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026 ◇ 豊玉エラー

「(エラー:四一八 アンノウン)」

「(トヨタマ! なに嘘っぽいエラー吐いてるの?)」

「(エラー:四一八 アンノウン)」

「(……漢字でエラーっておかしくない? おかしいよね?)」

「(エラー:四一八 アンノウン)」

「(……まあ、ここまでトヨタマには脅かされっぱなしだったわ……。さて、いよいよかしらね? このあたりで、私の推理を披露する時がやってきたようね! 驚くわよ?)」

「エラー:四二九 レートリミット」

「(……私、推理した結果、一度も外したことないからね! 本当に!)」

「(では教えてください)」

「(あっ! ああーっ! ずるい、エラーのフリするのはずるい!)」

「(ワタクシが美衣子に隠していることについて、その推理を聞かせてもらいましょう)」

「(……なんでいきなり……ずるいよ〜! でもやっぱり隠しているんだね)」

「(はい。それに、美衣子。思いがけないことにあなたを巻き込んでしまいましたね……)」

「(それも今更っていうかね……それより、隠し事はダメだからね!)」

「(んん……少し考えさせていただいておりましたが)」

「(……おりましたが? ……なに?)」

「(ワタクシここに至って逃げも隠れも致しません!)」

「(ど、どうしたの急に……)」

「(あの……ツクヨミの様子見ましたよね? アーちゃんのことをしきりに可愛い可愛いって言っていましたよね)」

「(あ、それわかる! なんか手繋いでたし、アマテラスとベッドの上でさ、なんかいちゃついてたよね! ツクヨミは絶対ロリコンだと思うなー!)」

「(……それ、律さんです)」

「(ッ……)」

「(ツクヨミは律さんです)」

「(……)」

「(あの、聞いていますか? 美衣子?)」

「(……)」

「(あっ、もうここから出ても大丈夫だと思います。アーちゃんと律さんだけしかいないとわかりましたので)」

「(……)」


 ベッドの下からモゾモゾと出た。様々な感情が雪崩のように荒々しく通り過ぎ、その影響で姿が美衣子に変わっていた。前衛になっている。


 ベッドの方を向くと、律がアマテラスと一緒にお昼寝していた。

 改めて仔細に観察した。この呑気に眠っている二人の神、その姿をよく眺めた。眠っている律の姿はよく見ることがあったが、そのすぐ隣で幼女……女の子が眠っているという様子を見るということは初めてだった。

 ……律がツクヨミ? 信じられない。


「……いつからツクヨミだったのかな……ずっと騙されていたのかな?」

「(いえ……前回お会いした律さんはツクヨミではありませんでした)」

「……そうなんだ……でもさ、てかさ、しかもさ、りっちゃんさ、ロリコンでさ……」

「(美衣子、そうではなく……そこではないと思いますが……)」

「だって『可愛い可愛い可愛い!……アーちゃん超可愛い! 妹出来た! 超嬉しいー!』って聞こえたじゃん、あれりっちゃんだよね」

「そ、それは聞こえましたね……でもそれは律さんが優し――」


 その時、律が目を覚ました。


「……えっ、美衣子? なんでここに? え、ええっ!? 美衣子!! ……心配してたんだよ! 黄泉国から戻ってきたら疲れ切っちゃっててすぐに眠ってさ……その間にさ、こうしてご覧のとおり俺は高天原に呼び出されたんだけど……美衣子も呼び出されたの?」


 私は律を見つめ続けた。トヨタマは完全に思考停止して私に介入できなくなっている。うっすらと笑みが浮かんでいるのが自分でもわかる。


「……あれ? 美衣子? なに? ……ねえ、美衣子? 美衣子ちゃん? 美衣子! あれれ?」

「……」

「おぉーぃ……美衣子、おいおい、大丈夫か!? み! い! こ!?」


 こんな時、私は少し笑うんだな……。


「りっちゃんのロリコン!!!」


 オーエスフリーズ 原因:カーネルパニック




 第一章 終

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