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第七話 挨拶の準備

 エリカは沢野の提案を聞いてさっと血の気が引いた。はるかにリング上で挨拶なんて、水を得た魚のようにはるかが振舞うのは確実で、そしてとんでもない提案をしてエリカ自身を巻き込むのは確実だった。さらに悪いことに、そのとんでもないことを面白がって賛成するのが沢野である。エリカは二人にどんなことをさせられるか分からないと、恐怖と不安で血の気が引いていた。

 エリカは沢野の提案を断ろうと考えたが、断る言い訳が思いつかなかった。下手な言い訳などしようものなら、沢野を怒らせるだけである。エリカは観念して

「分かりました。松山先輩にそう伝えときます」

と言うしかなかった。

 次の日、エリカはサバンナではるかにチケットを渡し

「松山先輩、沢野先輩がリング上でイベントの挨拶をして欲しいと言っています」

と伝えた。それを聞いてはるかは目を輝かせ

「本当?じゃあ今から挨拶を考えとくから」

とエリカにそう伝えた。

(いったいどんなことをするのだろうか?)

エリカはそう考えると不安で一杯だった。

 不安になっているエリカを尻目にはるかは上機嫌で

「店長、プロレスのDVDはもう無いのぉ?私他のも観たいのだけど」

と自分で買おうとしないで店長に只で借りようと、ずうずうしい態度で頼んでいた。

 土曜日までエリカははるかが何を考え、どんなことを頼んでくるか心配だったが、はるかはプロレス団体の挨拶の仕方をワルキューレのDVDで学んでいたから、エリカに何も頼む必要も無く、普通にマイクアピールをするつもりでいた。しかしはるかの普通は世間では普通ではないことを、この時点でエリカは気付いていなかった。

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