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TEENAGE ~ぼくらの地球を救うまで  作者: DARVISH
season1【B面】
76/231

6-2 リクエスト

【6話/B面】Bパート

「ええと…話のまっただ中でしたか?」


「静那、その日本語ちょっとおかしいで!」



部室に来たばかりの静那にやさしく対応する椎原さん。


「ええ、静ちゃんが知りたい事って何だろう、聞きたい事でどんなリクエストがあるんだろうってみんなで考えててね。

静ちゃんが興味持ってることがあれば、是非調べてこようと思って。

明日は学校が休みでしょ。

私は図書館に行く予定だし。」



「そう、俺達も先入観があったりして意外ときちんと物事理解してなかった事あるな~って感じてさ。

何かリクエストがあれば調べてみようと思うんだけど…何かないかな?」



急に振られても困るとは思ったものの一応静那に聞いてみる。



「思ったこと何でも言うてええで。」



「そうですね…じゃあ」


そう言って女性陣に目をやる。少し顔を赤らめる。


「“恋愛”…とか、どうかなって。」


恥ずかしそうにリクエストをした。



「えぇえ恋愛~?静ちゃんも興味あるんだ。恋の話~。」


「私は……その…まだ恋愛に関してよく分からなくて…それで先輩たちに出来れば聞いてみたいな~って思って…」


「良いね。それ女の子として素敵よ。」


椎原さんが前向きな姿勢を見せる。



「私も正直よく分かってない所があってさ。でももう高校生だし、勉強も大事だけどそいういう感情も知っておきたいなって感じてた。」


「椎原はクラスメイトとかで今、好きな人おらんの?」


「まだいないかな…。男の子もまだ恋愛よりゲームやカラオケが好きな子が多いみたい。うちのクラスは特進だからか、とにかく勉強ばかりで…

だから空き時間ができたら恋愛よりもまずは気分転換したいって子のほうがまだまだ強いみたい。

みんな恋愛に興味がない訳じゃないんだけどね。

私もテスト終わったらまずゆっくりしたいし…ね~」


苦笑いする椎原さん。


確かに根を詰めたテスト期間が終われば、まず羽を休めたいという発想に行くだろう。



「じゃあ今後の椎原さんのためにも今回は“恋愛について”調べてきてもらおうか。今週末使って。」



「ええ。テストも終わったし、良いきっかけだよね…いいよ。

そういえば仁科さんはどうなの?」


「あたしは…恋愛っていう程じゃないけど。中学の時付き合いかけた子はいたかな…」


「つきあいかけた?微妙な言い方やな。」


「それって彼氏さん?」


「そんなでもないよ。私たちお互いまだ幼くてさ。考えがガキっていうか、ほんの些細な事で振り上げた拳、降ろせなくなって…それでそのままうやむやになったまま。

苦い思い出となって残ってる…」



「急にポエム口調になりやがった。」



「仲直りしないままお別れしちゃったんですか?」


「うん。今考えたらマジでバカみたいな事なんだけどね。きちんと素直になってあやまればよかっただけなのに、意地張ってさ。

プライドとかメンツのバカバカしさに気づいたきっかけにはなったけど…あの時は自分の愚かさにホント嫌になったな~。」



少し黙り込む面々。


「コラコラ。だからってそんな深刻にとらえないで良いよ。

もう昔みたいなヘマはしないって決めてるし。相手が例えあんた(生一)でも悪いと思えばきちんとあやまるつもりだし。」


「何?その言い方~ヒデェの。」


「静ちゃんともずっと仲良くしたいから、悪いと思ったらきちんとあやまる…うん。それは決めてる。」


「悪いだなんて…先輩。」



「ホラ。私、この前感情が先走って静ちゃんに一方的にお勧めしたいもの押し付けて困らせたじゃない。

ああいうことってもしかしたらまたやっちゃうかもしれない…

でもさ、その後申し訳ないってちゃんとあやまればいいのよ。

変なプライドなんか持たずにさ。そこが自然に出来るようになったら、この先出会う好きな人や大切な人ともうまくいくかもって思えるし。

それが出来ずに中学の時はすっごい後悔したからさ…。」



「じゃあ仁科さんの観点からも“恋愛”を調べてきてよ。」


「調べるって言ってもな~私彼氏いないし。」


「分かる範囲で良いって。今回は皆初心者なんだから。

そういえば静那は恋愛自体はしてたりするの?」



「!(勇一、今のはさりげなく聞いたよね。ごく自然で上手かったかも)」

…と心の中で強く感じる仁科さん。



「うん…分からないからしてないかな…。」


「好きな人は?」


「パッと頭に浮かぶのは、お父さん…かな?

でもこれは多分“恋愛”じゃないかな。お父さんはもちろん大好きなんだけど。」


残念そうな笑みを浮かべて勇一を見る仁科さん。


「じゃあ静ちゃんはお父さんのどんなところが好きだったの?」


「いっぱいあるけど…私の髪が奇麗だっていつも褒めてくれた事かな。それがすごく嬉しかった。

勇一も初めて会った時に髪を褒めてくれたからすごく印象に残ってる。」



途端に仁科さんが驚いて聞いてくる。



「えええ?!

あんた初対面の相手に対していきなり髪キレイって褒めたりしたの?もうそれ立派なナンパじゃない?

勇一ってそんなに大胆なキャラだったワケ?」



「いやいやいや!俺もあの時は絡まれた静那を逃がすために必死で…それで逃げた後お互い沈黙があったんだよ。

変な間ができたからなんか俺から言葉かけないとって思ったら、無意識に言葉が出たんだよ。自分でもビックリしてる。」


「何自分じゃない誰かが言わせたみたいな言い方してんのよ!」


「でもその後勇一と色々話をしてたら、好物がお父さんの好きな食べ物と一緒だし何気ないしぐさもすごく似てて…。」


「じゃあお父さんに面影が似てるから勇一には心開いてるってことなのね。勇一~残念だったね~。」


「何だよ!別にいいよ。残念でも。」


「だから勇一が好きかな。私。」


「え…そうなの?」


「うん。」



「待って!ニュアンスからしてまだ安心しちゃダメなんじゃない?“好きかな”なんだから。」


「なんでそんなに真剣に仕切るんだよ!」


「日本語厳しいな~。」


「私も好きっていう感情…まだ分からないからさ。こんな言い方でごめん。」


「じゃあ今の所暫定一位は勇一ってコトでいい?」


「“暫定”?」


「一時的な仮決めって所かな。」


「それなら暫定一位だよ。」


「良かったね~」


「何だよもう。今日の女性陣は!」


「良かったの?」


「うん…ああ…もちろん。静那は大切な後輩なんだから。」


「なら良かったよ。好きになって。」


「好きになってって…なんだかくすぐったい気持ちだな。」


「なに焦ってんのよ。まぁまだ小学生レベルかな。お主は。」


「恋愛の達人みたいな目線で言うなよな。…否定はしないけどもう少し長い目で見てくれよな。」


勇一は観念してくれという表情を女性陣に向ける。



「はいはい、じゃあ静ちゃん。恋愛の講義、楽しみにしててね。」


「はい。楽しみです。」






* * * * *






楽しそうな女性陣の会話を尻目に生一が勇一に賭け事を持ちかけてくる。


「なんだか今回のリクエストは女の子同士で盛り上がりそうな話題だよな。西山にも声かけとけよ。」


「なんでだよ。あいつ最近忙しそうだぞ。生徒会の方が…」


「椎原がわざわざ自分の恋愛観を話してくれるんやぞ。あいつが生徒会とどっちを天秤にかけるか見てみたいねん。」


「俺は…西山、すごく忙しそうにしてたからおそらく生徒会の方へ行くと思うけど…」


「ほーん。じゃあ賭けようぜ。3000円!どうよ。俺はあいつに告知さえすれば部活に顔出す方な。」



「私も同じで3000円。乗るけど勇一はどうする?」


話を聞きつけて仁科さんが参戦する。


「ちょっ!仁科さんまで!…もう…意地悪いな~」


「そんな事無いよ。素直にそう思ったんだし。

それにたまにはそっちのノリにも合わせようと思ってるだけだから。…で、どうするの?賭ける?」


「う……やっぱりこっち(部活)選ぶと…思うから辞めだ。」




「コイツ…逃げやがった。」


「やっぱり勇一部長サマはまだまだヘタレだね~。」


「そこは同意するわ。」

『B面』では、勇一達が立ち上げた部活「日本文化交流研究部」での日常トークを描いています。時々課外活動で外出もします。各話完結型ですので、お気軽にお楽しみください。


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頑張って執筆致します。よろしくお願いします。

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