デモニクス戦役07
ルイン北部にある亜人王の居城王座でゴブリアードは
「ゴブングが敗れたか。」
配下のゴブリンキングたちの中から1体が前へ出て、ゴブドーは
「はい。ふがいない奴です。」
ゴブリアードはニヤリと口の端を釣り上げ、
「フフフフア~ハハハハァ!愉快!実に愉快じゃ!」
「ギャギャ?」「グギャ?」といった具合にゴブリンキングたちは互いの顔をみて困惑していた。ゴブドーは
「ゴブリアード様、人間どもがこの城へ軍を進めているとの情報です。」
「ほぉ・・・して奴は来ているのか?」
「人間どもはルイン、デモニクス双方より進軍しており、デモニクス側で確認したとのことです。」
ゴブリアードは顎に手を置き考えるそぶりを見せ、しばらくすると、
「よし!デモニクス側は無視しろ!我が相手する!ルイン側はゴブドー貴様が相手をしてやれ!」
「御意!」
その言葉の後謁見の間はゴブリアードの笑い声に包まれた・・・
・・・・・・・・・・・・・・・
ルイン北部森を抜けた山裾で、ゴブドー率いる亜人王軍1000とルイン軍800、天魔王軍340がぶつかった。
初戦は亜人王軍100がこちらに突撃してきたが、ルイン軍から200が迎撃に出たとたんに引き返した。これにはルイン軍も困惑して元の位置に戻った。
「くっ何かあるのか?」
リファインの口からそんな言葉が漏れる
「これまで好戦的であった亜人共が誘き出しなどするのか?」
ルーカスも困惑の言葉を口にする。そこにスズカが、
「あっあの古文書によれば、亜人王の側近が策略や兵法を用いたとありました。ですからあちらの指揮官が側近ではないかと思います。」
スズカのその言葉にリファインとルーカスは驚きの表情を見せた。なぜなら第一王女は無能者として知れ渡っていたからである。あまり面識のなかった2人にはその噂から単なるお飾りなのだと思っていたのだ。
リファインは訊ねるように
「それは真か?」
「はい。天魔の古城にあった書庫で調べたから確かだと思います。」
事前に部下に調べさせたルーカスは更に驚きつつも、お飾りという認識を改めようと思うのであった。
そしてルーカスは
「姫!古文書には他に何か書かれていましたか?」
「えぇ、名前はゴブドー、誘い込みと奇襲をよく用いていたと書かれていました。」
「誘い込みが今の不可解な亜人共の動きだとすると・・・はっ!全軍に警戒を怠るなと伝えろ!急げ!」
「はっ!」
そう言って何人か兵士が伝令のため各部隊長の元へかけていった。
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