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「お〜零!ここに居たのか!」
ヒゲの人ことキースさん。
片手を挙げながら大量の本を持ってこちらに笑顔で走ってきます。
来ないで下さい
嫌な予感しかしないので
「零!覚えてるか?ルザールの…」
「…あぁ、ルザールの外交官且つ国王の相談役のスライズ殿だったな」
「お、覚えておいでで…」
「零、こちらが」
「ミノレイズの官僚のチェルゾ・ロール殿だな、久しく国を空けていたが昨日戻った。また、いろいろと頼むよ」
「は、はい…こちらこそよろしくお願いいたします」
えー…
はい。
現在の状況を説明しますとキースさんに連れられて部屋についた途端分厚い…辞書以上に分厚い本を渡されました。
あの太さだともう凶器ですよね?
しかもそれをできる限り暗記しろ、とのことです。
無理ゲーですよ?
そもそも私はこの国にずっと留まるとは言っていないのですからこんなにも機密事項が詰まった本を渡していいんですか?無用心すぎますよ。
と、まぁ、文句を言おうとしたら無意味な瞬間移動を味わいました
本当に…本当にお陰様で大体は覚えましたよ
頭の使いすぎよりも瞬間移動の方が辛かったのですが…
兎に角、軽いテストをした後に他国からの来賓と顔合わせをさせられています。…零さんとして。
だんだん外堀を埋められている気がします
そんなことをしなくてもまだ逃げませんよ?
「凛はなかなか飲み込みがいいな。このまま修行しちまうか?」
いえ、キースさん?来客が帰ったからって笑い事では無いのですよ?ですからもう少し表情筋を引き締めて下さい。
ですが…修行ですか…
「そうですね…魔法には興味があります」
この世界で生きていく中では特に大切でしょうし自給自足では必要不可欠でしょうしね
「…ほぅ」
あ…と、失言でしたか
一瞬でキースさんの目が獲物を狙う肉食獣に変わります。口元は変わりませんでしたが…
あの、興味はありますけどそんなに直ぐ使えるのですか?
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現在、旧訓練場に来ています
おそらく訓練場ではなく旧、がつく方に案内されたのは他の騎士達に零さんではないとバレない為でしょうが…
何故かシュラさんと共に剣を腰に差した状態で向かい合っています。
なんの策略ですか?
え?シュラさんと戦うんですか?
負ける気しかしないんですが
言いだしっぺは何処に行ったのでしょうね?
「えーと、だな…なんでここに居るんだ?」
「私はキースさんに魔法の修行をするから、と…」
「………ハメやがったな、あいつ」
ハメられた、の、でしょうか?
まぁ、おそらくは(ほぼ100%)そうなのでしょうが
諦めながらため息をそっと吐き出した。
ありがとうございました♪(´∇`)




