第6話 違和感
BAD END WORLDS それは矛盾の物語
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第6話 違和感
「今回の矛盾の化身は本物だったのかい?」
彼の問いにシンデレラは答える
「やっぱりあなたもそう思うのね、偽物とまでは言い切れないけど何か本体とは別の存在な気はするわ」
「えーっと...どういうこと?」
アリスは2人の間でポカンとしている
「矛盾の化身の姿と能力にはある程度の相関関係があるのよ、異形であるのならその大きさが大きいほど抱えているいる矛盾は大きく当然その力を強いわ、そしてその矛盾の化身の本来の姿であるのなら基本的に大きさは関係なく最上位の戦闘力を誇るわ」
「最上位ってどのくらい?」
「最低でも矛盾執行者2、3人と張り合えると言われているよ、だからそんな矛盾の化身が本気を出して門に向かう事だけを優先したら当然1つの門を担当している2人だけでは対処しきれない、だからそれほどの矛盾がこの街で生じたらバベルが感知して警報を鳴らすようになっているんだ」
「だけど今回それはならなかった、それに今回の矛盾の化身はまるで私達の出方を伺ってるみたいだったわ、その上であわよくば門に入ろうとした、そんな印象よ」
「アリス、君の記憶にこの世界の情報が入っていないのも気になる、この件はこちらで預かって検討しよう、答えが出たらすぐに知らせるから今日はそろそろ帰りなよ」
「わかったわ、それと東門の出力をしばらく抑えてもらえるかしら、アリスがまだこの世界に慣れないうちは危険だわ」
「そればっかりは他の門に聞いてみないと僕の一存では決められない」
門の出力を落とすということは私達の守る東門から現れる矛盾の化身の数と戦闘能力を削り、その分を他の門に補ってもらうということだ、当然文句が出てもおかしくないので予め許可を得る必要はあるだろう
「2日協力してくれたら謝礼を出すと伝えてちょうだい、もちろんあなたにも仲介料は出すわ」
「いい話だね、それとこの後少しいいかい?」
「構わないわ、アリスあなたは先に帰りなさい」
「うん、わかった、おやすみー」
アリスは階段を駆け下りていく、まったくどこにあんな力が残っているのか
アリスの足音が遠ざかると管理者は口を開く
「君は彼女の事をどう思うかい?」
「少し問題はあるけど優秀な矛盾執行者になると思うわよ、ジャバウォックと戦った時もあの化け物相手に少しも怯えてなかったもの、あれは相当な大物よ」
「そうか、ならいいんだけど」
「そんな事を聞く為に残したわけじゃないでしょう?早く本題を言いなさいよ」
「さっきは言わなかったけど彼女が元いた世界、つまりアリス達の物語とこの世界を繋ぐパスが少し歪んでてね、彼女の記憶がおかしいのもそれが原因かもしれない」
「もう調査済みだったのね、流石としか言えないわ」
「歪みを通ってくるのは矛盾を犯したもの達、つまりアリスもそうだが矛盾の化身もそこを通るんだ、ジャバウォックの戦闘能力の不自然さもそこに原因があるかもしれない」
「私にも分かるようにもう少し簡単に説明してもらえるかしら、こっちは誰のせいだか知らないけれどこの世界について必要最低限の情報しか与えられてないのよ」
「歪みが発生すると本来の一本道に凹凸が現れる可能性がある、そうなるとそこを通るはずの存在の一部がそこに引っかかり門から現れる存在は不完全なものとなる、これでわかるかい?」
「理解したわ、つまりあのジャバウォックは本体の断片に過ぎなくてまだ本体はパスの中に居るってわけね、でもそんなのいつ出てくるかわからないし私に話したところで対策のしようが無いわよ」
「そんなに簡単な話ならまだ楽だったんだけどね、少し本題から外れるけど門の出力の話をしよう」
彼は紙とペンを取り出して4つの門と8人の人を描く
「この世界にある門は東西南北で4つ、そしてそこに2人ずつ矛盾執行者が配置されてようやく完全になる、でもそれまでに全部の門から矛盾の化身が現れたら対処のしようがない、だから1つの門に2人の矛盾執行者が揃うまでは門は完全に閉じられているんだ」
彼の描いた絵が動き出し南門に2人の人間が配置され他の門の扉は閉められる
「そして他の門も矛盾執行者が揃い次第開いていく」
北門、そして西門と次々に人が配置され門が開く
「そして最期の矛盾執行者、つまりアリスが来た時点で本来であれば東門は他の門と同様に開かれるんだ」
東門に2人が配置される、だが門は開かない
「だけどアリスの世界とのパスが不安定だったから東門は閉じたままにしていたんだよ」
「でも矛盾の化身は現れたわ、私だって10数匹は倒してるわよ」
「それは他の門に入るはずの者が迷い込んだだけだよ、低レベルの矛盾の化身にはよくある話だ、問題は閉まっていたはずの門からジャバウォックが現れたのは状況から見てもほぼ間違いないということだよ」
「門が無理やりこじ開けられた...」
彼女の発言とともに門の扉が壊れ中から矛盾の化身が現れる
「そういう事だね、だから今更出力を落とすも何も無いんだよ、だって元から閉まっていたものだからね」
「他の矛盾執行者に挨拶に行くのはやめにするわ、今すぐにでもアリスと対策を考えないと」
部屋を去ろうとする彼女を管理者は引き止める
「その予定は変更しなくていいよ、矛盾執行者同士の交流もしておくに越したことはない」
「でも私達が領土を離れてる間に襲撃が無いとは限らないわ」
「僕はね門を無理やり開けるほどのジャバウォックという化け物を引き寄せたのはアリスの縁だと考えてるんだよ、だからその検証の為にも他の門に近づいて彼女の縁を確かめてほしいんだ」
「それについて他の矛盾執行者には?」
「もちろん伝えないよ、内密に調査してその上で次の対策を考える、もしもの時の為に東門は僕がここから見ておこう、異変を察知したらすぐに伝えるから安心して行きなよ」
「いまいち安心は出来ないけどアリスについては気になるからその話乗るわ、それじゃあさようなら」
彼女は階段を駆け下りる
「会ってすぐだと言うのに素晴らしい信頼関係だね...」
それだけ呟くと少年は闇夜に消えた
アリスとシンデレラの信頼関係はどんな運命を導くのか?
管理者は何か不安げな事を呟いていますが果たしてどうなるのでしょうか
ではではまた明日〜




