ラリー
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その場の流れで私はこの子とペアになることになった。そのほかは適当に仲がいい人達がペアになった。
コミュ強の紫乃ちゃんはもうすでに部に溶け込んでいて仲良くやっていた。
「よろしく、名前なんだっけ」
月永さんはずっと無表情で、声は悪く言えば無愛想で乾いている。クール女子って感じだ。
「平野彩芽だよ。こちらこそよろしくね」
「私は月永真美。前衛?後衛?」
「後衛だよ」
「そう。私は前衛だった。」
さっき、無愛想だなんて思ったけど聞き慣れてくると月永さんの声は魔力があって聴き入ってしまう。そんな声だった。
「とりあえず、軽くラリーしよっか月永さん」
「そうね」
—
…すごい
月永さんのバドはすごく技術が詰め込まれていた。
シャトルのタッチはすごく丁寧で毎回ラケットのスイートスポットの真ん中に当てて返してくる。そして私の打ちやすい場所にしっかり打ってくれる。
そんな月永さんの本気が少し見たくなってしまった。
「ラリー続けるのやめてさ。撃ち合ってみない?得点つけて」
「いいよ。」
5点先取の軽い試合。月永さんのサーブから。
私は軽いロブから入った。
パシュッ
バックハンドからの威力の強いドライブ、その一撃で気づいた。月永さんのレベルの高さに。
次に私がそれを上げてしまうとスマッシュで完全に決められてしまった。
—
4-0
まずいこのままだとストレート負けだ…
甘いコースに球が来ない…どうにか耐えるしか…
ドロップが来た。
完全に私はプッシュで後ろにさげられていた。普通だったら諦める距離だけど
飛びついた、全力で。
「間に合え!!!!」
勝手に叫んでいた。引くほどの大声だ。
それのおかげかどうか間に合った。なんとか返した。
予想外だったのか月永さんは前に落ちそうな球を高く上げてくれた。
「…来た。」
パシュンッ!!!
決まった。
—
「5対1ね。」
「うん。」
「ねえ。平野さん…」
完全に言われることはわかっている。私が足手まといなんだろう。
「あのスマッシュ…すごかった。」
「え?」
意外な返答だった。
「待っていたのに反応できなかった。なんだか試合に勝ったけど悔しい。」
「いやいや!月永さんの方が圧倒的に上手だったよ。私一点しか取れなかったし。」
そう言うとあまり表情を変えなかった月永さんが少し笑った。
「次は拾って見せるから。」
「うん。」
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