第12話:過激派旗艦へ突撃! 無保険宙域の意識改革
【前書き】
お越しいただきありがとうございます!
前回、過激派宙域「ガイア・ゼロ」へ出撃した航とフィア。
今回は、戦光が飛び交う戦場のど真ん中、両陣営の旗艦へと直接乗り込む(アポなし訪問)怒涛の展開です!
武力と暗黒魔導で全てを解決しようとする過激派の巨頭たちに対し、生身のスーツ姿で現れた航と、最強のサポートをこなすフィア。
二人の息の合ったコンビネーションと、理不尽を叩き潰す論理の爽快感をお楽しみください!
*ドカァァン!*
「警告! 敵軍のプラズマ主砲および極大暗黒魔導の交差射撃ゾーンへ突入。シールド残量……余裕で98%を維持」
コックピットのコンソールに流れるバイオ・量子データを軽やかに操作しながら、フィアが凛とした声を響かせた。
プラズマ光線と黒炎が入り乱れる地獄絵図のような宙域を、俺たちの巡航艇はフィアの超絶な操縦技術によって紙一重でかわし続けている。
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「相手の旗艦は二隻だな。右が重装甲サイバネティクス軍閥の『ガイア鉄騎団』、左が高次元魔術教団の『暗黒極星教』か」
「ええ。双方ともに通信遮断プロトコルを敷いて、互いの殲滅しか頭にないわ」
「よし。フィア、双方の旗艦ブリッジの真ん中に量子テレポート・ジャミングを展開。同時に両艦のメインモニターを強制ジャックしてくれ」
「了解! 0.01秒で回線を確保するわ!」
フィアの瞳が瞬時に美しい電脳モードの青い光を帯びる。
人類種ベースのしなやかな美しさに、遺伝子デザインと身体組成強化種の血統が融合した彼女の並列演算処理は、銀河中のどんなスーパーコンピューターをも凌駕する。
次の瞬間、両旗艦のブリッジの中央に、青い光の粒子とともに俺とフィアが文字通り「突撃(アポなし訪問)」した。
「な、なんだと!? ブリッジに不審者が直接空間転移してきたぞ!?」
「何者だ貴様ら! 警備兵、即座に排除しろ!」
サイバー義体をギラつかせた鉄騎団の総帥と、漆黒の法衣を纏った暗黒教団の教皇が、それぞれ武器を構えて怒号を飛ばす。
「おっと、動くな当事者たち」
俺は両手を軽く上げ、ビシッと着こなしたネクタイとスーツの襟元を正した。
「私は連邦・主任星系間相談員の四条航。そして隣にいるのがシステム統括補佐のフィア・ノア・レティだ。本日は君たちの無謀な『無保険・野良戦犯行為』の現地査察に参った」
「相談員だと!? 生身のバニラがなめやがって! 吹き飛ばしてやる!」
サイバネティクス総帥が腕の重粒子砲をこちらへ向けた。
だが、フィアがすっと一歩前に出ると、その身体組成強化種としての圧倒的な威圧感と、電脳アクセスによって、総帥の義体システムを一瞬で完全フリーズさせた。
「が……っ!? 動きが……止まった!?」
「私のパートナーに銃口を向けないで頂戴」
フィアはクールな冷徹さを漂わせながら、冷ややかに見下ろした。
「ワタルの言葉を最後まで聞きなさい。さもなくば、あなたの義体のメインOSを初期化してただの置物にしてあげるわ」
「ひっ……! 動きもシステムも手が出ん……! なんだこの女は!?」
俺は頼もしいフィアの横顔に微笑みつつ、ホログラム画面を両艦のモニターへ叩きつけた。
「さあ、見ろ! これが君たちの今月の宙域損益計算書(P/L)だ!」
画面に表示されたのは、真っ赤な赤字グラフと、莫大な兵器消耗コストの数値だ。
「両陣営とも、兵器の調達コストが毎月歳入の800%オーバー! さらに言えば、保険会社からの引き受け拒否により、一隻撃沈するたびに双方の星系住民へ億単位の賠償請求が加算されている! 君たちがやっているのは『誇り高き聖戦』でもなんでもない。ただの『無計画な集団破産まっしぐらの暴走』だ!」
「「〜〜〜〜〜っっっ!?(絶句)」」
「双方の主張をDW-QCSで分析した。鉄騎団は『小惑星のレアメタル採掘権』、教団は『その小惑星にある古代遺跡の信仰権』が目的だな? ……バカバカしい! レアメタルは地表、遺跡は地下深層にある。つまり、採掘と信仰の領域は100%バッティングしていない!」
俺の大喝破が、両旗艦のブリッジに木霊した。
「事前ネゴシエーション(事前協議)もせず、ただ大声を上げて殴り合っていただけじゃないか! この無能どもが!」
「「ぐ……ぐぬぬぬぬ……っっっ!!!」」
かつて誰も足を踏み込めなかった「過激派宙域ガイア・ゼロ」の恐ろしい首領たちが、生身のバニラ(航)の論理と、ハイスペックな相棒の圧力の前に、ぐうの音も出ず震え上がったのだった。
【あとがき】
第12話をお読みいただきありがとうございました!
過激派宙域の二大勢力の旗艦へ直接乗り込み、莫大な赤字P/Lと「領域がそもそも被っていない」という圧倒的な事実を突きつけて黙らせた航とフィア!
完璧すぎるサポートをこなすフィアの強さと美しさも大爆発でしたね。
次回、このパニックに陥った両陣営に対し、航が「完全ホワイトな共同事業スキーム」を提示し、ガイア・ゼロ宙域の歴史的停戦へ挑みます!
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次回もお楽しみに!




