青空の下の食事
じっくりことこと煮詰まれた龍の肉、それを引き立たせるようにブロッコリー、ニンジン、を主とした野菜達、それらに上から、とろ~りととろけたチーズをかける。
「完成です。」
「「「「おおー!!!」」」」
実に食欲を引き立たせる色合い、さすが最近、料理にハマってる智核作品。
もう見た目から旨そう!
「おいしそう!!」
「みれば分かる美味しさ。」
「おいしい!!」
「あぁ、めっちゃうまそうだ。」
「さすが我が姉上、何をやらせても一流だな。」
「ふふ。お食べ下さい」
うん、貰おうか。
「ほら食べていいか迷ってないで、キサラちゃんを見習って食べな二人とも、旨いぞ~頂きます!! 」
うひょーもう我慢ならん!! うまい!!
「う、うん! って、キサラねぇを見習って……?」
「うまい!!!」
「うおい!? コラ! この年長!! 礼儀もできんのか!!」
「いふぁいっ!? ふぁ! いふぁふぁまぁす!!」
「遅いわ! ボケナス!!」
「ふっ、賑やかな事だ。」
「だなー、まぁ愉快な賑やかさだけどね。」
「イエス。」
俺達の子供もこんな感じに元気に育てたいな。
さて、サラちゃんもミヨちゃんも食べ始めたな。
「ほれ、隠れとらんで出てきなさいな。」
「ッ……!! 申し訳ない、隠れてた…訳で、いやすみません、逃げた手前出にくく。」
「ごめんなさい」「すいません……」
そう言葉にしながら草場の裏から姿を現す狩りに一緒に来た青年達、てか逃げた……?
「…? あぁ! 気にするなって、あんなの相手じゃしゃーなしだって、ふふ、それに撤退前に皆は声をかけてくれたろ? だから気にするなって! それよりほら皆の分も妻が作ってくれてある、食べろ~旨いぞ。」
「イエス、量はいっぱいあったので。」
「で、ですが……」
「いいから、さすがにこの量を6人では食いきれん手伝え。」
実のところペロリといけるが、さすがに横幅大テーブル並の大きさ、縦幅タンス以上の大きさの鍋だから、みんなは顔を合わせて迷っている、これが普通の大鍋なら断ってただろうが、だけど、そうさそれでいい、子供が遠慮なんかするもんじゃない。
それに実際のところみんなに食べさせる為に作ったのに食べてくれないと困るからな。
迷ってる間に智核と明華の3人で青年達の分もよそっとく。
「ほい。」
「で、ですが……」
「お食べ下さい。」
「う、うまそう……」「やべぇ、腹の虫が鳴り止まない…。」
この狩の集団のリーダーぽい子に皿を差し出す、ふっふっふ。リーダーさえ堕としてしまえばあとは砂上の城だからな。
「うっ」
「ふっふっふー。」
「い、いただきます……」
「それでいい。」
リーダーが受け取った事により、他のメンツも受け取り出す。
中には弟、妹へと持っていこうと我慢しようとした子もいたが、全員の家族分もあると更に鍋を一つ増やしたらやっとの事食べ出した。
うむ、みんな美味しい美味しいとポツリと一言呟きあとは無言でガツガツと食べてる、嫁さんの作ったものが喜ばれるとこちらまで嬉しくかんじるな。
さて、食べたらもう少し狩をしていこうか。
みんなが食べ終わって、では狩の続きを、てところにおれが待ったをかける。
「よし、みんなここで一つ商売をしたい、商人だからな。」
「あ、そう言えば。そう……でした?ね……。」
なんだ貴様このやろ~その疑問に満ちた顔はこのやろ~
てか全員そんな表情してんな、まったく失礼な奴らだぜ。
無視だ無視!
取りあえず、えっと、そうこれこれ。
「じゃーん! 武器一式! みんなこれら買わんかー!? ダガーに弓! 槍や剣! なんなら魔法杖もあるぞ!」
んて、どうした? そんな呆然とした顔をして?
「え、えっと商人様……もしかしてそれらを私達に売って下さる、ので…?」
「もちろん? 商人ですから?」
「か、家族を戦士として、引き渡す必要は…「まった。おーけー、すまんかった。」」
ああ、忘れてた。ここの里と商売してた奴らはそうゆうクソみたいなレートでやってたんだったな。クソが。
「払う物の設定、ルールを先に決めよう。すまないな、遮ってしまって、だが。まず始めにおれは人を対価に商売はしない。」
ここで全員がホッとした表情を見せる。その表情を見て薬の効果、”警戒阻害”がちゃんと消えて事を確認でき安心した。
「こちらが受け取る物は壊れた武器とかだ、今手持ちになくてもいい、ただその場合はあとで受け取りに行くため少し名前を書いて貰うけどな? それとどうしても欲しい物があれば、後に手に入れる素材、たとえばモンスターの牙や爪、鱗などを狩った後に貰うこと条件に、前渡しとして武器を渡そう、この場合も少し名前を書いてくれ。細やかな疑問は後々聞こう、いまはこれでいいか? 理解できない場合は商売中に話そう」
「「は、はい!!」」
「では商売をはじめよう。」




