私怨は悪だろうか。
ババアがワタシの頭を撫でながら言う
「───反応が遅い。」
「ぶべっぃ!?」
普通、1ヶ月ぶりに会う孫娘に出会い頭蹴り入れて反応出来なかたからて殴るカ普通。
「なぜいきなり蹴られて殴られたネ!?」
「いや、修行ちゃんとしてたかな、と思いな、呵ッ呵ッ呵ッ呵ッ! そんでサボってたな?」
「無いヨ! ちゃんと言われた通りやてたネ!」
「んぅ~??? いや、確かに、んん?」
「ぅぅ痛いアル、婆ちゃんの馬鹿、阿保、暴力魔神、」
「ふん? いや婆ちゃんの勘違いだったな、確かにサボらずやってたようだ、すまない。」
「すまないで許される事と許されない事アルネ! これは許されない事ヨ! まさかお土産じなくて蹴りと打拳貰うとはワタシ思わなかたネ!」
「いや~悪かったって、ほら日本の菓子詰め合わせだ、」
「わーい! ワタシ日本の菓子好きネ、美味!」
日本の友人? 知り合い…? の所の孫息子に”武術”の修行を付けに行ったワタシの婆ちゃんは、帰てきてから様子がおかしかったネ、昔から突拍子も無いことをする婆ちゃんだたケド、””相手の力量を計り損ねる””なんて事はなかたネ。
だけど、その日帰て来た婆ちゃんは、まるで何かに過剰に反応するように、自分の長年培た目をまるで信用してないようだたネ。
幼いワタシはそれがどうしても気になてネ、聞いてみたネ、婆ちゃんは答えたネ。
「まだサボった扱いしたの怒ってるのかい?」
「怒てナイネ。」
「ならこの愛らしい風船は気のせい、ってことにしとくさね、………そうだねぇ、少し向こうでね。」
「なんかあたカ?」
「ああ、一人の怪物坊主をね、ワタシは何も教えれなかったのさ師範代とか普段持て囃されてるワタシが、ね。」
「?? ソイツ、そんな才能なかたのカ?」
「逆さね」
そう笑う婆ちゃんは何処か楽し気だたネ、
「いやある意味才能は無かった、んだが、なんて言えばいいのかねぇ……あの坊主はとにかく分析、いや分解? う~ん、人体解明? そうだね難しいけど、””殺戮””の才能……いや呪いかね? とにかくそれがあった、」
「殺戮…?」
「そう”殺戮”だ、あの坊主はただただ一方的に生命を殺すことに長けていた、”武術の才能は無い”だけど、武術は使い方で相手を殺す術だ、あの坊主はそれを”自分流に解釈”そして逆にワタシが使う武術を先読みして、あの坊主はワタシの武術を使ったのさ、”ワタシは教えてない”だけどあの坊主が使うワタシの武術は修練に修練を重ねた完成されたような武術になっていた、」
幼いワタシは婆ちゃんが何を言ってるのかわからなかたネ、だてその話を聞いたワタシはそれは才能があるテことじゃないカ、と思うたネ。
「一体幾つの武術を"死"の淵で取得すれば、応用とは言えど見てない武術を、その使い手以上の熟練で取得出来るっていうのか、ある意味、そんな修行を許してるあのクソジジイがワタシはおぞましいね、そしてそれをなんの負の感情を持たずこなすあの坊主が恐ろしいと感じてしまった、呵呵ッワタシもそろそろ引退かね。」
そして幼いワタシは思てしまた、こんな婆ちゃんを見たくない、と。
いつも不敵に笑い、いつも理不尽な婆ちゃんが、そんな誰かを助けれなかた英雄みたいな表情をしてほしくない、とネ、だから言た。
ワタシは誓た。
「仕方いネ」
「ん?」
「仕方ない言たヨ、ワタシがその怪物坊主を超えてやるネ、婆ちゃんの孫娘たるワタシがネ!」
「……くっくくっ、呵ッ呵ッ呵ッ呵ッ! いいね! 流石ワタシの孫娘! ワタシは婆ちゃん思いのいい孫娘を持ったよ、いいだろう、でも越えるは撤回してもいいからね? 多分じゃかくてガチでキツイどころの話じゃないからね?」
「舐めんなヨ!」
「いや、心配なんだよ……ま、まぁいつか気が付くからいいか、言っても聞かない子だからねアンタは……」
そう困った子供を撫でるように婆ちゃんはワタシを撫でたネ、そして気が付いてなかたネ、ワタシは自分で何を越える言たか、そしてババアの修行の容赦の無さを、これまでワタシが以下に"普通の修行"で済まされていたカ、この時のワタシは知らなかた。
機空戦艦専用、ギルド管轄空港街。
そこに機空戦艦の中からぞろぞろと冒険者達が降りてくる、その中にディラン一行の姿もある。
「んて艦長も降りて大丈夫なんですか?」
「はっはっは、別に機空戦艦は艦長の魔力で浮かせてる訳じゃないからね、機空戦艦の整備時間は結構自由なのさ、それに艦長の上司が高確率で居てくれるからね、報告も兼ねた休憩さ。」
「お、てことはァ、俺の用事も済ませれそうだな。」
そう和気藹々と喋りながら機空戦艦から降りてくるディラン一行と艦長大空紬、
『うっうう、ババア……聞き忘れたことがあたネ、』
『だからババア言うな、口悪い子だねぇ、で? なにさ』
『この地獄のような修行をワタシが受けることになた原因の姉弟弟子の容姿を教えるネ……』
『いや、原因はアンタの越える発言だけどね、まぁいいか、あの坊主は坊主と言うには──』
その紬達に魔性の美を兼ね備えた女顔の男性が、顔の近くで軽く手を振る。
『女顔だね、ワタシも雰囲気がなければ分かんなかったよ、そんでとんでもない美形だよ、アンタが好きそうな顔だね、睫毛はバッサバサに長くて、でも目付きがクッッソ悪い、まぁ目の隈のせいかもしれないけどね、でも兎に角美形だよ、思わず息を飲んでしまう程、ね。』
その姿は見るものを魅力してしまう程の魔性の性質があった、しかしよく見ると分かる、男だと何故かわかる雰囲気。
『後はあれだね、気がとんでもなく静か、揺れ一つ存在しない程静かな気、んー、あとは性格とかの話になるけど、分かんなかったら手っ取り早方法があるよ、…ん殴れ。多分普通に殴り返されるから。』
「お、上司発見っとと、」
フラりと紬の姿勢が真横で発生した突風に煽られ揺れる。
「ちよっ!? リェンファ!?」
ディランが真横から消えるような速度で飛び出したリェンファに手を伸ばす。
「はっは──ァ! リェンファのお尋ね人ってのはあの人か!」
「武術家リェンファ乱心?」
「乱心、止めるべきか」
「我らでは止めれない、よってディラン上官の指示を我らNo.は待つ。」
「「「了解」」」
「会いたかたネ! 弟弟子!」
「弟弟子は色んな人を師匠にしてるから良いとしても、俺はなぜ出会い頭、攻撃されてるのか、これがわからない。」
「────私怨!!!!」
「清々しい!!!」




