↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3転!(2度目の転生に関する報告書 続編)  作者: トール


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/22

第1話 担当神との面談

新作です。

前作の続編ですが、前作を読まなくてもお楽しみいただけると思います。


「トールさん、お疲れ様でした」

「あ、どうも。お久しぶりです」

10代後半から20代前半くらいの女性。金髪碧眼(コーカソイド系)の美人さんだ。

彼女と会うのは、これで三度目だ。


「どうでしたか、二度目の転生は?」

「いやあ、かなりせわしなかったのですが、まあ、やるべきことはやったかなと。

 なかなかいい人生だったと思いますよ」


征夷大将軍を辞した後、政治の第一線から身を引き元老として後進の指導にあたる一方、魔術と科学の融合研究に没頭。

技術の発展に貢献できたものと自負している。

そして、満百歳となったちょうどその日、三人の妻と二十一人の子に囲まれて大往生した。


「あと、七人の愛人がいましたね」


はい、いました。三人の妻と二十一人の子と七人の愛人が枕元に勢揃いしていました。

最期の時だというのに、とても居心地が悪かったです。


「そんなトールさんですが、神々の間では大変高い評価を受けています。

特に「農業革命・産業革命・資本主義の成立」を行い、2度目の転生世界を大きく発展させたことについては、なんと、S評価(最高評価)を得ることができました!」


うん、最初にこの女神様と会った時に聞いた。神々には評価システムがあるってことを。

一年(といっても、神々の一年であり、人間の一年とは違うらしいが)に三個の目標を設定し、その達成度合いに基づき上司(最高神)からS・A・B・C・Dの評価を受けるんだって。

この女神様、ずっとC評価・D評価が続いていたらしく、このままでは堕天されてしまうってぐしぐし泣いていたなあ。

2回目に会った時に、「トールさん!A評価です!!これで堕天されなくてすみました!!」と、それはそれは大変喜んでいたなあ。


「おかげさまで私の評価もうなぎ登り、上司(最高神)からもお褒めの言葉をいただいて---これからもトールさんには期待しています!」


ちょっと待て!これからってどういうことなの?

まだ俺のことを転生させるんかい?

一体、何回転生させるんだ?まさか「101度目の転生に関する報告書」を書かなきゃいけなくなるの?

もし、書籍化されたらどうするんだよ。『徳川家康』どころか『グイン・サーガ』を越える大長編になっちまうだろ!


「そんなトールさんに朗報があります!」

「---何ですか」

「ボーナスステージです!」

「はあ」

「---何でそんなにテンションが低いんですか、もっと喜んでください。あとジト目で私のことを見ないでください。やり直しです」

「はあ」


「そんなトールさんに朗報があります!」

「えっ、朗報ですか、一体何だろうなあ、期待しちゃうなあ」

「ボーナスステージです!」

「本当ですか!すごいすごい、ボーナスステージだ!わ~い、やったあ!!!---こんなもんでいいですか」


「---それでは、ボーナスステージについて、説明します。まず、転生する世界を選んでください」

「今、選ぶのですか」

「はい」

「それでは、オリジナルの世界(第1回目の世界)、地球世界に転生させてください」

「地球世界ですね。年代はどうしますか」

「現代で。西暦1998年7月ごろでお願いします」


最初の人生の時、俺の記憶は1998年6月で途切れているんだよな。病気に罹っていたわけではなく、年齢的に寿命が尽きたわけでもない。

多分、トラックにひかれたんだろう。お約束だからな。

え、未来とか過去を選ばないのかって?

未来はね~。もしも未来の世界が修羅の世界になっていたらどうすんの?

過去は絶対にない。シャワートイレがないからだ。これだけは絶対に譲れん!


「地域は如何しますか」

「日本で。東京でお願いします」


アメリカはねえ、富裕層に生まれればいいんだけど、貧困層に生まれたらば目も当てられないからなあ。

北欧の幸福感が高いという話を聞いたことがあるけど、あそこ、冬の間は日照時間が短くて気が滅入るって五木寛之さんが言ってたぞ。

あと、食事ね。絶対に北欧の食事より日本の食事のほうがおいしいよ。北欧の食事のこと、よく知らないけど。

---と、まあ、色々と理由を述べているけど、本当のところは言葉を一から習得するのが面倒くさいからです。日本語バンザイ。


「さて、ここからがボーナスステージの真骨頂です。

 なんと、特殊スキルを二個!二個も付けることができるのです」


なんだかな~。言い方がテレビショッピングみたいになってきたぞ。この女神さま、大丈夫かいな。

---まあ、最初に会ったときから「こいつ、ダメだ」と思っていたけどな。

「こ、このままでは、だ、堕天されてしまいますう~。お願い!何とかして、何とかしてください~」って言いながらぐしぐし泣いている女神さまを見て、「あ、こいつ、ダ女神だ」と思わない奴がいたらば手を挙げて欲しい。


「この中から二つ選んでください」


へ~。ペーパーで渡すんだ。どれどれ---っておい!

A4用紙に、スキルがびっしりと羅列してあるだけじゃん!分類もされていないじゃん。おすすめ度(ランク付け)もないじゃん。

あんた、プレゼンする気ないでしょう。困るなあ~、こんなことじゃ。君の上司(最高神)に言って担当者(担当神)をかえてもらうよ。


あ、ごめんごめん、ちょっと言い方がきつかったかなあ。謝るから、泣かないでほしいかな。え?カスハラ?そんなつもりは全然ないよ。

ほら、君の今後のためを思って、言った(アドバイスした)だけだからさあ。お願い、泣き止んで。


---疲れる。こいつといると本当に疲れる。早いとこ二個のスキルを選んじゃおう。

とはいえ、慎重に選ばないとな。良いスキルを選んで、三度目の転生をのんびりと過ごすんだ。


まずは、魔術シリーズか、火魔術・風魔術・土魔術・水魔術。

まあ、これはないな。

東京で火魔術や風魔術をぶっ放すことなんかないし、土魔術は重機の下位互換だ。

水魔術に至っては、宴会で水芸を行うことしか思い浮かばない。しかも、そこら中を水浸しにしてお店の人から怒られるという未来しか見えない。


白魔術。

お、これはいいかも。医者になって、ハイヒールをかけ「あの医者は名医(ゴットハンド)だ」という評判を得る。

だが、少し待て。医学部に入学するだけの学力がなかったり、親の資金力がなかったりするかもしれない。

そうなると怪しげな新興宗教の教祖になるしかないか。

う~ん、いったん保留。


魔術攻撃無効、物理攻撃無効。

ないわ~。人生の中で攻撃される可能性、ほぼないわ~。魔術攻撃をされることは絶対にないわ~。


身体強化。

お、いいかも。

身体強化を取得し、プロ野球選手になる。日本球界を経てメジャーリーグに挑戦。投手と打者の二刀流でサイヤング賞とホームラン王を同時に狙う!そして、年俸はなんと!10年間で1000億円!!

---なんか、どっかにそんな奴いたなあ。そっか、彼は転生者だったのか。

まあ、白魔術よりはいいかもしれない。暫定1位だ。


「あの~」

「何ですか?」

「ちょっと早めに決めて欲しいんですが---」

「---わかりました」


気配探知・気配遮断・森羅万象・未来予知・筋力増強って、ちょっと待て!

未来予知だよ!これ一択だよ!!他の四文字単語に紛れ込ますなよ。危うく見逃すところだったじゃん。


「一個目は、未来予知で」

「わかりました」


魔力吸収・魔力操作・魔力感知・魔力制御

魔力系はパスね。ところで、魔力操作と魔力制御って、どう違うの?


隠密、状態異常耐性、鑑定、収納

お、出ました鑑定。これは便利そうだ。暫定1位にしよう。


剣術・槍術・棒術・弓術・錬金術

剣術を取得して日本剣道界に君臨する?

無理だな。

パスです。


「あの~」

「何ですか」

「少し急いでほしいんですが---」

「わかりました」


全属性適正・高速思考・絶対防御・自動回復・女体征服・因果改変・魔力増強---ちょっと待て!

何だよ!女体征服って!こんなところに紛れ込ますなよ!リストから外しておけよ!

こんなもん取得した日には、即ノクターン行きになるだろうが!


「あの~」

「何だよ!」

「残り十秒です。二個目のスキルを選んでください」

「は?」

「残り5秒、4、3、2」


わ、わ、わ、何でもいいから何かスキルを選ばねば!?


「1、ゼ---」

「女体征服!!!」


ということで、次回はノクターンでお会いしましょう(ウソ)。

月曜日・水曜日・金曜日に投稿できるようにがんばりたいと思います。

感想・評価をいただければありがたいです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。