第16話 身長のせい!?
やはり大国に繋がる正規の街頭でも、人通りがほとんどない。
すれ違ったのは冒険者が数組と、護衛を大勢引き連れた商人が2組。
これが普通なら何とも言えないが、きっと普通ではないだろう。
誰も彼もが神経を尖らせて、余計に疲れそうな空気を醸し出していた。
身綺麗な格好の人はおらず、誰かしら怪我をしている様子が伺えた。
おそらく、魔物と何度かやり合ったのだろうと推測できる。
なので1人で歩いている私が、結構目立っていた。
みんながみんな、不審そうな視線を向けて来たのが印象的だ。
まあ、こんな危険な町移動を、子どもが1人でしていたら、どう考えても不審か。
彼らに余裕があれば、声がかけられていただろう。
一緒に移動となれば、当然私を守らなければいけなくなる。
余裕がない中で、それを避けたいのだろう。
自分の命すら危ういのに、自ら危険を引き受ける人間は、そうはいない。
そう思うと、前世で住んでいたところの人は、自分が不利益になっても、助けようとしてくれる人が多かった。
環境、人間性、教育、どれが重要なんだろうか。
考察しては否定して、を繰り返しているうちに、町の門が遠くに見えてきた。
門番がいるし、頑丈そうな防御壁なので、かなり大きな町を予想させた。
門の前では、数人が順番待ちをしていた。
私もその後ろについて、列に並んだ。
列が短かったので、数分で順番がきた。
こう言うところは楽でいいなと、魔物に少し感謝した。
門番の人にも、子どもが1人ということで、不審そうにみられたが、ギルドカードを見せたら問題なく通ることができた。
やっぱり、身長か!
身長なのか!?
好きで小さいわけじゃないのに……
私はちょっとしょんぼりしながら、町の中に入った。
私のそんな気分をよそに、町の中は賑わいを見せていた。
町の外と中で、全く雰囲気が違った。
アトランタの町よりも、もっと活気がある。
国の大きさの違いだろうか。
気になるところだが、ひとまず宿の確保が優先だ。
森の中みたいに、町中で野宿は無理だろうから。
気分的にはそれでもいいけど、拠点宿を置いておいた方が、人間として自然だろう。
少しでも怪しまれる要素は、無くしておかないと。
でも初めての町だから、どこがいいとかわからない。
前世ならネットの口コミで調べられたのに。
門番の人に、聞いておけば良かったと後悔した。




