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かみさまのいるせかい  作者: MIH
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痴女魔女謝肉祭!!

 痴女魔女の拠点のお店は王都内街の貴族区と一般区の堺でいわゆる高級商店街みたいな場所にあった。どうせ隠れてるんだろとか勝手に思って4つの外街を回り路地裏とか注意して見回って最後にたどり着いたのだ。ホントに疲れた。

 で、まぁ疲れたのとは別にやっぱり問題が大きかった。痴女魔女の邪神の力は確認したけど、痴女魔女本人はまだ確認していない。事前調査も兼ねてオレとヴィルヘルム君だけで店へとやってきた。店は普通に繁盛していたのだ。貴族のお使いのような人も多いし結構まずいと思う。やっぱり皆殺し案は出来そうにないし昼間は大分一般人を巻き込みそうだから夜の閉店後を狙う事にした。女性陣は聖女もいるし、警戒されそうだからとりあえず2人で店へと向かう。


 まずは痴女の力が薄目の花屋”フラワー”だ。店に入ると隣の製菓店よりは混んでない。ぱっと見売っているのも普通の花だし、値段も特に高くない。・・・逆にコレでこんな場所に店を出して続けるワケがないんだけど。奥には店員の女の子が一人だけニコニコしている。オレ達より少し年上に見える20才くらいに見える金髪をお下げにしている女性がいる。言うと怒られそうだが、バカっぽい顔をしている。

 店内を物色していると狭い通路を押しのけるように、いかにも貴族のバカ息子といった男がヴィルヘルム君を押しのけて店内を進む。


「オイ!いつものやつだ!」


そういってその男はなんと金貨を1枚放った。よく見ると会計台の横には向日葵が何本か花瓶に入っている。値札を見ると”10本限定!一本金貨一枚!”と書いてある。吹き出しそうになったが、よく見なくても10本あっただろう向日葵は3本しか残っていなくて、その内一本を目の前で貴族のバカ息子が買っている。


「あ、・・ありがとうございます。」


 店員の女の子は俯いて向日葵を一本包む。その様子を客はいやらしそうな目でじっとりと見つめていた。


「ヴィルヘルム君、あの向日葵買おうか。気を付けてね」


「うん?え・・。分かったちょっと行ってくるよ。」


 貴族の客は足早に外へと出て行った。ヴィルヘルム君が向日葵を一本というと、女性は最初ナニを言われたか分からないような感じだったが、イケメンを前にぽーっとしながら向日葵を差し出す。


「は、はひ。・・・お、お待ちしております」


 向日葵を持ったヴィルヘルム君と一旦店を出て、路地裏でアイテムバックに花を仕舞って話す。


「買っている時にも特に魅了とか掛けられた感じはしなかったね。なんであの向日葵だけ高かったんだろう」


 ヴィルヘルム君には店では体におならの力を充満させて影響がないようにしてもらっていた。干渉をしてきたら本人にも分かるし、オレにも見えるのだが今回は特にフツーに花を買っただけだった。というか痴女の力は見えたけど痴女魔女の力はほぼなかった。微妙だ。


「多分だけど、あの向日葵を買った客と夜ににゃんにゃんするんだよ。その時にはなにか干渉してくるかもだけど。ヴィルヘルム君にゃんにゃんする?」


「え!?いやしないけど。そうか・・・そういう・・・」


「痴女にしてはイケメンに嬉しそうにしてたし、なんか中途半端だけど・・・。とりあえずもう一店。こっちが本命だから。行こうか。」


 製菓店というかケーキ屋だな。”地上堂”は近所の小金持ちの奥様や騎士や衛兵っぽい人もいて結構というか繁盛していた。店の場所にふさわしく、通常よりちょっとお高めでデザインの凝ったケーキが売られている。隣の花屋のようにバカ高商品はなさそうだ。店員は・・・なんというか・・・ギリギリお姉さんと言えるかもしれない多分30才にはいっていないハズのちょっとムチムチなお姉さんが5人ピチピチのパティシエ服に身を包み接客していた。店も混んでるし適当にケーキを買って店を出た。ターゲットの確認は終了だ。こっちの5人は全員痴女魔女の邪神の力をまとわりつかせていたから確定だ。


「痴女魔女はあの5人だね。それで、買ってきたケーキに邪神の力が入ってる。魔法もかかってるかも。」


 伊達にソフィの邪神の力入りスイーツを長年食べていないぜ!オレにはケーキから黒い湯気が出ているように見えるからバレバレだ!。


「・・・やっぱり、殺して終了って訳にもいかなそうだね・・」


 遠目に繁盛する店を見てヴィルヘルム君は呟く。


「放っておいても死刑かもしれないし、なんか企んでたらイヤだし。とりあえず作戦通り()()はイケメンに任せるよ。最悪捕まえて王様に任せるか殺しちゃってもいいから、がんばって。多分負ける事はないだろうから」


 作戦は”イケメン(ヴィルヘルム君)に説得してもらって改心してもらおう”、だ。あとは聖女がなんとかするだろう。アレでも一応聖女なのだから。ヴィルヘルム君はイヤそうな顔をするけれど、最後は溜め息をついて諦めた。


「それじゃあ、また夜に。ココで。認識阻害とルビーさんに大まかな結界を張ってもらって。唯の結界だとバレるから神の力を閉じ込めるような意識でね。よろしくー」





 店が閉まった後しばらくして、辺りが静寂に包まれる。強姦魔も出ているし外出も控えているのだろう。光の翼と闇の住人(ナイトメアパーティー)が全員いるので結構な人数だ。とりあえず、なるべく殺さないでねの意味を込めて自衛用の木刀をみんなに渡す。群がってくるだろう強姦魔を一応レオン君とオレがメインになって防衛する予定だ。その間にヴィルヘルム君と聖女になんとかしてもらう。うーん大雑把。ぽん太とみーちゃんも連れてきてるけどあんまり解放すると大きすぎて街を壊すんで、こっちも自衛用だ。


 静寂が支配する空間に・・・ふらふらと男が何人か店へと吸い込まれていく。昼間向日葵を買っていたバカ貴族子弟もいた。


「とりあえず、花屋のほうから攻めよう。向日葵を買ったヴィルヘルム君なら警戒されないだろ。」


 聖女と勇者がものすごい睨んでくるけど、別にいまからにゃんにゃんする訳じゃないから。他のみんなは隠蔽をかけてこそこそついていく。

 ヴィルヘルム君が花屋の扉を開けると・・・男性が6人くらいで女性に群がっていた。周りには金貨や銀貨が転がっている。おっさんの群れの中心にいる昼間も見た店員の女性はヴィルヘルム君を見ると嬉しそうに微笑んだ。


「いらっしゃい・・・。いっぱい、たのしんでいってね。」


「楽しみません!」


聖女がガマンできなかったらしく姿を現す。


「もう、やめるんだ!気持ちいいかもしれないけど・・イヤな気持ちもあるんだろう?」


 ヴィルヘルム君がキリっと説教説得をはじめる。かっこいいー。

 聖女を見た女性はうろたえる。さすがに知名度も外見もあって知っているのだろう。


「あ・・あああ・せ・・せい・じょ・・ああああああずるい!ズルイズルイ!せっかくカッコイイイケメンが来たのに!!王女だからって!聖女だからって!!!そのイケメンはフラワーちゃんのモノだー!」


 周りにいた男性がゾンビのように意思のない動きで聖女に迫ってくる。貴族の子弟はきょろきょろと周りを見回したあと、床に落ちていた彼女のパンツを見つけると嬉しそうに手にとりパンツを被る。頭にではない。顔にパンツの股間部分を密着させハァハァいいながら覚醒する。


「レイプマン!見参!!」


 他とは違うキレのある動きでカベとか天井を移動しながら聖女を狙ってくる。手が届きそうな瞬間空中のレイプマンの体がキレイに一回転してカベに向かって飛んで行った。レオン君は剣聖としてちゃんと成長しているらしい。ていうか、今のどうやったんだ?

 適当に周りのおっさんを木刀で叩いて眠らせていく。見ている分には眠ったのなんか分からないからバタバタ倒れていくおっさんズを見て女性が泣き叫ぶ。


「なんで!なんで!なんでジャマするの!!ふらわーちゃんは痴女だから!リッパな痴女になるためにがんばってるダケなのに!!どーれーみー助けてぇーーーん><」


 天井の窓が空き箒にのった魔女が女性を助け出して屋根の上に逃げていく。レイプマンも後を追った。


「店内も狭いし外へ出よう!」


 外へ出ると月の光の下、5人の痴女魔女が箒に座って店の屋根上に並んでいた。全員少しずつ形の違う黒のボンテージで頭の上のヘッドレスト・・パティシエかメイドのカチューシャがお揃いで浮いていた。全員ボンテージの一部が開いていておっぱいが丸出しだったりお尻が丸出しだったりしているが、顔は普通に晒しているので昼間のケーキ屋の店員で間違いない。ボンテージもちょっと肉が食い込んでいるし、痴女魔女の邪神の力を身にまとっている。


 花屋の店員を連れて逃げた痴女魔女が叫ぶ!


「ふらわーちゃんはまだ痴女見習いなんだよ!どうしてジャマをするの!!みんな合意でやってるだけなのに!」

  

 後ろでレイプマンがウンウン頷いている。どうやら痴女見習いで痴女魔女見習いでもなかったらしい。邪神の力も薄いワケだ。


「個人的なそういう事はともかく!キミ達は魔法を使っているじゃないか!本人の意思を操り、挙句強姦魔にするのは看過できない!勇者PT光の翼がキミ達を捕まえる!!観念しろ!」


「あなた達の行為には・・愛がありません。聖女として・・・見過ごす事は出来ません!」


 ヴィルヘルム君と聖女は堂々と名乗りを上げた。


「あら、可愛い女の子がたくさんいるわ~♪可愛いって言ってくれるのは若い内だけなのよ~♪全員ぐちゃぐちゃに汚してあげなさい!♪」


 痴女魔女の一人の号令で店の中から、周りの路地から全裸のおっさんが湧き出る。なんなら、わざわざ服を脱ぎながら歩いてくる。屋根の上には彼女たちを守るようにブラジャーを頭に被ったヤツや女性のパンツを履いた変態が現れる。ここまでは想定の範囲内。


 にじり寄ってくる強姦魔にダークがハリを投擲する。先端にはマヒになる薬が塗ってある。捕縛は出来ないけど眠らせる事が出来るならマヒでもいいんじゃないかと作っておいたのだ。

 ルビーさんが叫ぶ。


「ウチは賢者や!爆炎魔法とか攻撃魔法ばっかりやないんやでー!!スタンウェーブ!」


 ルビーさんから放たれた黄色い衝撃波が通りすぎると強姦魔がバタバタ倒れていく。


「やったか?!」


 それは言ってはダメなやつだ。誰かが言ったその言葉に反応したのか、倒れていた強姦魔が震えながら立ち上がる。


「ワシはヘルニアなんじゃ!」

「なにを!ワシなんか痛風じゃ!」

「糖尿病で・・・」

「ヒザの古傷が・・・」


 これは!おっさんの不健康自慢だ!・・・そういう事か!!


「みんな!こいつらは自分の病気なんかの症状で状態異常を上書きしてくる!気をつけろ!」


 オレの叫びにみんなえーって感じだ。ルビーさんはがんばったのに涙目だ。でも全員起き上がってくるワケでもない。健康なおっさんもいたのだろう。あと、持病で起き上がってきたおっさんも目に見えてふらふらしている。痛風が痛いのだろう。


 動きが悪くなっているスキをついて丁寧に一人づつ眠らせていく。ソフィとかプーニャはなんかあった時の為のバックアップなので一応大人しくしている。全裸のおっさんを見る目は視線で人を殺せそうではあるけど。一応手は出さないでヴィルヘルム君は説得(?)を続けている。


「あい~なんやねんソレ、そんなモンでハラは膨れんのじゃー」


「ふふふ、らぶちゃんは自分の名前がらぶなのにちっとも愛がもらえないからねー。それしにても・・・愛・・聖女が愛。ふふふふ笑わせてくれるわ。”ぱいぱいすっぽんぽん!ぽん!回数みえーーる!”」


 痴女魔女の力が集まって魔法を発動させた。周りの人間の頭の上に数字が表れる。これは!!


「ふふ、ふっふふふっふ。へぇ~聖女なのに・・処女じゃないだ。とんだ淫乱聖女がいたものねー」


 痴女魔女の(たぶんリーフムーンとかいう名前だ!知らんけど!)言葉で頭の上の数字がナニかみんな気が付く。そして無表情で立っていたソフィの顔が驚きに染まる。


「ど、どういう事なの!ちゃんとローテーションまで組んだのに!どうして!」


 そう。ぷーにゃの頭の上の数字はソフィよりも大分多かった。真っ赤になって顔を隠しているシルヴィがしょぼく見えてしまう数だ。別に浮気をしているとかではない・・・。


「じ・・実は・・・・おならの匂いを変えれるようになったので・・・・・元気がなくなったら・・・むにゃむにゃ」


 ちょっと前から頼み込んでおならも解禁済なのだ。おならの匂いを変えるのは実は結構難しいらしく故郷でナーラさんに教わっていたらしい。そして匂いの問題が解決しても恥ずかしがるプーニャを前にすればそりゃあ回数も増えるさ。ソフィがプーニャを見てオレを睨んでプーニャを見て・・・。


 オレは強姦魔を殴るロボットと化しながら周りを確認する。ヴィルヘルム君は聖女と勇者と半分づつできっちり数が揃っているが、それほど多くはない。聖女もこちらのPTの回数を見てちょっと驚いている。

 それにしても、だ。レオン君とダークの回数はぴったし一緒なんだけどちょっと飛びぬけている。こっちは3人分なのに追いつけそうにない。やっぱコイツが痴女だよ。


「な・・れ、レオン・・その回数は!?」


 0回のレジーナさんが弟の回数を見て震えている。


「姉上!敵の策略に騙されてはいけません!それはそれです!」


「そ・・・そうか。そうだな。」


 チョロすぎて心配になる。


「聖女なんて関係ないわ!ワタクシはヴィルヘルムを愛しているもの!虚飾と快楽に溺れた魔女には分からないかもしれないけど!」


 魔法を使った痴女魔女は胸だけが放り出されたボンテージで自身満々に叫ぶ。


「愛!・・・忌々しい!私は処女よ!ご主人様から乳首専用痴女として開発されたのよ!これが愛!これが愛なのよ!」


 最初の痴女魔女ドレミともう一人の痴女も続く。


「いくら愛なんて言っても、男は変態しかいないのよ!女の子を恥ずかしめる事ばっかりで!歳をとったら平気で捨てて!!」


「キモチヨケレバソレデイイジャナイー」


 ヴィルヘルム君が熱く語る。


「キミ達にもきっと愛があるはずだ!変態じゃない男だっているさ!」


 後ろの方でPTメンバーの視線が痛い。なんでオレを見るんだ。いいじゃないか変態だって。邪神が関係なければどうでもいいハズなんだ。

 そんな事をしている内に地上の強姦魔はあらかた倒れ伏している。


「キミ達を殺したくない。だが、邪神の眷属は死刑だ・・。大人しく捕まってくれ!」


「くそ!もう少しで楽園が作れたたのに!もういい!!みんな。やるよ!!!」


 ドレミが叫ぶと痴女魔女が手をつなぎ合って輪を作る。痴女見習いは周りで踊っているレイプマン達も何気にガードしながら痴女魔女の周りを踊り回る。




痴女魔女舞台(チジョマジョステージ)!”ピリ辛ー激辛ースキスキスー”世界を痴女と強姦魔の世界へ!痴女魔女謝肉祭!!!!」



 

 痴女魔女の足元に大きな黒い魔法陣が広がり5人がくるくる回りだす。とんでもない量の痴女魔女と強姦魔の邪神の力が渦巻く。が、言っていた通り少し力が足りないのだろう。世界中はムリだ。だが、王都内なら一般人を全員痴女と強姦魔に出来るくらいの力が見える。・・・というか。


「痴女と強姦魔だけの世界になったら、それは和姦なのでは?」


 オレの疑問はスルーされた。そして、力を充満した魔法陣が王都へと拡大していく・・・その時。魔法陣はカベに阻まれ広がっていく事が出来ない。邪神の力もいつの間にか囲まれる。聖女が・・・初めて聖女らしい仕事をしたのだ。


「醜さも・・いやらしさも、人を愛する心も。人間は不完全だけれど、私は愛を知りました。今までただ、聖女の肩書に流されて生きてきたけど・・・。痴女にだってきっと愛はある。苦しんでいる人々を救う。愛の力で。聖女の力で!。”六点聖愛!至聖天”!!!人の弱さにつけ込む邪神の力を浄化して!!!」


 痴女魔女達を聖8面体が取り囲み邪神の力は出てこれない。ソフィが聖女の力と愛の神の力を集め捲って聖女に集めている。もちろん、今までだったらいくら集めても無意味だったろう。使えないでそのまま霧散していただろう。だけど、世界の理を知り、試練の塔を登り身に着けた神の力の制御能力を持って。

サクラ=クリスタル=ムーンレインは、神々など関係なく自分の意思で人々を救う為に。真の聖女となった。非処女だけど。


 ソフィの集めた聖なる力を結界の中へと送り込み銀色の光が舞い踊る。魔法陣を壊し、漂う邪神の力を塗り替えて。彼女たちの体の隅々まで愛の力で満たす。邪神の力が全て消え失せ、結界が弾けて。落ちてきた彼女たちをちょっと大きくなったぽん太が空中で回収する。舞い散る聖なる力が辺りの邪神の力を追い払う。レイプマン達も痴女見習いの彼女も、至近で聖なる力を浴びて気を失っている。とりあえず隠蔽とかの魔法も消えただろうし、全員捕まえて事情聴取だね。本来は情状酌量の余地なしではあるけれど、邪神の眷属から外れたのは初めてなのでいい感じになんとかしてほしい。


 大分ぐだぐだだったけど、目的も達成。少しPTメンバーのオレを見る目が厳しいが、しょうがないのだ。人間なんだから。



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