秩序と混沌の盟主‐白のマリアと黒のナルア
「わたしはマリア、遍く秩序を現出するため降臨しました」
「わたし? ナルアって言うんだけど?」
「ふふふ、世界は、無限に混沌とする為に存在している。
でも、絶滅してはいけない、私達は絶無とは違うから。
希望の無いところには、私達も絶望もないのだからね。
人々には出来る限り最大限、無上に絶望してもらわなきゃいけない、してもらうつもり。
その為に、希望は多くてもいい、最終的に絶望の底の底に叩き落とし潰すためには、必要な要素よ。
だから、秩序の勢力はただ邪魔者、というわけでもない。
利用価値のある一つの大きな、私達と同程度の価値ある勢力とも言える」
「この世界? 大概において気持ち悪いですね、吐き気がします。
だから、絶対に救ってあげないといけません。
世界とはわたし自身です、掛け値なしで、わたしはそう直感しますからね」
「奴も、所詮は破綻した存在、死に場所を求めるように、刹那的に生きているんだよ。
ただ己の悦楽と快楽の方向性が、わたしと真逆なだけの、人でない、人間にとっては善い神なんだろう」
「下らない話、一考に付す価値もありません。
見ず知らずの人を救うのに、命を賭けることに、理由がいりますか?
秩序とは、全体の為に、己という一部を100%全て捨てきる事。
そして己が全体の一部として、全体から絶対的な影響力と強制力を受けること。
私は遍く秩序と同価の存在、だからこそ、秩序を最大限現出させることに、一切の戸惑いを持ちません」




