19 ボクはキミでキミはあの子…そしてあの子はボク
はぁ…全然思いつかずに、他のことだけ思いつく。
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ものを運ぶのが、わたしの仕事。
それが、たとえ戦場の中でも…。
仲間に物資を届けることが仕事。
わたしがわたしになる前からこれは変わらない。
「この『相棒』も長年の付き合いだな…」
旧式のキャプチャーガン…。
わたしが、独自にカスタマイズしたやつだ。
腕に装着できるようしてあり、指が一本でも残っていれば撃てるようになっている。
ものを引きつけるためだけの道具…。
こんなもの使っている人なんて、他にいるのだろうか?
「この任務が終わったら身体を治してもらわないとな…」
いくら再生しても良くならない身体…。
おそらく、時空歪曲の放射線の影響だろう。
今は、そんなことを気にしている場合ではない。
今は、任務に集中だ。
私の役割は、爆弾を仕掛けながら、目標まで移動することだ。
口で言えば簡単だが、実際はどうだろうか?
━━━ドスンッ━━━
突撃用のポットが地面についた。
スタングレネードをまず投げて、次にスモークグレネードを投げる。
敵は閃光と音で怯み、意識を取り戻しても、煙で見えないだろう。
今のうちに…。
一つの爆弾を敵にくっ付け、速攻で離れる。
ボタンを押すと、仕掛けた爆弾が爆発して、さらに飛び出した爆弾が爆発した。
クラスター爆弾…。
今回の爆弾も異常はないみたいだ。
昔のやな思い出がある。
接触不良で自身の身体の半分を吹き飛ばしたことがあるからだ。
まぁ…それで今の自分がいるのだから、なんとも言えないが…。
「行こうか…」
発電装置だ。
爆弾を仕掛ける。
ふぅ…。
敵が多い…戦闘が役目じゃないのでどうしようか…。
…お…あそこに、少し違う敵がいる。
あの子の腰にぶら下げているブレード…。
あれ…いいな〜。
キャプチャーガンを構える。
めと目が合った…。
レーザーポインターでバレたか…?!
彼女の姿が視界から消える。
とっさに左手で庇った。
人差し指と中指が、斬り飛ばされたのが見えた。
この距離なら!
キャプチャーガンを相手のブレードに目掛けて放った。
相手の手元から離れ、吸い付くようにこちらにきた。
「よし!」
右手でそのブレードをもち、すぐに構える。
一瞬の出来事で、相手も動揺しているみたいだ。
他の敵が、集まってきた。
このままじゃ…まずいな…。
戦闘はあまり得意じゃないんだよな〜
敵の動きが止まった。
戦わなくていいなら…この場所から離れよう。
次に目指すのは、アルファチームとの合流地点。
猛ダッシュで走り、合流地点まで移動する。
「相変わらず規格外だな…それに…あの走り方…」
「あの子を思い出すね…クウカ…」
「本人かもしれないぞ?」
「まさか…」
アプルとクウカ達が何か話をしていた。
「そちらは、無事ですか?」
「ああ…キミ達が殲滅してくれてるおかげでね」
「そうそう、らくらくだったよ〜。…って、左手どうしたの!?」
「これは…斬られた」
「包帯巻いておこうか?」
「うん」
ランに、包帯を巻いてもらう。
うん、綺麗に巻けてる。
「あ…そうだ…。さっきのアプル達がしてた話…。それって[デリーバル]のこと?」
「あ…ああ…そうだけど…?」
「どうやって死んだか覚えてる?」
「あいつは…爆弾を抱えて敵に突っ込んで死んだ…オレたちの目の前で…」
「そう…なんだ…この世界のわたしだったものも、そんな死に方したんだ〜」
爆死…肌の焼け裂ける痛み…。
ああ…忘れたことも無い…。
ただ、この身体になってからは、それ以上の経験もした。
まぁそれは、仕方のない事だ…。
わたしは、ものを運ぶのが仕事なのだから。
「やっぱり…おまえは、別次元のあいつなんだな…」
「まって…それじゃ…Σと一緒じゃない?」
「違うよ?わたしは電脳だから。ん?…それだと別人になるのかな?でも…死んだ感覚は覚えてたし…。とにかく、あの子は特別なんだから〜」
わたしはΣとは違う、だって…もともと電脳化の手術を受けていたからだ。
その時の私はまだ知らなかったけど。
そのおかげで、こうしてまたあの人の役に立っている。
「さて…そろそろ行こっか!ηが待ちくたびれてるかもしれないし!」
「そうだな」
「ほら、みんな〜行くよ!」
目的地に向かおう…みんなが待ってる。
違和感のある拳を握りしめて、わたし達は前に進み始めた。
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