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咲瀬町の小さな物語  作者: しょーたろー
第一章 十年十色
9/50

第一章 十年十色 第八話 人探し

お久しぶりです!

はじめましてのかたははじめまして!

最新話更新しました。

この物語自体、プロローグから読まないとわからない部分があったりしますので予めご了承くださいませ。

最後まで読んでくれたらありがたき幸せ。

よろしくお願いしまする。

「うーん。どうすればいいんだろう?」


清水宏(しみずひろ)はバイトの休憩中、ノートを開いてペンを持ちながら考える。

ノートは真っ白なまま。字を書いた跡さえもない。


あれから1週間が経った。

由奈には任せてほしいと言ったことで自分で考えないといけなくなったのだ。

そんなことさえ言わなければどうにでもなったことなのにと後悔する。


石本由奈(いしもとゆな)と宏は自分たちと同じ特異体質な人が自分たちの住んでいるこの町にいるはずだと考え、いたらなにか手助けをしたいと思い行動に移そうとしているのだが、どうやって見つければいいのか中々思いつかない。


ネットの掲示板で調べる、SNSを通じて調べる、手当たり次第に町の人に声をかけていって調べる。

どれも簡単そうにみえてそうでもない。

ネットの掲示板なら頭のおかしい人だと思われる。

SNSでも同じ。ただでさえメッセージを送信したら全世界に見られるというのにサクラ(なりすまし)にでもあったら嫌なことだ。

手当たり次第に聞くのが一番手っ取り早いが色々と噂がでてしまうとバイト先の従業員や店長にまで迷惑がかかってしまう。


宏はどうすればいいのか考える。考えても思いつかないことは思いつかない。

諦めて話し合うことにするか。

そう決めた宏は泣く泣く由奈に頼み込んだ。


「ごめん。思いつかなかった。だから、一緒に考えない?」


そう言うと由奈はムスッとした顔で


「いいけど。」


っと嫌々ながらにその言葉を吐いた。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


お互いがバイトのシフトで休みが被ったのがそれから5日後のことだった。

いつも訪れるバイト先の近くの喫茶店。

ここでどうやったら他にもいる特異体質な人が見つかるかの作戦会議をする。


「とりあえず僕は身の回りにそういう特異体質なことについて知っている人がいないか聞いて回ろうと思う。相談する人もいると思うからさ。」


「私は宏くんの特異体質を使えばいいと思う。『青色』な人に声をかけて相談にのる感じが一番いいと思うんだけど。」


たしかに、宏の案も由奈の案も理にかなってる。


宏の少ない人脈をつかってそういう話をされた人がいないかを聞くことはできるし変に思われたのなら嘘だといって誤魔化せばいいことだからだ。


由奈の案でもある宏の特異体質。それは自分以外の人全員の心を色で見分けることができるのだ。

宏曰く胸のあたりが水彩のような感じになっていて色になっているそうなのだ。

それで、『青色』なら哀しみの色である。その色をしてる人は日常生活少なからずいることだろう。それなら手当たり次第に声をかける必要もないからだ。

でも、1つだけデメリットがある。


「その由奈さんの案はとてもいいと思うけど、新手の詐欺とか思われないかな?」


宏は結構真面目に聞いたのにも関わらず由奈はクスッと笑ってしまった。


「おかしい人ね。困っているのなら助け合う、どの時代でもやってきたことなんだし、そんなことしても自分に返ってくるんだから大丈夫よ。」


由奈のその言葉に頷きはするものの内心は嫌な気持ちでいっぱいだった。

けど、自分のやるべきことは手助けだ。それは特異体質を持った人だけではない。


誰だろうと困っていたら手助けするべきだと決めた宏は由奈のその案に賛成し明日から行動することになった。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


次の日。


宏と由奈は夕方上がりだったので4時にバイトを終え二人で町の周りを見渡す。

そして、宏は目を瞑ってから10秒間たったあと開いてあたりを見渡す。


「宏くん。今、どんな感じ?」


「えっと、自分の視界にはいっている人全員の『気持ち』はわかるよ。」


そういう宏は周りをみて『青色』の人を探す。

すると、


「なら、私はどう思っている?」

由奈がいきなりそう問いかけてきた。


そして宏の前にきてクイズを楽しんでいるような顔をして答えをまっている。


「あてるよ?『緑色』だから・・・楽しんでいるでしょ。」


由奈は笑顔で「正解。」


と言う。そして


「『青色』をした人はこの辺りにいない?」


と聞いてきた。

なんで聞いてきたんだろう?と考える宏だったが1人だけ『青色』の気持ちの人がいた。


「由奈さん、あの人です!」


そう言って宏は50メートルくらい先を歩いてる人を指をさす。

由奈と宏は早歩きで近づいていきその人に話しかけようとする。

その人に近づこうとするまでの間は探偵ごっこをしているみたいにこっそりとでも早歩きで跡をつけた。


そして、その人に話しかけてみる。

知らない人に話しかける。それは転校してきたばかりのように緊張してどうしていいかわからないが勇気をだすしか方法はないんだなとはじめて思う二人。


「あの・・・すみません。なにか、ありましたか?困っているように思えたのでつい話しかけたのですが、良かったら相談にのりますよ?」


そう話しかけるとその人は二人を見て


「別に。」


と言って去っていく。


見た目はどこか暗い感じがして顔はシュッとしている。運動系の部活をしているのか見ただけでわかるくらいガッチリとした体だった。


宏と由奈はその人をみて悩み事はないことはないというのを確信する。

由奈は顔の表情で確信し、宏はあることをみて確信する。

その人は話しかける前までは『青色』つまり悲しんでいたが、話しかけた一瞬だけ『黄色』つまり喜びや嬉しさを思ったからだ。

最後まで読んで頂き誠にありがたいです。


次は1週間後になると思うのでまた見てくれたら幸いです。

よろしくお願いします!

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