表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
50/56

緊急遠征

「オカン、いっくぜぇっ!!」

ユービスは、そう直上にケティアを放り投げる。

「ファイアランス!!」

続け様に、エーシエが連続で、炎の槍をケティアに放つ。


「ママ!!C、A、B、C!!」


ケティアは、アイエルが指定された的へとファイアランスを弾き飛ばす。

炎の槍は、見事にC、A、B、Cの順で、割り振られた的を射抜いて見せた。

そのまま、ユービスは落下してくるケティアをキャッチする。


「だいぶいい感じね」

リンシデで使ったエーシエの精密射撃とケティアの反射防御の連携攻撃の応用版。

そこにユービスの投擲(とうてき)を合わせた上空からの、連続射撃。

地上の魔物の群れに(はば)まれる事無く、狙った獲物を狙い打てる連携攻撃。


「これは、使い勝手が良さそうですね」

「そうね、色んな状況にも対応出来そう」

ケティアは満足気に笑みを浮かべる。


リンシデでの負傷者の収容も終わり、チッチョルもようやく落ち着きを取り戻していた。

ケティア、ユービス、エーシエは町の郊外にて、演習に出ていた。


そこに、馬で乗りつけてきたのは血相を変えた、ジエスだった。その表情から、普通の用向きでは無いのは明らかだった。

「ケティア!!すぐに遠征の準備をしてくれ!!」


冬の遠征は、寒さで兵の動きがどうしても鈍くなる。ジエスは冬に遠征を嫌うのは、それが理由だった。だが、今回はそれどころではない、相当に差し迫った事態らしい。

ケティアは、ジエスの声は、焦りと苛立ちを感じ取った。


「今回は急を要する。出せるだけの馬を出す。早駆けで行くぞ」

馬使った移動は、どうしてもその足音から魔物に襲われやすくなる。

それに、馬は優秀な移動手段だが、その維持にコストがかかる。金の獅子団は正式な団員は50人に満たない、小規模の傭兵団。保有している馬は、7騎しかいない貴重な移動手段だ。


「今回は、俺とケティア、ユービス、アイエル、エーシエでの5人で先行する。後は馬車で後を追わせる事になる。商人連中にも話は通した」

ジエスにしては、だいぶ無茶な遠征だ。かなり切迫した事態が起きているのだろう。

「準備が出来次第出発(たつ)ぞ」

「はい、急ぎ用意します」

ケティアの瞳は、まだ見えぬ戦場を見据える。

「目的地は?」


「要塞都市オブリラだ」


チッチョルから馬でも1週間はかかる街。

1週間後は、ちょうどアイエルの誕生日だった。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ