第二十四話 はるかの主張
エリカははるかの突然の質問に困惑した。必殺技って麻雀で必殺技と言ったらイカサマで、エリカは当然そんなことは出来るわけも無く、練習もしていなかった。困惑して何も答えられないエリカにはるかは
「あんた、抑え込めばそのままスリーカウントが入るわけじゃないでしょ!勝つときは必ずすごいことをやって勝つのだから、それぐらい出来なきゃ一生勝てないわよ」
とはるかがエリカに説教をする。エリカもプロレスの事かと分かってほっとして
「いや、私みたいな新人はそういうことをさせてもらえないのですよ」
「させてもらえないって、やらなきゃ勝てないじゃない」
とはるかはしつこく食い下がる。はるかにしてみれば、店長から借りたワルキューレの試合のDVDにエリカが出るが、必ずと言っていいほど負けているので、はるかはそれに憤慨してエリカにそう言っていたのだった。
エリカにしてみれば、必殺技を覚えたいけど、先輩方がそれをまだ早いと認めない以上、覚えたくても覚えられなかった。エリカはどういって分からず困惑していると店長が
「はるかちゃん、競艇も新人は6コースからでしょ。インに入って勝ちに行こうとさせてもらえないのと同じだよ」
「店長、それもおかしいのよね、コース取りは自由なのに何で新人は6コースからにさせられるのか、それだと単なるいじめと同じだわ」
「はるかちゃん、新人がインに入って下手なターンをしたら誰かの艇にぶつかってレース自体駄目になるから・・・」
と店長が必死にはるかを説得した。はるかから解放されてエリカはほっとしたが、はるかの言うのももっともだと思えて来たけど、プロレス団体は上下関係が厳しくて、エリカは必殺技を考えるにはただ認可が出るのを待つだけしかなかった。




