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この異✖︎世界の冒険譚  作者: トトマル


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1/4

はじまりの扉

ここでは無い世界…

 ある青年は、ドラゴン『竜』から王国を救い

 ある少女は、浮遊島にたどり着いた

 ある少年は、荒ぶる海底にある神殿を発見した

 ある……

「ドンドン」

 薄暗い朝早くから、扉を叩く音が聞こえる。

「ロイ」「ロイ」「ローイ」

僕を呼ぶ大きな声が聞こえてきた…アルトだ!

 「ロイ、早く起きろ」

 「早く行かねーと隣り村の奴らに負けちまうだろ」

そうだ、今日はグレン海岸へ行って隣り村のゴロン達と海岸で魚釣り対決をする日だ。

僕は、布団から慌てて起き上がると玄関の扉を開けた

 「アルトちょっとだけ待って」

 「すぐに用意するから」


アルトは隣りに住む、僕と同い年の10歳の少し元気やんちゃな男の子で僕達のリーダー的存在だ。

金色の髪で頭にはトレードマークの赤いバンダナを巻いている。腰には木剣をぶら下げている(冒険者に憧れているかららしい)


 僕達が住む村は、北の王国グランのリッシュ辺境伯の治める領地の東の街イルナから馬車で2時間ぐらいかかる(ハッキリ言って田舎だ)ハシミ村だ。

この世界の中央には、巨大な山脈が在り山脈の中心部にはクレーターレイクがある。

伝説では、クレーターレイクには巨大な世界樹が有ると言うが…誰も観た事が無いらしい。

山脈を中心にこの世界には四つの国があり、北の王国グラン、東の帝国グシル、南の王国グテル、西の帝国グサラだ。


 僕は、大慌てで用意を済ませた。

「父さん、母さん行ってきます。」

「気をつけて行くんだぞ」「行ってらっしゃい」

僕は、「行ってきます」と言い扉を開けた。

「アルトお待たせ、準備できたよ」

「ロイやっときたかー」

「もう皆んな待ってんぞ」

アルトの後ろに眠たそうな、ゾイ、ハルト、がいた。

二人とも寝むそうだ。ハルトなんか完全に寝てる?目を閉じて立っている。

ゾイは優しくて、女の子?みたいな所もある、いつも耳ありパーカーのフードを被っている。

ハルトは、いつも半袖と短パンでおにぎりみたいにまん丸している。これと言って特徴がない。


アルトが「さっさと行くぞ」と言うと走り出した。

ハルトが「はっ」と目覚めるとアルトと一緒に走り出した。僕とゾイは、その後ろを追いかける様に走り出した。


 グレン海岸に行くには、森を抜けて行くのだけど…森の入口近くを走っていると、マント型フードを被った二人組が森の入口に立って居た。走り抜ける時に一人のフードを被った青年が話しかけてきた。

 「君たち何処に行くんだい?」

 するとアルトが、その場でかけ足しながら答えた、「海岸に釣りに行くとこだけど」と言うと

フードの青年が、「これ使わないからあげるよ」

と言うと、カバンから白い木の枝でできた釣り竿を出してきた。

「???」

急に出てきたので皆んなビックリした。

「マジックバックだ」と同時に叫んだ。

「うわー」「すげぇ」「すごい」「欲しい」

と皆んな目をキラキラさせて見ている。

「マジックバックいいなぁ」

「ちょっと見せられないしあげられないよ」

みんな残念な顔して落ち込んだ。

フードを被った青年の胸には、シルバープレートがぶら下がっていた。上位の冒険者かなぁ?


シルバープレートとは、冒険者ギルドと探索者ギルドがギルド員の身分証として配給している。プレートには、ランクがありウッド・ブロンズ・シルバー・ゴールドがある。噂では、もう一つ上のランクがあると言われている。


 急にアルトが叫び出した「ヤベェ!早く行かねーといい場所が取られるぞ」

と言うとまた走り出した。皆んなも一緒に走り出した。僕はフードの青年に「釣り竿ありがとうございます」と言って一礼して追いかけた。

「釣り大会頑張って」

後ろを振り返ると…もう一人のフードを被った人物に釣り竿をくれた青年が頭を殴られていた。

二人は小さな声で話し出した。

「やっ・・な、・・・・ことか」

「そう・・・よ」

二人の小さな言葉のやりとりが少しだけ聴こえてきたけど…よくわからなっかた…

僕も急いでアルト達に追いつきたいから気にせず走り出した。


 森を抜けると朝日が登り始めていた、僕もアルト達のいる場所までたどり着いた。

「くそっ!やっぱ、隣り村の奴らの方が早かったか」

「はぁはぁ」僕が着くとアルトが叫んでいた。


「ハッハー! アルト遅かったなぁ」

「この辺りの穴場は、先に陣どったからな」


 隣り村の名前は、ハシジ村で海岸近くにある村だ。

ハシジ村のリーダー的存在のゴロン(本名はバジル)だ、背も高く体も大きいので皆んなからあだ名でゴロンと呼ばれている。


 (ゴロンとは、岩のモンスターでゴロゴロ転がって襲ってくる。動きが遅い為簡単に攻撃を避けられるが当たれば腕が折れる程に痛いらしい。生息地は、岩石地帯で岩や石を食べている)


アルトは、ゴロンにそう言われると「グゥ」と口にして悔しがっていた。


 アルトは悔しがりながらもみんなに「俺たちも早く場所決めようぜ」と言い放って周りをキョロキョロと見渡した。

 

どうして、対決になったかと言うと、1日前に遡る…


トントンと優しく扉を叩く音がする…


 「ロイおはよう」ゾイが迎えに来てくれた

学校へ行く時は、いつもゾイが来てくれる。

「ゾイおはよう、すぐに行くからちょっと待って」


ハシミ村とハシジ村の丁度中間にあるので、両方の村の子供達が学校に通っている。


 学校には、教室が一つしかなく村の子供達が一緒に勉強している。

 先生は、たったの二人だけで、読み書きと算術を教えてくれるのは、ロッテ先生でイルナの街の学校から赴任してきた。先生はブロンドの髪でいつも柑橘系のいい匂いがするんだ。

 簡単な武術や体術を教えてくれるのは、ゲイル先生だ、元冒険者(シルバープレートの実力者)で白髪混じりの短髪がイケオジ感を出している。村にモンスターが来たらいつも退治してくれる。ゲイル先生は、昔モンスターに襲われた時に片目を負傷して冒険者を引退した、今は村の学校の授業と警備を担当してくれている。


 僕達が教室に着いた時事件は、起こった…

アルトとゴロンが揉めていて教室がザワザワしている

「俺様の方が大きいザブザブを釣り上げた」

「はぁ!俺の方がこーんなに大きいの釣ったから」

と言いあいながら、睨みあっている。

(ザブザブは、グレン海岸に生息している青魚で焼くと脂がジュワジュワと出てきて凄く美味しい魚だ。ハシジ村の特産品になっている)


 教室が、ザワザワしているとロッテ先生がやってきて、二人に話し始めた。


 「あなたたち、ケンカはやめなさい!」

ロッテ先生の話しを聞かず二人は、まだ睨みあったままだ…やばいなぁ。

プツンと何ががきれる音がした。

ロッテ先生がブツブツと唱え出してしまった…!


「雷神トールよ我が名は、ロッテ 我の話しを聞かない者へ裁きのイカヅチを与え…」


ダッダッと廊下を走る音が聞こえてきた

そこへ、ゲイル先生がやってきてロッテ先生の詠唱を止めてくれた。間一髪だよ。

「ロッテ先生ダメじゃないか!」

「子供達に魔法は、さすがに危ないじゃないか」

ロッテ先生が我にかえると

「はっ…またやっちゃいました…ごめんなさい」


ロッテ先生は、子供達がケンカをしているとたまに…暴走することがある…ちょっと前にロッテ先生がケンカを止めに入った時は、生徒達がケンカをヤメなかった、ロッテ先生が風魔法を詠唱してしまって、教室の屋根が吹き飛んでしまった。みんなその時の事がトラウマになっているんだ。(怖)


教室に居た、全員がビビって隅っこに集まっていた。

ちなみに、アルトとゴロンも引っ付きながらビビっていた。


 「ロッテ先生ごめんなさい。」とアルトが言うと

ゴロンも「先生ごめん」二人が謝るとロッテ先生は

「二人ともケンカの原因はなんですか?」

アルトとゴロンが状況を説明した。


「わかりました。じゃあ明日学校がお休みなので、対決してみてはどうかしら?」


アルトとゴロンは、お互い向き合い目を見合ってバチバチし出した。


「明日の朝日が昇る時間に勝負だ、アルト」

「上等だ!ゴロン負けねーからな」


この事件が、キッカケで今日の釣り対決が始まってしまった。


 

始めての投稿です。

どういうお話が出来上がるかお楽しみいただけたらと思います。

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