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46話 潜入調査

 ノルンについて散々聞かれたあと、俺はソファーに腰を下ろした。


「……なるほど。つまりノルンさんはカズキ国王討伐のお手伝いをしてくれるってことですか」


「まぁ、簡単に言うとそんな感じだ」


――ガチャ


 少し話をしているあいだに、ノルンが服を着て戻ってきた。


 しかし、彼女はなぜか俺の部屋着を着ていた。


「……なあ、なんで俺の服を着せてるんだ?」


「だって、ノンちゃん背が高いから私たちの服じゃサイズが合わないんだもん。だからユウくんの服貸しちゃった。ごめんね」


「えへへ。ユウトの服、少し大きいが私は気に入ったぞ」


 ……まあ、本人が良いって言ってるからいいか。


 それより今はカズキ国王について考えなくてはならない。


「みんな、少し聞いてもらいたいことがあるんだが……」


 俺はみんなに集まってもらうよう呼び掛けた。






「マスター。いったいどのようなご用件でしょうか?」

 

「ユウトが私たちを呼びつけるなんて珍しいわね。いったいどういう風の吹きまわしかしら?」


 これでほぼ全員そろったか。


 すでに眠ってしまったクロノスとミアを除いた、計8人で話を始めた。


「知ってる人もいると思うが、先日エルフの村が襲撃された」


「え? ……ええっ! な、なにそれ? ど、どういうことよ?」


「衝撃。そのような事件が起こっていたとは知りませんでした」


 エルフの村に行っていないアンリとアイスはかなり驚いていた。


 まあ、こんな反応をするのも無理はない。


「え? それで、誰がそんなヒドイことしたの?」


「炎の国の兵隊たちだ。もっとも、襲うように指示したのはカズキ国王だがな」


「カズキ国王。……いかにも彼がやりそうなことですね」


「ああ、……そういえば、アイスはカズキ国王と何回かあってるんだよな?」


「はい」


「彼についてなにか知っていることはあるか?」


「検索。……彼に関する情報はほぼありません。それどころか、炎の国がどんな国かさえもはっきりとはわかりません」


 まいったな。あいつと炎の国について知っておきたかったんだが、当てが外れてしまった……


「仕方ない。それじゃあ少し潜入調査でもしてみるか」


「……マスター、それはやめた方がいいかと」


「え? どうしてだ?」


「あくまでうわさではありますが、非常に治安が悪い国という情報も耳にしています。危険なのでやめておいた方がいいかと」


「だが、このままだと何の情報もなく炎の国と戦うことになってしまう。俺たちの国の戦力じゃ炎の国に勝つことが厳しいのはアイスも分かるだろう」


「……確かにそうですね」


「だろ。そこでだ、明日にでも俺とノルンの2人で炎の国に行ってみようと思っている」


「ユウト様、私も行きます」


「わ、わたしも連れて行ってください」


 ユキやあまねちゃんを筆頭に、みんなが参加意思を示す。


「……ダメだ。危険すぎる」


「問題ありません。足を引っ張るようなことは致しません。それとも、ユウト様は私たちのことを足手まといだとお思いですか?」


「いや、そんなことは思っていないが……」


「でしたらいいですよね?」


 ……うまいこと誘導されてしまったな。


 でもまあ彼女たちが強いのは確かだし、連れて行っても問題ないだろう。


 それに、いざとなったら俺が守ればいいだけの話だ。


「……分かった。ただ、今回は本当に危険だから危なくなったらすぐ逃げるんだぞ」


「はい!!」


 みんなが一斉に返事をした。


「それじゃあ、明日に備えて今日は早めに寝るように。それじゃあ解散」


 俺はあることを調べた後、すぐに布団にもぐった。






 翌朝俺たちは炎の国へと出発し、数時間歩き続けてようやく炎の国の近くにたどり着いた。


「やっとついた。もうへとへとだよ」


「お疲れ様。少し休憩にするか」


 みんなが休憩している間、俺は炎の国の周辺を確認することにした。


 炎の国は30メートル以上の壁であたり一帯を囲われている。


 おそらく外部の敵の侵入を防ぐためだろう。


 1つだけ正門はあるが、そこでは厳しい検問が行われている。


(正門からの侵入はまず無理だろうな……)


「メンドウだが、例のルートで侵入するか」


 昨日調べた情報によると、どうやらこの国には秘密の抜け穴があるらしい。


 きっと炎の国の住民がこの国から脱獄するために作ったのだろう。


 そこならバレずに侵入できるだろう。


「アイス、例の抜け穴とやらは見つかりそうか?」


「現在、遠隔操作でロボットを操縦。目標の抜け穴を捜索中です。もうしばらくお待ちください」


 秘密の抜け穴ってくらいだから、簡単には見つからないだろうな。


 しばらく待機しておこう。






 数十分後、アイスから返事が来た。


「マスター、秘密の抜け穴を発見しました。ここからおよそ3キロ北にあります」


「ああ、わかった。ありがとうアイス。すごく助かったよ」


「フフッ、マスターのお役に立ててなによりです」


 みんなを集合をかけ、いよいよ潜入調査を開始する。


「よし。それじゃあみんな、監視にばれないようにゆっくり抜け穴まで行くぞ」


「はい」


 俺たちはなんとか抜け穴に到達し、炎の国へと侵入することができた。


※次は明日の18時20分ごろに第47話を投稿します。


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