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ユグドラシル~剣と魔法と冒険譚  作者: あおい聖
ルイン動乱編
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ルイン平原の攻防03

 時はスズカたちが獣人の砦から出たとこまでさかのぼる・・・


 砦を出たスズカは


「あの皆さん!こちらの街道ではなくドワフロト寄りの山間に以前使われていたドワフロトまでの旧道があります。そこを使えば獣王軍に気づかれることなくルイン平原南部の東の丘へ行けると思います。」


 感心したようにカーナは


「へ~そんな道があるんだ。」


 考え込んでいたコルトは


「うむその道は、私も聞いたことがある。しかしながら正確な位置が分かりません。」


 その言葉を聞いたスズカは


「大丈夫です。私がその道を知っていますから付いて来てください。」


 コルトは姿勢を正し


「はっ!分かりました。」


 カーナは頭を下げ


「お願いします。」


 スズカは旧道へ向けて乗っていたラウンドドラゴンに指示を出した・・・


 旧道といっても実は全く使われなくなったわけではなかった・・・そのためある程度は整備させていて場所さえわかれば行軍に適した道であった。


 そして山を切り開いたその道はルイン平原から見れば死角であり、それは丘に上がろうと知っていなければ警戒されない道であった。


 そしてゴーレムをまだ召喚していないことであまり音を立てることなく行軍できた。


 実は昼過ぎには旧道を進み南東の丘のふもとの木々がある位置にまで来ていた。なぜ日の入り前の奇襲となったかというと、スズカが


「このまま奇襲しても勝つことは出来ると思います。しかし日の入り前であれば敵も油断していると思います。それにこちら側が日陰となり見つけにくいと思います。」


 うんうんと頷きながらカーナは


「そうね。それにデスベアーは夜活動する魔獣ではないわ。」


 コルトも意見を述べた


「警戒も緩み始めるころ合いということだな。」


 それを聞いたスズカは


「はい。そしてロウハのスキル≪空歩≫で空を駆け敵陣深くにゴーレムを召喚して落とせば・・・」


 ロウハは淡々と


「打撃も与えられ混乱する。」


 コルトはその意見を聞き納得と言ったように


「なるほど。混乱に乗じて一気に攻め落とすということですね。」


 カーナは笑いながら


「うん面白いわ。じゃそれまで気配を殺しながら休憩ね。」


 こうして気づかれることなく日の入り前まで過ごし奇襲を成功させたのである。


 こういった経緯のもとスズカに対する信頼が生まれ、彼らは大規模戦闘の折にはスズカの指揮下で数々の武功を上げていくのだがそれはまた後の話である・・・


・・・・・・・・・・・・・・・


 ルイン平原南部の丘でガンドは


「くそっ!くそっ!」


 辺りを破壊しながらそう叫んだ


「くそっ主力の1つを失っちまったじゃないか・・・しかしあの手際・・・精鋭か・・・ってことはドワフロトを見捨ててこっちに来たのか?あいつらの情報じゃルインと天魔王国との関係は悪化してるって話じゃなかったのかよくそっ!」

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