表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ブルーデイズ  作者: fujito
第一章 蒼い日々の始まり
67/135

【六日目】 ミランダの過去。そして、カタログ

 フロアーを出て、エレベーターで、二階に降りる。


「じゃー、アカリちゃん、お茶、しよっか」


 今日、そう言われていた。私が、宣言したからなのか。それとも、あの事を話したからなのか。

 二階に降り、ミランダさんは、十字路のすぐ脇の部屋に入る。


「ちょーっと待っててねー。」


 そこは、ミランダさんの部屋ではない。何の部屋なのか、説明されていない。


 中は暗い。

 私は通路で、ミランダさんを待った。


 すぐに、ミランダさんは出てきた。

 何かを持っている。


「おっけー。んじゃー、いこっかー」


(それで、今度は、うん、ここは確か……)


 そう、ここがミランダさんの部屋。その先ほどの部屋の近く。

 エレベーターや、階段に近い場所。

 予想していた所である。

 ミランダさんは、手馴れた手つきで、鍵を開け、中に入る。


「ほらー、アカリちゃんもー」


 そう言われ、中に入る。

 ミランダさんの部屋は、意外にもかなりファンシー。それを演出しているのは、沢山のヌイグルミ。

 かわいいソファー。ガラスなのか透明のテーブル。物が多い。

 そして、散らかっている。

 ソファーとテーブルの辺りだけ、綺麗にされている。


「ここねー、アカリちゃん」


 ソファーに座る。柔らかくて、気持ちが良い。


 そこ以外は、散らかっているので、何があるのか、よく分からない。だが、その部屋の一画。部屋の隅。

 一箇所、雰囲気が、まるで違う所がある。

 机。そして、端末。

 そこだけが、ここの部屋で、違う雰囲気を醸し出している。

 そして、周りを見ていた、私に言われる。


「アカリちゃーん、コーヒーで良いー?」

「え、あ、はい」


 昔、アルバイト先で、飲ませてもらった。

 苦い飲み物。

 けれど、香りは好きだった気がする。


 すぐに、ミランダさんはそれを持ってくる。


「はーい。これねー。砂糖はこれねー」


 コーヒー。

 私は、昔は知らなかった。

 アルバイトをするまでは。

 初めは、これは飲んでいい物なのか、分からなかったものだ。


「あ、お砂糖、……これですか?」

「んー、そうだけど。アカリちゃん、ブラック派?」

「あ、その……これ自体、……あんまり知らなくて」

「ありゃー。そうなんだー。……んー、じゃー、お砂糖入れてー、あとミルクねー」


 そうして、ミランダさんは、私のコーヒーに、それらを入れてくれた。

 ミルクを入れると、黒かったそれが、少し茶色になる。ミランダさんも同じようにしていた。


 ミランダさんはそれを、少し口につける。


「んー、もちょっと、砂糖…………」


(追加した…………)


 そして、もう一度、口につける。


「……ん」


 満足した物になったのか、納得していた。


 私も、用意されたそのコーヒーを口につける。

 甘い。

 沢山お砂糖が入っているようだ。

 後から、ミルクの後味が残る。


 そのコーヒーを飲みながら、ゆっくりとミランダさんは話し始める。


「で、……アカリちゃん。私に、聞きたい事、あるんでしょー?」


 そう、聞きたい事はある。

 だが、何から聞けば良いか分からない。


「アカリちゃん。…………今日話してくれた事…………」


 私が、今日話をした事。

 本当の、私の事。


「私はさー、そんな経験してないから……」


 そして、聞く。


「でも、………………ミランダさんは、………………ここに、来てから」

「……………………うん」

「その…………目が」


 ミランダさんは、ここに来て、見える事、見る事を失った。”視覚”を、失った。


 私と、違う、経験をしているのなら、何故。


「…………んー…………前にさー」

「……はい」

「言ったよね。私、後悔してないって」


 確かに、そう聞いた。


 ここの事、”何かを失う”事を、初めて聞いた時に。


「んー、私ねー」


 そうして、話し始めてくれた。


「元々、視力が弱かったんだよねー。生まれつきねー」

「……え?」

「んー、だからねー。小さい頃から思ってたんだよねー。多分、そのうち、見えなくなるんだろうなー、って。」


 知らなかった。いや、私はちゃんと、聞いていなかった。


「だからねー、そだねー…………。昔はねー、一応、ベーシックにも、通ってたんだけどねー」

「はい……」

「けどねー、……途中で悪化しちゃってねー」


 ミランダさんの中では、もう、整理がついているのだろうか。淡々と、説明してくれる。


「んでねー、病院に連れってってもらったんだけどねー。……んー、うちはねー、両親もちゃんと仕事はあったからさー。まー、それでも、そんなに、お金無かったみたいなんだけどー。病院でさー、言われたらしいんだよねー」


 ミランダさんは、コーヒーを飲む。


「んー、治すには、ものすごいお金がかかるって、言われたらしくてねー」


 私は、声が出せない。


「その病院の先生は、良い人だったよー? でもねー……やっぱり、……無理だって。でもさ、私、それ聞いても、ピンと来なくってさー。まー、でもねー、その時の検査の時にねー、私の中に”ブルー抗体”があるのも見つけたらしいんだわー」


 ピンと来ない。

 多分、それは本音なのだろう。


「でー、その先生がねー、ここの社長と、繋がりがあったみたいでねー。ま、それで、ここに呼ばれたんだよねー。条件としてね、目の治療費を全額負担するって」

「………………え? …………じゃ、じゃあミランダさんは……」

「んー、そう。最初はねー、それが目的で、ここに来たんだよねー。でもねー、私自身それが信じられなくってさー」


(じゃあ、……ミランダさんがここに来た、本来の目的は……)


「でもねー、私が来た時はさ、まだここの事も解明中でねー。まー、今でも、分からん事、多いけどー。その時はねー。試験期間が、2ヶ月、だったんだよねー」

「…………え? に、二週間じゃ無くて、…………ですか……?」

「うん、そー。けどねー、私が、お初だったのかねー? ここに着てね、一ヵ月半くらいで兆候が来ちゃったんだよねー」


 兆候。

 この”ブルー”と繋がる感覚が起きるという、その兆候。


「でー、気がついたら、目が見えなくなってたんだけどさー。元々、いつかそうなるだろうなー、って思ってたから、あれ? それなのー? って思ったよー」

「…………………………あ」

「なーんで、またそれなのかねー? 未だに不思議ー」


 そうは言うが、本当なら、ミランダさんは、ここに、その治療をする為に、来たのだ。


「でー、結局ねー。治療は難しいからって、今の、これつけてもらったんだけどねー」


 少し、聞いた事がある。

 目の見えない人。

 その人に、見えるようにする、技術。

 それは確か、二種類あったはずだ。


 ミランダさんのように、映像を、脳に送り込む。

 それ自体は変わらない。

 しかし、もう一つ、自身の……。


「…………あの、………………もう一つ、………………その、……見えるようにする事が」

「あー、うん。それは聞いたよー。機械の目にするやつだねー。それだとー、普通の人と同じように見えるって聞いたねー」

「……じゃあ、……ミランダさんは?」

「んー、それはねー。断ったの。だってさー……」


 そう、そういう技術があるはず。ここでなら、よく分からないけれど、資金的にも、出来るかも、しれない。


「……それ、やっちゃったらさー。……自分の瞳、……抜かれちゃうから……」


 はっと気がつく。そうだ。

 確かに、それを、その技術を使って、その手術か何かをすれば、普通に、見えるようになるのかもしれない。


 しかし、それには、自分の瞳を、本来の、自分の目を、捨てなければいけない……。


「これならさー、ま、カメラ通してだけどー、見る事出来るしー、自分の目、捨てなくて良いから」


 なんとなく、分かってきた。

 その技術なら、義眼にすれば、普通に、見えるようになるかもしれない。


 しかし、今後技術や、医療が発展し、もし、それが治せるようになるのであれば。その希望が、あるのならば、そんな事は、したくない。


 ミランダさんは、ここに来た事を、後悔していないと言った。

 それは、本音だろう。

 今、そのおかげで、ミランダさんは、カメラを通してだが、見るという事が出来ている。


 しかし、今後、後悔するか。

 それは、まだ、分からないのだ。


 分かってきた。

 ここに居る人達は、今、そう、今は。

 そうなのかもしれない。


 そうなるまで、時間がかかったのかもしれない。

 過去には、後悔したのかもしれない。

 けれど、今は、後悔しているのか。

 それは、今問われれば、どう答えていいのか。


 今の生活は楽しい。

 そうは、答えれるのかもしれない。


 不自由が無いのか。

 無いはずがない。

 ただ、色々なサポートや、これまでの経験から、その状況に、ある程度、慣れてきている。


 今は、そうなのだ。

 だが、将来は。

 この先は。

 それは、誰もわからない。


 そして、奇跡があるかもしれないと、そう、考えているのかもしれない。


 失った物が、戻るかもしれない。


 本当なら、失いたくなど無かった。


 けれども、自分の天秤では、そちらの方が、重かった。


 ただ、それだけなのだ。


 そして、私も、今日宣言した事。


 それは、単純に、そちらの方が、天秤が重かった。

 それが、一番の理由なのだ。


「…………んー、だからさー」


 ミランダさんはこちらを見る。見えてはいないはずの瞳で。


「……アカリちゃんには、…………んー。………………上手く言えないわー」


 本音。

 それが、きっと

 ミランダさんの、本当の。


「だからさー、私が言えるのは、……ここの、……今の生活は楽しいよー、って……、んー。それだけ…………かなー………………」



 私は、考える。


 今日、私は宣言した。

 ここで、働きたいと。

 このまま、ここで。

 もう一度、自分の中で天秤にかける。

 本当にいいのか。


(いや、しかし、私には…………)


 そんな話を、聞かされても、私の、天秤は、変わらなかった。


(やっぱり、…………それでも…………)


 ここで、働き続ける事を、辞めたなら、自分が、その後、どうなってしまうのか。

 それは、私が、一番よく分かっている。

 やはり、変わらない。

 たとえ、そうなったとしても。

 うん、私は、もう変わらない。


 そう思った、私に、ミランダさんが、声を変えて言う。


「よーし、んじゃー、湿っぽい話はこれくらいでー」


 -ドン- と置かれる。


 先ほど、ミランダさんが、あの部屋から持ってきた物。


(これは、……………………なんでしょうか………………?)


「これー、カタログねー」

「……え、……これ、……ですか?」

「んー、そう」


 それは、板。

 透明な板。

 いや、縁が付いている。

 黒い縁がついた、透明な板。


 それをミランダさんが触る。何か操作しているのか。


「これにねー、色々、生活で必要な物とかー、あとー、他にも色々ねー。よっと。」


 透明な板のところに、色々な文字や、写真が出る。


「これにねー、色々載ってるからー」


 確かに、色々載っている。ミランダさんがそれを操作して、何かの商品を見せてくれる。私はそれを覗き込む。


「あ、アカリちゃーん、そこ駄目ー。カメラ、その上だから、見えんよー」


 え?っと思って、乗り出した体を引っ込める。ちょっと気になったので、カタログを見る前に確認する。


「あのー、…………ミランダさん、こんな事、聞いていいのか、…………そのー…………」

「んー? あ、もしかしてカメラの事ー?」

「…………そ、そうです…………」


 何処から見ているのか、分からないと、気をつけようにも、やれない。


「あー、私の部屋ねー。21個あるねー。ここねー」

「…………へ………………?」


(21個…………? で、今見ていたのは………………)


 上を見る。


(あ、あれから見てたのかな……?)


「あー、そっちじゃないよー? 右見てー」

「……え?」


 そう言われ、そちらを見る。


(……あ、あれかな)


 ああ、確かに。あそこからだとすると、今私が乗り出したら、見え辛い。


「あー、こっちから、見てくれればー、問題ないねー」


 多分、私が、陰にならないところ。ちょっと左によって、カタログを見る。


「んでー、これでー、これタッチパネルだからさー。触って選んでー。で、これが欲しいーって、物があればねー」


 板を触りながら、ミランダさんが説明してくれる。

 そのカタログには、本当に、色々載っているみたいで、家具から服から、文房具やら、よく分からない物。

 今、確認できた物だけでもそれらが見えた。


「んでねー、欲しい物があればー、ええっとー、アカリちゃんー、今度はちょっと、そこどいてー、

あー、ちょい後ろで良いよー」

「え、あ、はい」


 た、多分見ているカメラを切り替えたのか。


(多分……この位置からだと、……上、かな……?)


 チラっと上を見る。確かにカメラ。


「アカリちゃーん、見ててねー」

「あ、はい」

「欲しい物はねー、これこれ、この下の赤いボタン押すとねー」


 ミランダさんがそこを押す。すると、今度は空中にそれが立体で浮き出る。


(ど、どういう仕組み!?)


 それは、服だった。上着かな、と思う白い服。ゆっくりと回転している。そして、それを見て思う。


(………………なんかこれ…………)


 とミランダさんを見る。似ている。ミランダさんが、今来ている服。


 ここに来て、まだ数日。だが、みんなそれぞれ服が違う。

 アンカ室長は、大体同じような、スーツのような服。

 よく思い出せば、色がちょこちょこ変わっていた。


 そして、ミランダさんは、白を基調とした、上着が多いと思う。

 と言うか、これまでほとんど白だった。

 そして、下はちょこちょこ変わっていたようだけれど、ミランダさんの着ている服は、基本ちょっとだぼっとしていて、

 その上着で隠れてあんまり下のほうが見えなかった。


 それを、どこのカメラで見ているのか分からないが、ミランダさんが言う。


「うーん、…………これ、買おうかなー…………」


(……………………今、……………………着ている服とあんまり変わりませんが……………………)


「うーん、買っちゃえー、アカリちゃーん、ついでだから、発注するとこ見といてねー。あ、もうこっちで見ていいよー。」


 なるほど。服を買うとか、同じような物なんですがとか、そういうのは置いておいて、

ミランダさんと接する時は、こうして、カメラの位置を気にした方が良いようだ。

 ちゃんと、後で聞いておこう、と考える。

 

「んでねー、こう、欲しい物があればー、ここねー、ここに金額出てるからー」

「あ、はい」


 空中に浮き出ていた服は消え、再度、透明板の、カタログの方を見る。


(あ、これが金額なんだ。で………………あれ? 桁が………………………………へ?)


 数えなおす。

 だが、見間違えでは無い。

 金額が、想像より、ずっと高い。

 桁の見間違えかと思ったが、間違えでは無いようだ。

 たかが一桁。されど一桁。


「んでー、問題なければー、これねー、ここを押すとー、これ。もう一度、確認のボタンが出てくるらー、これをー。えいっと。これで発注完了。つってもー、実際には、ちゃんと通信しないと駄目なんだけどねー」

「ええーっと、…………今ので、買っちゃったんですか……? あれ」

「んー、いや。これで発注したいですー、って言うのがー、 登録されただけだねー。でー、次に本部と通信する時にー、これも一緒に送るんだねー。本部は、その辺はあんま見てないみたいだからー、ただ、それを実際に発注するだけー。って聞いたよー?」


「……じゃあ、……もう、実質的には、今のを発注しちゃった、……と?」

「んー、そうだよー」

「……あのー、結構、高くなかったですか?」

「んー、そだねー。そうでもないと思うけどー。まー、確かにここのカタログの物って、なんでかねー?ちょっと高いねー、確かに」


(…………ちょっと? ……いや、……かなり。私、…………買えるんでしょうか)


「あー、もしねー、金額が給料より高かったらねー。後から、引かれ続けるからー。それ、気をつけてねー」


(給料、…………知りませんが。というか、引かれ続ける経験があるのだろうか。………………ありそう。このミランダさんなら…………)


「まー、カタログの使い方は、こんな感じー。分かったー?」

「は、はい。……カタログの、使い方、なら」

「あのー、……ちなみに、……お給料って、どうやって分かるんですか?」

「んー? あー、アカリちゃん、まだだもんねー。もうすぐだよー。室長からー、明細もらえるからー」

「は、はあ」


(もうすぐ。いつだろう?)


「後ねー、不思議な事にねー……」

「え、はい」

「何故か、このカタログにはねー、カタログが、載ってることがあるんだよねー。もしー、それ頼んでー、そっちのカタログに、欲しい物あったらー。普通には、頼めんからさー。私かー、そうだねー、セリカっちに言ってねー」

「……え?」


 どういう事かよく分からない。カタログの中にカタログとは……?


「あー、後ねー。このカタログ、本部からー、月一で、新しいのが来るからさー。そんときー、古いの、返さんといかんのだわー。だからー、無くさないようにねー」

「わ、わかりました」


 紛失してはいけない、と言う事。まぁ、無くさないとは思う。


「あー、あと、最後にー、一個」

「はい、なんでしょうか?」

「その新しいカタログ、着たらねー、皆で、買う事もあるからー、お金、ちょっと残しといた方が良いよー?」


 先程、桁が一つ多いと、感じられた物を発注した、ミランダさんが言う。そして思い出す。


(あ、そういえば! 洗濯機!チュンさんが、皆で買ったって……)


 あの、お手軽かつ、大きな洗濯機。そんな事を言っていた。


「あ、じゃあ、洗濯機とか――」


(あ、他、知らないや……)


「あー、あれねー。あん時はねー、さすがに高かったねー。……皆、その後しばらく、給料無かったもんー……」


(な、なるほど。……ミランダさんだけでなく、皆、引かれ続けた、……という事。……じゃあ、引かれる経験をしたのは、………………………………皆)


 しかし、ここは食べる物、寝る所、それは既にある。服は、欲しい物は、自分で買うみたいだが、確かに、備え付けの服もあった。寝る時用と、普段着用。

 一着ずつだったけれど、確かに毎日洗濯すればそれでも問題ない。

 けれど、寝る時ようはともかく、普段着用のあれは……。


 ここに来て、それを確認した時は、さすがに逡巡した。びっちりとした制服のような、しっかりした服ではあったのだが、色が、真っ赤。

 ポイントとしてあるならともかく、全部、真っ赤。

 赤を基調に、なら良い。だが、何故、全部、真っ赤?


 ここに来て、それを着ている人を、見た事は無い。なので、ついでに聞いてみた。


「あのー、ミランダさんって、ここの、備え付けの服……」

「絶対、着たくない」


(やっぱり……)


「なんであれ、真っ赤なん?」

「い、いや、私に、聞かれましても……」

「夜のは良いんだけどねー」

「でも、あれ、ちょっと、脱げちゃいそうです」

「そうなんだよねー。……白いから、良いんだけどー」

「ちなみに、……あれ、着た人居るんですか?」

「……昔。……ユウカちんと、……リーゼちゃんが、着た事、あったけど…………笑えた……………………」


 多分、あれを着た所で、三倍には早く動けない。


 その後、カタログを受け取り、一旦部屋へ戻った。掃除の時間だ。

 一度、部屋に戻った時に、クローゼットのそれを見る。

 やっぱり、真っ赤。


(……………………出来れば、……………………着たくはない………………)



 その事は、忘れる事にして、掃除を始めた。



お読みいただき、ありがとうございますー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ