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【TRPG】怪談白物語用 フリーシナリオ集  作者: 牧田紗矢乃


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【特殊シナリオ】最強呪術師決定戦

本シナリオは全員が役職【呪術師】(ダイスを振って出た目の失敗値を持つプレイヤーの耐久値を減らす職業)となる特殊シナリオです。

シナリオ終盤の生存人数によりゲームマスターが読むシナリオが分岐します。


怖さよりもワイワイ楽しくプレイしていただくことに重点を置いた内容となっていますので、ある程度プレイに慣れてきて刺激が欲しい時などにご活用ください。

【最強呪術師決定戦】キーワード


①記念

②最強

③一般人

④世界一

⑤NG

⑥ライバル

⑦怪談会

⑧巫女

⑨集団

⑩私











 今宵は皆さまお集まりいただきありがとうございました。

 国内屈指の呪術師の皆さまというだけあって、語っていただいたお話はどれも素晴らしいものでした。

 そうそうたる面々を差し置いて最後の一話を語らせていただくのは荷が重いですが、これも何かの巡り合わせ。

 【記念】に【最強】の呪術師のお話をさせていただくとしましょう。


「【最強】の呪術師」と聞いて、どんな想像をされるでしょう?

 安倍晴明のような陰陽師。

 ジャングルの奥地で怪しげな香りのお香を焚きながら小動物を生贄に呪いをかけるシャーマン。

 あるいは、生まれ持った特殊な能力で教祖のようになっている人物。

 【一般人】ならそういう想像をされる方が多そうですよね。

 ところが、現実は少し違う。

 そのことを一番よく知っているのは、この場におられる皆さまでしょう。

 なぜなら、今回お集まりいただいた皆さまこそ、「【世界一】」の呪術師だからです。

 自称、他称の違いこそあれ、「【世界一】」の呪術師がここに集結しているわけです。

 せっかくだから【記念】写真の一枚でも……と言いたいところですが、顔出し【NG】の方がいるんでしたっけ。

 ……あ、それならお面を被るのはいかがです?

 えっ、お面も撮影【NG】?

 ああ、そうか。

 そもそも皆さん当代【最強】の呪術師を自負していらっしゃる【ライバル】同士だから仲良く並んで【記念】撮影、なんて雰囲気じゃないんでしたっけ。

 ところで、素朴な疑問なんですが呪術師の世界における「【最強】」の定義って何なんでしょうか?

 狙った相手を確実に呪い殺すことですか?

 それとも、掛けられた呪いを跳ね返して生き延び続けることですか?

 もしくは、【一般人】には思いもつかないような決闘の方法があるんでしょうか。

 企業秘密だから教えられない、ねぇ。

 そこをなんとか!

 この【怪談会】で知り合ったのも何かのご縁じゃないですか。

 そちらの陰陽師風の方、どうです?

 こちらのシャーマンさんは?

 皆さん、【ライバル】の前だからって釣れなさすぎますよ。

 師匠にバレたら殺される、なんて言いますけどねぇ、黙っていればバレやしませんよ。

 どうです、教えてやろうって気になった方は――いませんね。

 それより早く怖い話をしろ?

 ああ、そうですか。

 時間も押しているので、手短に済ませてしまいますね。


 この会をセッティングしたのって誰なんですか?

 世界各地に散らばった「【最強】の呪術師」たちを「【怪談会】をやりたいから集まりませんか?」なんて言葉で呼び集めるようなツテがある人物って何者なんですか?

 もしかして、その本人ってこの中にいるんじゃないでしょうか。

 そして、各人の【ライバル】意識を焚きつけて、無意識のうちにお互いを呪い合わせ、殺し合わせようとしているんじゃないでしょうか。

 実はね、聞いたことがあるんですよ。

 イタコと呼ばれる【巫女】がいることで有名な恐山という霊山があるじゃないですか。

 そこからそう離れていない所に、もう一つ別の霊山があるんだそうです。

 ただし、強力な結界が張られているから【一般人】には認識することすら叶わない。

 その山で修業をしているのは【巫女】ではなく、呪いに特化した呪術師の【集団】だそうですよ。

 彼らが標的にしているのは呪術師ばかりで、他者を蹴落とすことで地球上の呪術師の数を減らして、自分たちの地位を上げようとしているっていう噂です。

 ここにいる人たちがその【集団】の一員でないとは言い切れませんよね。

 とはいえ、他の呪術師たちも黙ってやられているわけではありません。

 彼らは彼らでグループを作り、呪いを送り返す方法を模索したり、敵の本拠地を守る結界を破ろうと作戦を練ったりしているそうです。

 そんな話を誰から聞いたかですって?

 ヤマ……いえ、これ以上話すのはやめておきましょう。





【以下、ルートが分岐します。

 GMさんはこの段階で発狂せず生き延びているプレイヤーの人数に応じたシナリオを読み上げてください。】



┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ルート① 全員発狂



 いやはや、【最強】の呪術師が集まると聞いて期待して来てみればこのザマですか。

 【私】以外全員発狂とは……。

 ほんっとうにつまらないですねぇ。

 仕方ありません。

「【最強】」の称号は【私】が持ち帰らせていただきますよ。


(終)




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ルート② 生存者1名



 おや、気が付けば正気を保っているのは【私】とあなた二人だけですか。

 皆さん【最強】の呪術師だと聞いたのに不甲斐ないですねぇ。

 まあ、いいでしょう。

 こんな人たちは置いておいて、一騎討ちと行こうじゃありませんか。

 え?

 ……ああ、言わなきゃわかりませんか。

 【私】は自分のことを「呪術師だ」とは言っていませんが、「呪術師ではない」とも言っていませんよ。

 まあ、そういうことですから最後の勝負楽しませてくださいね。


(終)




┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈

ルート③ 生存者2名以上



 いやぁ、さすがだ。

 これまで【私】がこういう話をすると発狂する人ばかりでね、最後まで話せたのはいつぶりでしょう。

 え、まだ【最強】は決まってないだろ、ですか?

 困ったなぁ……。

 皆さんご存知でしょう?

 こういうのってね蠱毒こどくって言うんですよ。

 これ以上続けたら大変なことになります。

 どうしてもって言うなら続けていただいて構いませんが……【私】はここで失礼しますからね。

 あとは自己責任でご自由になさってください。


(終)

変則的なシナリオということでいつもより恐怖要素は少なくなってしまいましたが、お楽しみいただけましたでしょうか?

こういう変則ルールで遊んでみたい! というものがありましたら、ぜひコメント欄へお寄せください。


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