第97話:盛大なフラグ
どもどもべべでございます!
おかげ様で、大きな壁面飾りが完成いたしました!
次はこの一ヵ月で、70人分のアルバム飾りを完成……できるか?w
そんなこんなでご投稿! どうぞ、お楽しみあれー!
どもども心和でございます!
ゴンさんの熱い抱擁により脳内がスパークしてから先の記憶がありません。気付いたらお茶会は終わっておりました。哀しみ、されど嬉しみ。
けどけど、なんか終わってから皆さん仲良くなっていただいたみたいでして、ゴンさんとねーちゃんも一時休戦とか言ってました! これはお茶会が成功したのだと思っていいのではないでしょうか!
デノンさんはエルフの皆さんと私達が和解できるように尽力してくれるそうですし、グラハムさん達はこのお茶会の結果をヒュリンの王様に進言して、同盟をおススメしてくれるそうです。たった一日で4つの勢力が歩み寄りの姿勢を見せてくれました。
なんか、そうなった理由は【共通の目的】があったからだとかなんとか。
共通の目的……つまり、お茶ですね?
お茶こそがジャスティスという定義が完璧に補完された瞬間なのではないでしょうか!! 皆を繋いでくれるアイテム……やはりお茶は最高ですとも~!
(と、いう訳で。お茶のおかげで皆が仲良くなれそうなんですよね~)
『へぇ、そうなんだ。素敵な事だね』
お茶会が終わって、数日後。
私は、1つの約束を果たすためにゴンさん結界まで来ておりました。
今日が丁度、約束の一週間目でしたからね。ノーデさんやゴンさん達は、ピットで難しい話し合いをしてらっしゃったので、そのまま1人で世間樹経由の帰宅を果たしてきましたとも。
(っとと。じゃあ約束の魔力、いきますね~)
『う、うん、ありがとう』
同調して開いた結界の隙間から、私は魔力を流し込みます。
そう、私の約束と言えばご存じの通り。結界の中で仲良くなった、茶渋さんに会いに来ることでした。
前回はろくすっぽお話しできませんでしたが、魔力をお渡しする事で少しは茶渋さんを元気にすることができました。
なので、今回も魔力を譲渡し、茶渋さんが更に元気になれるようお手伝いです。これを続けていけば、いずれ茶渋んさんのお力でパリーンと結界を割って出てこれるのではないでしょうか?
『茶渋さんも、早くここから出て、皆さんと仲良くなれたらいいですね~』
『うぅん……なんか、その辺りを考えると少し頭が痛いような……何か思い出せそうというか……。うん、これを思い出した時、ボクはここから出られる。そんな確信があるかな』
おや、元気になってきた影響でしょうか。茶渋さんの記憶が徐々にですが戻ってこられた様子。
良いですねぇ。やはり記憶というのは大切なもの。思い出せないよりは、思い出した方がいいでしょう。
思い出すことでここから出られるなら、なおさらですとも。
『でも、なんだか怖いな……思い出すの』
(そうなんですか?)
『うん。ボクはこの記憶を、思い出しちゃいけない……そんな気がするんだ』
……ふむん。
それは、悲しいお話しではないですか。
記憶というのは、それだけで価値のあるもの。いわば財産です。
私がこうして素敵なお茶ライフを繰り広げていられるのも、光中心和の記憶があるからこそ。心和の記憶がなければ、ただのドライアドとして妖精界を漂っていた事でしょう。
(茶渋さん。貴方が嫌ならば無理にとは言いませんが、何かを思い出せないままというのは、悲しくはないですか?)
『……それは……でも……』
(もし、記憶を取り戻したことで、私とこうしてお話ししている貴方が消えてしまう。そんな恐怖があるのならば、安心してください。この光中心和、人に無理矢理を強要する事には定評がありますので、これまでと変わらないお付き合いをお約束します!)
ふふふ、正直自分でもどうかと思うくらい、私ってばフランクな生き物でしたからね。
ゴンさんから始まり、ねーちゃんに至るまで。沢山の出会いを「お茶、ご期待ください」の精神で駆け抜けてきた私にとって、一度仲良し認定した茶渋さんから離れるなんてあり得ないことです。
(だから、ね? ここから出ましょう。一緒にね、お茶飲みましょう? 茶渋さんに飲んで欲しいお茶が、いっぱいあるのです)
『…………』
無理強い、ですかね?
これ以上お誘いするのは止めておきますか。茶渋さんが私とお話しして満足できるのならば、このままでも……
『……うん、そうだね』
(え?)
『ボクも、君を見てみたい……君と直接話がしたい、かな。その、お茶を飲みながら』
おぉ!
なんて素敵な覚悟でしょう。今、私と茶渋さんは本当の意味で友達になれた気がします!
うぇへへ、そういう事ならばこの心和、誠心誠意を込めて茶渋さん脱出をお約束いたしましょう!
ふむ、やはりここは、無難に魔力を流し込みますか? ん~、でもそれだと、時間かかりそうなのですよねぇ。
(……あ、そうだ)
『?』
んふふ、そうですよそうですよ。
手っ取り早く大量の魔力を確保できるお茶が、一杯あるではないですか。
(茶渋さん、ちょっと待っててくださいね!)
『う、うん』
よーし、そうと決まれば行きましょう!
普通に繋げてますからね~、サイシャリィにも直通ですとも~!