軍議
司令と副司令の間で意見が割れ収集が付かなくなりそうだ・・・だからボクは
「よろしいですか?」
ボクの言葉にリファインが
「・・・どうぞ天魔王様。」
ボクは立ち上がり
「このまま話し合っていてはらちがあきません。亜人王討伐は時間との勝負なのですよ?よってボクたち天魔王軍は、軍を二手に分け挟撃することにします。」
その言葉に軍議でほとんど発言らしい発言をしなかったライナ王が
「ほう・・・して陣容は?」
「ボクと疾風の牙の部隊はデモニクスから、スズカと天魔の翼、それに天魔王軍はルインからを予定しています。」
「貴殿のことだ、そうする理由があるのだろう?」
「えぇ、まず1つが行軍の問題、次が敵将の問題、それに亜人の繁殖速度ですかね。」
ボクの言葉にリファインは
「行軍は道幅の問題ですな。」
「はい。通れる数に限りがありますから。」
暫し考えたのちにルーカスが
「敵将は・・・以前の橋の砦ですかな?確か王には2人の側近らしきものがいたとか。」
「えぇその通りです。今回デモニクスでそのうちの1人を討ちましたので、同じような実力の者がもう1人居ると思われます。」
その言葉を聞きライナは
「そ奴をどちらかの軍で相手にするということか。」
ライナの言葉に続いてリファインが
「その間にもう一方がと言うことですかな?」
納得したようにルーカスは
「うむ、そうすることで日数をかけることがなく、3つ目の亜人の増加をさせないということか・・・理に適ってますな。」
そしてライナ王がまとめに入る
「そして人員だが戦力のある我が国と戦火の爪痕の残る帝国とで、帝国に多めの戦力を配置するか・・・うむそれしかなさそうだな。皆もそれでよいか?」
「「「はっ!」」」
こうして軍議は終わりすぐさま反抗作戦が開始された。ボクはスズカ達の元へ行き作戦を伝えると
オウカは
「あにさまと一緒ではないのですか?まぁ頑張りますけど・・・」
そしてロウハが
「兄さん!姉さんのことは任せる。」
オウカは寂しそうに、ロウハは少し緊張しているみたいなんで、2人の頭を撫でたら、2人とも嬉しそうに眼を細めた。
「えっとまた私が総大将なのかな?」
不安そうにスズカがボクを見上げて聞いてきたので、
「そうなるね。部隊も前回と同じでオウカが増えるくらいだね。」
それでもまだ「でもでも」とアタフタしていたので、ボクはスズカを引き寄せその口をそっと口でふさいだ。「ボン!」と音がする勢いでスズカは顔を赤らめ、「はにゅ~」と大人しくなったら、オウカとロウハが「わたくしにも」「ボクにも」とせがんできたので、その額にそっと口づけした。




