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Beginning of vika 2

 視界が回復しました。瞼を開くと、灰色の天井がありました。

 少し離れたところから多少の喧騒が聞こえますが、ここは静かなものです。

 この場所には僅かに炭の匂いと、鉄の匂いが充満していました。

 床の温度は低いままでした。どうやら、鍛冶屋に寝ているようです。

 記憶を整理しましょう。僕は大陸路の元にある巨大な国へと情報収集に向かっていました。

 道中寄る必要があるハイノサイスという独立国家に立ち寄りました。

 すぐに立つ予定だったため、馬車代のために鍛冶屋に強盗に入りました。

 しかし、そこにいた少女によって背後から殴り倒されました。

 問うべきことは、なぜ僕の能力を突き抜けて彼女は僕を殴れたのか。

 防衛兵器として生まれて以降、攻撃を相手に反射する機能は一度も狂ったことはなかったはずです。

 こんなことはこれまでの旅で一度たりとも起こらなかった。

 大国に行く予定でしたが、予定を変更する必要がありそうです。

「あ、気が付きましたか」

 件の少女が現れました。こちらへの警戒は解ききっていないようです。

 立ち上がろうとすると、頭が痛みました。いや、おそらく痛んだのでしょう。

 何分あらゆる外傷を相手に返す機能のせいで、痛みなどというものは味わったことがありませんので、状況判断です。

「なぜ僕を突き出さなかったのですか?」

「え?」

 少女はさも想定外だったような表情で固まった。

「僕は強盗なのですが、なぜそれをわざわざ介抱しているのです?」

「それは、その」

 少女は複雑そうな表情で目線を泳がせた。

「確かにお金を取られるのは問題ですけど、ちょっと強く殴りすぎたかなと……」

 理解できないお人好しです。しかし彼女の謎はその点だけではない。

「あなたは何ですか」

「え?」

「あなたはなぜ僕の機能を突き抜けることができたのですか」

「きのう? 何を言ってるんですか?」

 本人に自覚はない様子でした。ならば、ここでしばらく観察すればよいでしょうか。

 観察。しかしどこでどうすればよいものか。考えていると、少女は思い出したように食って掛かってきました。

「そ、そうだ! 強盗は罪ですよ。お金が必要なら自分で働いてください!」

 そんなことはもとより知っているのですが。しかし、これはうまくすれば観察のきっかけになるかもしれません。

「ならば、この場所で仕事を募集していませんか?」

「え?」

 聞き返しの言葉は先ほどから何度も聞いています。とにかく、彼女の側にいられる環境を作らなければなりません。

「えっと……今、ここは仕事がなくて」

「鍛冶屋に仕事がない? 近くに別な鍛冶屋でもあるのですか?」

「いや、ここだけなんですけど」

 面妖な話でした。いくら小さいとはいえここは国。他の鍛冶屋の影もないのに、仕事がなくなるなどありえるのでしょうか。

「元々ここでは父が鍛冶をしていたんだけど、今から一年くらい前に旅に出ちゃって。帰ってこないんです」

「なるほど。働き手がいないというわけですか」

「それもあるんですけど……」

 少女はなにか言いかけて飲み込んでしまいました。

「えっと、もしお金がまったくないなら、この鍛冶屋に泊まっていってもいいですよ」

 少女は立ち上がり、むりやり話を終えようとしたようでした。

 それにしても、宿を貸してもらえるのはありがたい話です。彼女の観察も難しくないでしょう。

「ではお言葉に甘えて。僕の名はアイギスです」

「わたしの名前はティカルです。……よろしくお願いします」

 それが、僕とティカルの奇妙な出会いの瞬間でした。


 しかしよくよく考えると、強盗に入った男を自分の家に泊めるでしょうか?

 無警戒にも程があります。父もいないとのことですが、彼女は暮らして行けているのでしょうか。

 貸された部屋はおそらく彼女の父のものなのでしょう。生活感はほぼなく、ベッドの脇に多少の本がある程度です。

 本の内容は鉄や鍛冶に関すること、それと一冊は銃についてのことでした。

 この地域ではまだ剣が主流であるらしいですが、果たしていつまで続くでしょう。

 部屋を貸されたのはいいものの、別に寝るような時間でもないため、部屋を出ました。

 鍛冶場を覗くと、ティカルが金槌と金敷、タガネの手入れをしているようでした。

「仕事がないのではなかったのですか?」

「あ……はい。仕事はありませんよ」

「ならばなぜ道具の手入れなど」

「それは、父が帰ってくるかもしれませんし、それにわたしも」

 彼女はまた、言いかけて中断しました。しかし、今度はきちんと続きを話します。

「わたしも、鍛冶をやるんです」

「あなたがですか」

「変ですか? やっぱり、そんなにおかしいことでしょうか?」

 なるほど。その吐露により、僕は彼女の悩みが理解できました。

 すなわち、彼女は女性であることによって鍛冶の仕事そのものを否定されてきたようでした。

 それが彼女には不満であった。しかしどうすることもできず、依頼も来ない。

 途方に暮れて父を待つ以外やることはなかったのでしょう。

 そんなことは僕には関係がありませんが、彼女の観察を続けるいい機会を得ました。

「ならば、やはりここで僕を雇ってもらえませんか」

「ならば、って? それに今のわたしには、人を雇う余裕は……」

「金銭は必要ありません。寝室は借りますが、食事も必要ありません」

「?」

 所詮人間の心理を操ることは容易いことです。僕は彼女に協力することとしました。


 まずは何より、彼女自身の腕を見ないことには始まりません。その旨を伝えると、彼女はドレスから上下の服が一体化したツナギと呼ばれる作業服に着替えました。

 炉に木炭を入れてから火をつけ、ふいごで火の勢いを調整する。

 しばらく行っていなかったであろうそれらの動きは、非常に滑らかに行われました。

 彼女は鉱石を火箸で掴むと、それを炉に入れました。しばらくして取り出した鉄は真っ赤に染まっています。

 炉に火を入れたことによって、煙突から煙が吐き出されるでしょう。僕は鍛冶屋の扉を閉めました。

「? なんで扉を……?」

「そのうちにわかります。あなたは、短剣を作ってみてください」

「は、はい」

 彼女は金槌を振り下ろしました。火花が激しく散ります。

 しばらくその仕事を見つめていて気づきます。驚くべきことに、彼女の体力は一般的な鍛冶師のそれと何ら変わりません。

 女性であるから、若いから、そういった障害が発生しているとは思えない仕事ぶりです。

 技術も体力も、申し分ありませんでした。これならば、僕の考えはうまく行くでしょう。

 ティカルは熱い鉄を金敷の隅に移し、鉄鉱石を折り曲げました。

 ホウ砂をその鉄にパラパラと撒き、折り返した鉄を溶接し、また叩いていきます。

 彼女の額と頬にはいくつも汗が滲んでいました。炉の前に座り、熱した鉄を打ち続けるのだから、その疲労は当然といえます。

 火花が、さらに散りました。

 ――――どれほど時間が経ったのでしょう。扉を僅かに開けて外を見ると、外に太陽はなく、夜の闇が広がっていました。

 赤い光に満ちた暗い部屋から、さらに少し後、金槌の音も消えました。

「はぁ、はぁ……できました」

 一昼夜かけて、短剣の刀身が出来上がりました。

 金敷の上に置かれたそれは、まだ研がれていませんが、十分な硬さと形の良さを備えています。

「結論から言えば、あなたの鍛冶師としての技能は一般的なレベルを超えています」

「!」

 ティカルは、初めて笑みを浮かべました。自分の技量で仕事がないのではないかという不安から解放されたからでしょう。

「今日の作業はここまでにしましょう。疲れているようです」

「え……はい、ありがとうございます?」

 彼女にタオルを渡し、頭の中で計画を練りました。

「空腹でしょう。何か用意しましょう」

「お金ないんじゃ?」

「ありませんが、それが何か」

「だから強盗はダメです! なにか用意しますよ」

 彼女はあくまで略奪行為を許さないようでした。彼女が奥の部屋に入っていったので、僕は鍛冶屋の扉を開けました。

 鍛冶屋の外で、偶然通りがかったらしい髭面の男性がこちらに気づきました?

「あら、あんた誰だ?」

 彼女の言を信じるならば、この国に鍛冶屋は一つ。店員のことも多くの人が覚えているようです。

 その上で、僕は言うべきことがありました。

「ここに新しくやってきた鍛冶師です」


 ティカルに呼ばれて、厨房の奥で行われた夕食は極めて質素なものでした。

 ライ麦のパンといくつかのアーモンド、そしてベーコンでした。

 食事はいらないと言っておいたのですが、聞いていなかったのか、聞いていてなお遠慮だと思ったのか、僕の分までも用意されていました。

「僕の分はいりませんよ」

「そういうわけにはいきません。ここに住むのなら――」

「ティカル。僕は遠慮で言っているわけではないのです」

 言葉を遮ると、彼女は実に戸惑いと不安に満ちた表情を見せました。

 僕は人間を元とし、人間の姿をしていても、人間と同じような食事は必要ありませんでした。

 代謝や排泄の類が起こらないため、食事によるエネルギー補充は最低限のもので充分でした。

 味覚の類も作られていないため、何を食おうと食感の違いしかありません。

 これらのことをティカルにすべて説明しても、理解に時間を要するため省略しました。

「アイギス、さん」

「食べてください。鍛冶で多量のカロリーを消費したでしょう」

「かろ? 何ですかそれ?」

「この国は遅れていますね」

 率直な感想が漏れました。

 ティカルはその後も何度も本当にいいのか、腹は減っていないのか、など確認してきましたが、結局彼女も空腹だったらしく、それらの食事を平らげました。

「それではおやすみなさい」

「あ、はい。おやすみなさい……」

 成り行きで協力することになったとはいえ、彼女も思考が追いつききっていないようでした。

 僕は早くに彼女の前から姿を消し、整理する時間を与えました。

 彼女の父が使っていたらしい部屋のベッドは、反発の弱い固いものでした。

 観察の一日目、彼女におかしな点は何ら見られませんでした。

 彼女は少々お人好しで無警戒で無鉄砲ですが、僕の反射機能を突き抜けるきっかけになりうるような因子は見られませんでした。

 ひとまず彼女が鍛冶屋としてやっていけるだけの状態を確保することをタイムリミットとして定めることとします。


 二日目の朝、ティカルは朝から掃除をしていました。箒を掃くその姿は、昨日と同じツナギ姿でした。

「おはようございます、アイギスさん」

 彼女は僕に振り返り、軽く笑みを浮かべました。

「おはようございます。今日は引き続き、短剣の作成をお願いします」

「う〜ん、それはいいんですけど、作ったところで売れるんでしょうか……」

「あなたの技術は普通の鍛冶師に引けを取らない、という話は昨日しましたね」

 ティカルは頷きます。

「ならば鍛冶屋が儲からない理由はひとつ、あなたの性別への偏見です」

「!」

 ティカルは目を伏せました。しかし話はここからです。

「そのため、外ではあくまで僕が剣を作っていると触れ込みます。いわば影武者というやつです。そうすれば、依頼は増えるでしょう」

「なるほど……」

 彼女の実力を色眼鏡無しで見ることができる協力者がいれば前からこの方法も取れたでしょうが、どうやらこの国ではまだ偏見が強いようです。

 かといって、いつまでも僕がここにいられるわけでもない。その次の段階の手も考えてありますが、今は説明を省略します。

 自分の作ったものを別人の名義で売られるのはそう愉快なことではないでしょうが、一時的に許容してもらう他ありません。

「では引き続き、製作を進めてください」

「はい」

 ティカルはいくつものヤスリを使い、短剣に刃を作り始めました。

 作業するティカルの背を見ながら、アルゴリズムで問を進めます。

 彼女と一般人の違いは何か? 一般女性より体力がある……否。その程度の違いならばこれまでにもいたはずです。

 鍛冶をしている女性である……ほぼ否。初めて見る例ではありますが、それが僕の能力と干渉するとは思えません。

 お人好しである……否。程度の違いはあれど、かつての国にもお人好しはいました。

 人種の違い……ほぼ否。前の国とここはそう離れていないため、人種もあまり離れていないでしょう。前の国の人間には問題なく作動したため、この線は薄いです。

 DNAのズレ……否。この機能は人間のみならず自然物や現象にも働きます。人間固有のものが狂ったところで変わりはないでしょう。

 その他、約八十の問を思考しましたが、いずれも答えに近づくような想定は生み出せませんでした。

 短剣の刃が作られ、その柄が作られて固定されていきます。

 木製の柄を持つ、シンプルな短剣が出来上がっていました。

「これを始めとして、続けていきましょう。やがてはあちらから依頼が来ることもあるでしょう」

「うん。そうなってくれるといいんだけど」

「そうですね……すこし、パフォーマンスをしましょうか」

「パフォーマンス?」

 朝から始まった短剣の加工は昼時には終わっていました。

 昼時であれば、町外れといえど人通りも増えることでしょう。

 僕は鍛冶屋の扉を開け、金槌を握りました。そのまま、音を立てて金敷を殴ります。

「!?」

「こちらのほうが音が鳴ります」

 これはあくまで外に向けたアピールであり、加工でも何でもありません。

 短剣を手元に持ち、その周辺でヤスリや金槌を動かします。

 しばらく行動を続けていると、外には人だかりができました。

 国の人口を考えれば極めて少ない人数といえますが、十人ほどはいるでしょう。

 彼らにとっては、鍛冶屋の煙突は動かず、鉄を叩く音が聞こえないのがしばらく普通だったのでしょう。

 普通が破られた時、人は確認したくなるものです。

 僕は彼らに今気づいたような素振りを見せ、短剣とともに彼らのもとに向かいます。

「僕はティカルの親戚の、鍛冶師のアイギスです。本日より鍛冶屋の営業が再開されます。何か金属の注文があればいつでもどうぞ。これは僕が作った品です」

 最前にいた男に短剣を渡します。男は恐る恐るそれを受け取り、まじまじと見つめました。

 背後ではティカルもやや緊張した眼差しでそれを見ていました。

「おお、これはいい……!」

 果たして本当にわかっているのかは謎ですが、男の言葉に他の面々も納得した様子でした。

 彼らが注文を行うことに加え、噂などで僕の存在が広まれば目的は達されます。

 再び僕が作業のフリに戻ると、人々は去っていきました。

「やはりあなたの能力は認められているのですよ」

「うん。……ありがとうございます」

 ティカルはこちらに笑顔を向けました。胸のつかえが取れたように、以降彼女の表情は段々と明るくなっていきました。


 一週間ほど経ちました。剣を二本、短剣を一本売り上げ、僕自身の評判は順調に上がっていました。

 ティカル自身はこの状況になんの不満もないようで、日々生き生きと仕事に励んでいます。

 手柄を奪われているような状況に不満はないのかと問うてみましたが、

「別に評判よりも、わたしの作ったものが売れてお金が手に入れば気にしません」

 とのことでした。お人好しというか、無欲というべきでしょうか。

 順調に進むそちらの計画に反して、僕の当初の目的、ティカルの観察は何の成果も上げていませんでした。

 彼女の特殊性は何ら見受けられず、あの時の出来事もなんであったのかわからぬまま。

 そして一つ、仮説を立てました。もしや僕自身の能力が消えたのではないか? と。

 自傷行為は何が起こるかわからないため試すことができません。ティカルの一件以降、攻撃を受けた試しはないため、この可能性は今のところ比較的かなり高いものです。

 自分の能力が消えた理由は考察しかねます。兵器としての寿命なのかもしれません。

 ただ、異常事態が起きていました。最近では、それらの考察よりもティカルの鍛冶屋の経営についての方に興味を惹かれているような気がしました。

 欲求や感情がないはずの僕が、自分以外のことに興味を惹かれる論理的な理由が見当たりません。

 本当に、体の異常なのかもしれません。しかし、そう不快感も浮かびませんでした。

 これはかつての旅において一度も発現しなかった現象です。再現性も低いようです。

 ティカルという彼女には、何か奇妙な不確定要素が多いようでした。

 しかし、果たしてそれは正解なのでしょうか。やはり彼女に対して起こる不確定要素を解明するためにも、新たな情報を収集したほうが良いように思われました。

「……どうかしたんですか?」

 ティカルが首を傾げて見つめてきました。無反応で返します。

 やはり、当初の予定通り大陸路の元にある帝国を目指すことにしましょう。

 彼女の鍛冶屋の経営のことが一段落すれば、きっとこの引っ掛かりも消えることでしょう。


 二週間ほど経ちました。

 人々はすっかり主人を変えた鍛冶屋を認めていました。そろそろ頃合いでしょう。

 僕はこれまでに剣や短剣を注文した人々を可能な限り鍛冶屋の前に呼び寄せました。

 その人数はすでに十数人。彼女の仕事の速さには舌を巻きます。

 鍛冶屋の扉は閉めたままで、扉を背にして待っていると、ざわざわと人だかりができました。

「今日は一体何のようなんだ?」

 口々に人々は言いました。その人だかりに寄せられて、その他の通りすがりの人々も増えていきます。

 そして、しばらく沈黙したままでいると、店の前にできた人だかりは皆上を見上げました。

「煙が……」

「お、おい、火事とかじゃ?」

 煙突から煙が吹き出し始めたのでした。鍛冶師不在で煙を吐くそれに、人々は更にざわつきます。

「一つ、告白することがあります」

 ざわつきが少し静まります。

「僕はこれまで剣を打ったことはありません」

 静まったざわつきが再び蘇ります。これで、人々の心は掴まれたも同然。

「これまで剣を打っていたのはすべてティカルです。彼女が自分で打った剣だったのです」

 背後の扉を開きます。中では僕の指示通り、ティカルが作業を行っていました。

「あなたがたがかつて女のものと避けてきたものの実態は、普通のものと何も変わりはしないものなのです」

「……お、お前は何なんだよ!」

 誰かが後ろから叫びました。どうやら痛いところを突かれて怒っている様子です。

「お前はあの子のことを利用してたんだろう!?」

 同調の空気が流れ始め、鍛冶屋の前はすっかり怒号に包まれました。

 ティカルも何事かと手を止めましたが、すぐに扉を閉じ、彼女には見せぬようにします。

 静まらない彼らのために、一旦それらを認め、ここを去る必要がありました。

「その通りです。僕は彼女の能力を利用して金を稼いでいました」

 そうすると、彼らはいよいよ怒り、ざわつき、暴れます。

「この卑怯者!」

 彼女への同情こそ集まれど、非難が集まることはなくなったでしょう。

 僕は鍛冶屋を囲い込む人々を押しのけ、通りを後にしました。

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