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「えっ……レオ!」
私はレオを追いかける。レオは何も言わずに、足速に歩いて行ってしまう。
私は必死に追いかけて行く。
「レオ! ごめんなさい!」
レオは自分の家がある方へ、歩いて行く。後一メートル程で追いつきそうな時に、私は声をかけた。
「……別に大丈夫だよ、忙しいから、また来る」
レオは立ち止まって言った。
「うん、来てくれてありがとう、またね」
私は言った。レオは手を振って歩いて行く。私はすぐに走ってマロウさんの所に向かう。マロウさんはカイルと何か話している。何を話しているんだろう?
「マロウさんっ」
「レオは大丈夫だったかい?」
「うん、また来るって言ってました。私達も行きましょう」
「そうだね」
私とマロウさんは、歩いて行こうとすると、カイルが止める。
「お二人とも、馬車でおくりますよ」
「馬車で行くのはありがたいがね、あまり高級な乗り物で市場に行くと客が逃げるのでやめておくよ」
マロウさんは言う。
確かに。こんな綺麗な青ときんきらきんの馬車、ラッテ市場じゃ目立つわ。ラッテ街はカイルみたいな風格のある貴族が来る街ではなくて、もっと下町というか、親しみある馬車だから。申し訳ないけど、違うと思った。
「では僕も歩いて行きます。ノエル、良いかい?」
「かしこまりました。私も歩きお供致します」
「スプレンティダ殿下」マロウさんは声をかけた。
「カイルで結構です、ミズ・マロウ・ブルー」
「カイル様よ、ラッテ市場は貴方のような高貴なお方が来る場所ではなく、もっと砕けた……平民が楽しめる柔らかい市場です。もし私とリースについて来たいのでしたら、その姿ではやめておいた方がいいと思います」
マロウさんはハッキリ言う。あぁ、これでも私の知り合いだから、気を遣って言葉を選んで言ってくれているな、と私は思った。
「……さすがですね。わかりました。格好を変えます」
カイルはしゅんしゅん、と、指をまた小さく動かして、小さく呟く。すると、カイルとノエルの服装が一気に変わった。カイルはかっちりとした三揃いとポンチョ姿から、袖口のふんわりした女性のブラウスにもにたシャツに変わる。襟元は胸元に向かってカットが入っていて、腰には革製品でできたベルトに小さな鞄みたいな物がついている。タイトなラインの黒いパンツはふくらはぎあたりが膨らんでいる。そこに黒いブーツを上から履いていた。
ノエルは、シンプルな白いシャツに、カーキの外套を上から羽織り、下はミドル丈のパンツとブーツになった。




