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22/22

17.歪み

昨日は一年ぶりの「ほん怖」がありました⭐︎

まだ観れてないけど嬉しい!秋のホラーもいいね!ということで、ほんの〜りこわい話を投稿します!


 ガタン


 車体が大きく揺れた。コンクリート道路の奥から差す夕焼けは神秘的で、クリスチャンラッセンの絵画を彷彿とさせる。しかしドライブ中にはいささか不都合だ。ハンドルを握っている僕は目を細めた。


 ガタン


 再び道路の歪みを踏んづけてしまった。多分大きく盛り上がっていた。道路の凸凹が気になる。

 大雨の多かった今夏、路面の歪みが急激に増えたと感じる。一方で老朽化により突然穴があき、車ごと落下する事故も昨年話題になっていた。


 ここの道は安全なのか? 交通量は多いが田舎道。予算がないからと後回しにせず、ぜひ空洞調査をしてほしいものだ。


 しかし現実的には無理だろう。それは地方の予算問題だけが原因ではない。

 先ほども述べた今夏の大雨は、各地に大きな爪痕を残した。本格的に被害を受けた地域の修復のほうが優先されるのは当然のことだろう。

 二ヶ月前、線路が崩れ交通網に支障が生じたのはつい先日のことのように思い出せる。僕の通勤にも大きく影響した。もちろん今は電車が通るようになったが、停電の復旧が未だされていない地域も一部あるらしい。そのうえ秋になっても台風が来てしまい、昨日のニュースでは現地民たちの不安な顔が電波に乗って日本中に放映されていた。年末恒例の今年を表す漢字一文字だが、今回は雨に関係する字が候補にあがるかもしれないな。

 話を戻そう。つまり僕が言いたかったのは、僕の近所で悲劇的な何かが起きない限りは、ただ凸凹している道路の補修などは当然されないだろう、ということだ。年末の不必要な道路工事の計画に入っていればいいのだが・・・


 ガタン


 また車体が大きく揺れた。路面の一部分が隆起しているのは分かっていたが、対向車線は行列のため不可避だった。

 気づけば美しい夕陽が沈み切り、宵の口となっていた。

 僕は見通しの良くなったなだらかな道路を走っている。が、ふと気づいてしまった。

 最初に踏んだ歪みは、ぼこぼこと隆起していた。次はポコリと大きく隆起し、なだらかに窪み、最後は丸く盛り上がっていた。

 唇、鼻、頬、瞼。

 これはただの歪みなのだろうか?

 奇妙なことに、道路の窪みは人の顔にそっくりだった。

怪異はあなたの身の回りに、そっと息を潜めているのかもしれません。普段はただ気づかないだけで。



・・・なんてね⭐︎

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