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通学

 夏休みも終わり二学期が始まる。

 渡はと言えば、転校生と言う形で紬や武と同じ学校へと通う事になった。


 とは言え、弟の武が通っていたのに、兄である渡は何故転校生? と言う疑問に持つ子も居るだろう。

 中には神隠しに有ったと言う事を知って居る人達が居ても可笑しくない。


「渡のカバーストーリーだが……」


 そんな訳で、渡が何処でどう生活して来ていたか。それについて色々な話し合いが成され、更にその話し合いの中には学校の教職員なども含まれていた。

 おまけ……と言う訳ではないが、渡に対して事件性があるのでは? と疑っている警察関係者も、渡を保護した警察官が代表として、その話し合いに参加して居たりする。


 そして、その集まりで作られた渡が居なかった事のカバーストーリーだが、大病を患い周囲に内緒で田舎にて養生をしていた……と言う事にしたらしい。

 これには、渡の祖父母も理解を示し協力してくれている。

 なんとも胡散臭い話だが、真実である異世界に行ってました等と言えるはずも無く。渡から異世界に行っていたと聞かされた警察達ですら、渡は壮絶な経験をして現実逃避していると思っているのだから……ソレを話すよりも現実味があると言う物だ。




 そんな訳で、朝礼の際に渡は転入生として紹介される事となった。

 ただその際、渡の話し方がなんとも子供離れして居る為、クラスメイトとなる子達は「お、おぅ」と少し反応に困ったりしている。

 とは言え、渡にとって救いなのは、このクラスに紬が居る事だろう。


 因みに言うと、コレは偶然では無い。

 学校と家族が話し合い。知り合いが居るクラスの方が良いだろうと言う事で、裏から操作をしたという訳だ。


「あ! こっちこっち、僕の隣の席が君の場所だよ!」


 ただ、そんな事など知らない渡と紬は、同じ教室だ! と、歓喜していたりする。きっと運が良かったのだ! と。


 しかし、そんな楽し気な紬の反応を見て、クラスメイト達は「むむ?」と紬に対して何かのセンサーが反応した。

 知り合いなのか? と言うのはみて解る話。ただ、恋バナスキーな女子に関しては、さらに一歩進んだ関係を怪しんでいたりする。


 とは言え、今までも笑顔を絶やさない紬であったが、その笑顔には何処か影が有った。

 しかし、今クラスメイト達が見ている笑顔にその様な影が無い。そして、その笑顔は転校生に向けられている! となれば、クラスメイト達の心は一つになった。


 この事で紬や転校生を弄るのは止そう。


 折角影が取れた紬の笑顔を曇らせる必要も無い。そう考えるクラスメイト達を思うと、割と紬は皆に好かれている様だ。

 と言うか……もう少し、黒い部分も有りそうではあるが、表から見る分にはそんな気配など欠片も無い。


 「席は解った。後、他の人達もこれからよろしく頼む」


 こうして始まった渡の新しい環境である学校生活。一体何が起こるのか……とは言え、渡の学年は受験真っ盛り。

 皆、自分の進学の事でいっぱいいっぱいなので、大した問題など起こる事は無いだろう。というのが、両親や学校の考えだったりする。

因みに、この親や学校のお話しの際に渡が認識を変える魔法を使って居たりします。

コレは親からこっそりとゴーサインが出ていたり。


ただ、この効果を見た父の修一は、話し合いが終わった後ポツリと「この効果は凄いな、あれやこれやと色々とこっそり出来そうだ」なんてボケをかましたので、母である奈々に突っ込みと言う名のフルボッコにあい、渡を戦慄させていたり。


あ、後、中学編はさっくり終わるらせる予定。ちょこっとだけ紬関連で何やらかある程度ですかね。

学力などに関しては、実が伴っていないとは言え、〝覚えるだけ〟は出来ているので。

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