第三十六話 連携失敗
はるかは逆転しようと気合を入れて第一打から切っていく。他の三人ははるかの気合いなどお構いなしに普通に麻雀を進める。そしてエリカが切る度にはるかが不機嫌になっていった。そしてエリカがいらない牌を手牌から切った時に
「ちょっとエリカ!私の欲しい牌を切りなさいよ。連携プレイなんだから」
はるかはエリカの切った牌にいきなり不満を露わにした。突然のことでエリカはどうして良いかわからず戸惑った。連携プレイって最初から打ち合わせも何もしていないのに連携プレイをするどころか何をすれば良いかわからなかった。
「おいエリカ!お前タッグで闘っているのだからちゃんと連携プレイぐらいしろよ」
と沢野がエリカを叱り付ける。
「そう言われても連携プレイって何をすれば?」
「エリカ、プロレスは仲良しチームでやっているのじぇねーのだぞ。組まされたら誰とでも連携プレイをするのがプロレスなんだよ」
「お前、私と沢野さんの連携プレイぐらい見とけよ」
と木下にまで叱られて、エリカはやっと連携の意味が分かった。しかしエリカが手を進めるのを諦めて切った牌がことごとくはるかにスルーされた。はるかは鳴こうにもエリカの切る牌がはるかにはもう手牌に有って鳴く必要が無い牌ばかりだったからだ。
「リーチ」
木下からのリーチだった。当然沢野は安全牌を切って降りる。エリカも降りればいいが、はるかが早く鳴かせろと無言の圧力を掛けてくるので、仕方なく危険牌を切った。
「ローン」
木下だった。エリカははるかに鳴かせるつもりで一発で振り込んでしまった。




