払うよな表情で発言する化物(白夜)、だがその手には蛮族仕様のラーヴァの生首を持っていて台無しだった。 やはり化物は化物なのだ。


 少し遅れ、真っ二つに両断された獄炎が空から堕ちてくる、それはやはりラーヴァと同じく事切れていた。



「風、水、獄炎、討滅完了、っと。 さて、後は亜樹が殺るって言ってた大地だけだ。」



 水がなくなった地に腰を下ろし白夜は、亜樹と”大土地主バスディア”の戦闘場所へ目を向け、密かに苦笑いを零す。



「ありゃ戦闘とは言えんな、よくて的、最悪壊れかけのガラクタだな。」




















 昇る大陸を余裕を持って回避し、再装填が間に合わない外殻(大地)の無い部位へ斬撃を放つ。



 ────▅▅▅▅▇█▇█▅▇█!!!!!!!!!!



「五月蝿いな。」


 汝様の短剣捌きを思い浮かべ、格落ちで再現、その()で五月蝿い土塊の頭部を落とす。


 しかし、やはりと言うべきかこの盤上、惑星の表面を吸い上げ、再生へと回した土塊の頭部は落とした瞬間に再生した。


 そしてお返しとばかりに規模ではなく、威力と速さに偏らせた大地の弾丸が──放たれる。


「しかし、それは先程もやっただろう。」


 汝様が寝る間もやっていた”気を周囲へ広げその広げた気に触れたモノへ反応する”とゆう反撃にとっておきの技法で放たれた大地の弾丸を一つ残らずに滅多斬りにし、微塵にする。


「ほら、無駄だ。」


 剣へ魔力を込め、斬撃へ乗せ放つ、


 ──今度は上下ではなく縦に真っ二つにする。


 真っ二つにした半身を捨て置き、またもや(・・・・)もう片方の半身が動きながら逃げる。


 そして己が土塊の背に着地する時にはもう半身の再生を終えている。


「一体全体どうなっているのだ。己は確かに”概念断ち”の技法で斬っている筈なのだが。」


 疑問を口にしながら振るった一振が土塊を斜めに切断、しかし刹那で再生、


 斬る、再生、跳ね飛ばす、再生、微塵にする、再生、そうして幾つかの斬撃を放ち、己は気が付く。


「感触がおかしい……? なるほど、ああなるほど、それはいい弱者の知恵だな。」


 ズラしたのか、致命傷となる筈だった斬撃を、肉体たる大地では無く、核となる”概念体”の方を。


 概念体に己の斬撃が触れる前に、”分ける”或いはその硬さを利用して斬られる刹那の間に捩る。


「なんとも無茶を、それに土塊、いや”バスディア”よ、オマエ、己()試練を課す(殺す)事を────諦めてないな?」


 己の言葉が聞こえていたのか、バスディアの背の表面が散弾のように──放たれる。


 一つ一つが先程とは比べ物にならない強度、魔力、神気が込められている、おかげで一つ斬り損ねた、しかし、斬り損ねたのは初弾だけ。なれば


「後は全部斬ってやろう。」


 強くなっていく”大地の凶弾”を、斬り伏せる、強くなった”大地の凶弾”よりも早く、早く。


 ()くなる。


 しかし、徐々に空へ押される、確かに斬り伏せてるが、体重の問題で浮かび上がってしまう。


 が、──これで善い。


 バスディアが己へ、顎を開き、その奥から大きな、(おお)きな顎が、開ききらねば全貌すら見えぬ”大地の巨槍”を覗かせる。


 己の”龍眼”に観えていた”大地の巨槍”の情報が書き換わる、それは更に技を進化させようとしたからだろう。



 にっ、と笑みを浮かべようとし、失敗する、とても歪な笑みとなっているだろう、やはり汝様のようにはいかないな、と自省し、構える。


 肺に魔力を焚べるように、剣へ、己が汝様から贈られた至宝へ、魔力を込める。

 普通なら破裂し、物質が圧壊し消滅する程の魔力を込める、しかし己の至宝は全て受け止め呑み込んでくれる、まるで汝様のように。



 さぁ、殺そう、汝様のように斬れ過ぎる斬撃はまだ放てない、だから無様だが魔力での無理押しだ。


「剣で放つ《龍神の息吹》だ、受けるのはオマエが初だ、誇れ、文字通り一息で断ってやる。」


 足場を空間へ潜ませていた枝で作る。


 ソレを待つ気はない、と当然の行動で溜めていたソレを放つバスディア、だが問題ない、後の行動だが、己の剣の方が────速い。


 空間を硝子細工のように砕き突き進む

 ────”地星の龍咆巨槍”



 ソレを────斬り。


 大土地主バスディアの内概念ごと両断した




「良かった、汝様にこれ以上無様は晒せないからな。」




 ”風””台風””暴風”


 


 ──”凶風(きょうふ)断災(だんさい)セトヌハサ”


 ひゅうひゅうと今日を奪い去る断災が横断する、全てを引き裂きながら、赤子を、女子を、英雄を、国を、奪うそこに境など無く。

 大地に大いなる足跡を刻み、ソレは進む、意味も意思もなく、災厄は地獄を刻む。

 人々の願いをも顧みずソレは記される、最も残酷な風と。

 

 忌むべき現象、最悪の凶風、酷く残酷なソレは古くからある勘違いを生み出していた、最も残酷な風には意志の無いと、ソレを嗤う、無邪気に自由な風らしく、風たる龍は嗤う。






────★


うぉしゃあ! です! なんとか先月より書けた! ました! 凄くギリギリですが! よかった! 皆様、今月もお待たせ致しました! 今月の話はここ迄です! 相当キリの悪さですが、ごめんなさい時間が無くて……、と、すみません愚痴はここまでに!


皆様何時もお読み下さりありがとうございます! ブックマーク、()の評価などして下さると励みになります! ではまた8月の月末で!

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