第2話:終わらない会議と、最高の残業代
第2話にお越しいただき、ありがとうございます!
「会議が予定時間を過ぎて長引く」
サラリーマンなら誰もが一度は眉をひそめるこの瞬間。
しかし、その「長引いた時間」にこそ、実は本物の信頼関係を築く大チャンスが眠っているとしたら……?
今回は、会議のタイムマネジメントという「教科書の正論」を、ゴジラ流おもてなし術で鮮やかにハックします。
どうぞ最後までお楽しみください!
「――なるほど、リアルな現場だとそこがネックになるか。よし、じゃあその対策は……」
先輩が放った本音の一言をきっかけに、会議室の熱気は最高潮に達していた。
全員の目がギラギラしている。しかし、熱が入りすぎた結果、恐れていた事態が起きた。
ふと壁の時計を見ると、予定の1時間はとっくに過ぎ、15分もオーバーしていたのだ。
(やばい……! 盛り上げすぎて時間を過ぎちゃった。ファシリテーターとしてはタイムマネジメント失敗か!?)
新任の私は一瞬冷や汗をかいた。普通の会議なら、時間が伸びた時点で全員が死んだ目になり、「早く終われよ」とため息をつくところだ。
しかし、周りを見渡して驚いた。
誰一人として嫌な顔をしていない。それどころか、「喋りきった!」「自分たちの手で仕事を作っている!」という、今までにない清々しい充実感が会議室に満ちていた。
結局、結論は「既存の本社の施策」と「1人1軒ターゲット先で会議でまとめたアイデアを活用して新規開拓に臨む、という形にまとまった。
みんな、驚くほど足取り軽く会議室を出ていく。
そして定時後。デスクで片付けをしていると、背後からポンと肩を叩かれた。あのパスを受け止めてくれた先輩だ。
「おい、後白。今日の会議、マジで最高だったわ。このあと個人的な歓迎会やるから、お前は来い。実質、今日の会議の延長戦(反省会)な」
連れていかれたのは、赤提灯が揺れる少し趣のある居酒屋。メンバーは信頼できる数人の精鋭だけだ。
「いや〜、あの時のパスは痺れたよ!」とビールを片手に盛り上がる先輩たち。
私はここでも脳内のゴジラスキルを起動させる。ただの聞き役に徹するのではなく、先輩たちのお酌を回しながら、愚痴になりそうな話を「つまり先輩はあの時、こういう熱い想いがあったんですね」と絶妙な【おもてなし要約】で回収していく。
「お前と飲むと、なんか明日からの仕事のモチベーション上がるな」
ジョッキをぶつけ合いながら、私と営業所の先輩たちとの間に、教科書には載っていない本物の信頼関係が刻まれていくのを感じていた。
【ビジネス・自己啓発解説パート】
今日のゴジラ・ハック:【「時間通りの死んだ会議」より「延長した生きた会議」】
ファシリテーションの教科書には「時間は厳守せよ」と書いてあります。しかし、本質は違います。ただアジェンダを消化して誰も発言しなかった「時間通りの会議」は、参加者の人生をドブに捨てたのと同じです。
時間が伸びてしまったとしても、参加者が当事者として頭をフル回転させ、「喋りきった感(参画感)」を感じられたなら、それは最高に投資価値のある時間になります。
飼育員からの超重要アドバイス
会議が盛り上がって時間が伸びそうな時は、焦って打ち切る必要はありません。「皆さん熱いので、あと5分だけ延長していいですか?」と場の熱量を優先する勇気を持ちましょう。そして、その熱量を夜の「反省会(飲み会)」で最高のラポール(信頼関係)へと昇華させるのです。
明日使えるアクションプラン
もし会議が延長してしまったら、「無駄な時間だった」と腐るのではなく、「みんなの熱量が上がった証拠だ」と捉え直しましょう。そして、そこで生まれた熱い空気のまま、信頼できる同僚とサクッと一杯行き、関係性を深める仕込みをしてみましょう。
(第2話・完)
第2話をお読みいただき、本当にありがとうございました!
「時間厳守」というルールをあえてハックし、職場のリアルな絆に変えていく後白くんの立ち回り、いかがでしたでしょうか?
居酒屋での「おもてなし要約」、日々のコミュニケーションでも絶大な効果を発揮するビジネスハックですので、ぜひ試してみてくださいね。
早くも営業所の精鋭たちを味方につけた後白くん。
しかし、そんな彼の前に、早くも次なる「お堅い壁」が立ちはだかります……!
「面白かった!」「後白くんみたいな後輩が欲しい!」と思ってくださった方は、ぜひ【ブックマーク登録】や【評価(★マーク)】で応援していただけると、執筆の大きな励みになります!
次回、第3話:若手たちの初陣と、小さな足跡もお楽しみに!




