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弱小球団奮闘記  作者: 鈴兼哲
1章:1年目
10/17

6話:キャンプ第2クール~練習試合~

2月15日 12:00

 宜野座村営野球場


晴れ渡った空の下、横浜シースターズと大阪浪速タイガースの練習試合が組み込まれていて、観客がスタンドを少しずつ埋め尽くしていた

これが、横浜シースターズにとっての今シーズン最初の対外試合となる


グラウンドでは、試合開始前の練習が行われていた



◆◆◆◆◆◆

3塁側 横浜ベンチ


「やはり、大阪は若手中心のようですな」


自軍のスタメン用紙を持った杜とその隣に座る伊志嶺ヘッド

杜は大阪の守備練習を食い入るように見ていた



横浜(うち)にとって今シーズン初の対外試合。大阪は今シーズン2回目の対外試合。いずれにしても若手中心のオーダーになるさ。練習試合といえど勝ちに行くぞ!」



◆◆◆◆◆

1塁側 大阪ベンチ


守備練習のほんの少し前の事、チーム方針で中堅とベテランの選手が試合に帯同していない中

唯一帯同している球界のアニキこと兼本(かねもと)が首脳陣の方針に不満があり出場を直談判していた


「監督。ワイを試合に出せや」


「兼本か…。DHで1打席だけでいいか?」


「おう」


兼本の談判があっさりと監督に認められて、拍子抜けした兼本だった



◆◆◆◆◆

スタンド


(兄ちゃん。試合出られんのやろうか??)


バックネット裏に座った颯は内心心配していた。兄と慕う昭人が試合に出られるのだろうかと…

そんな颯の隣に大阪タイガースの縦縞レプリカを着た金髪の女の子と淡い赤髪の女の子が座った


「今日の相手は横浜だ。若手中心でも勝てるだろう」


「そうですね。シグレ」


「シグレにフィーリスちゃん?」


「颯?」

「これは大家の娘さん。ご無沙汰しております」


フィーリスとシグレは立ち上がって颯と挨拶を交わした


因みに両者の関係性は

颯とフィーリスは中学からの顔馴染みの親友で今も同じ大学に通っている

颯とシグレは颯の両親が大家をしているアパートの住民と大家の娘

シグレとフィーリスは剣道場の師範代理と門下生・・・といった感じである



『試合に先駆けまして、両軍のスターティングメンバーを発表いたします。

先攻、横浜シースターズのオーダーは

1番 中堅手 昭人 背番号69

2番 二塁手 西岡 背番号3

3番 指名打者 堂峯 背番号1

4番 三塁手 阪口 背番号68

5番 遊撃手 尾川 背番号30

6番 一塁手 大原 背番号65

7番 左翼手 憲史郎 背番号56

8番 捕手 原口 背番号15

9番 右翼手 真上 背番号29

先発投手(ピッチャー)は西田、背番号10


続きまして、後攻め大阪浪速タイガースのオーダーは


1番 中堅手 芝田 背番号00

2番 遊撃手 西原(さいばら) 背番号31

3番 右翼手 伊藤 背番号50

4番 指名打者 兼本 背番号6

5番 一塁手 新井準太 背番号30

6番 左翼手 野川将也 背番号70

7番 三塁手 荒又 背番号55

8番 捕手 白山(はくさん) 背番号61

9番 二塁手 黒岡 背番号38

先発投手(ピッチャー)は榎本、背番号11』


試合開始時間が刻一刻と迫り、試合開始の定刻時間である12:45を指していた



◇◇◇◇◇


1回表

昭人が内野安打で出塁。次打者の西岡の初球に二盗

3番堂峯の中堅への犠飛で1点先制


1回裏

芝田が安打で出塁も後続が断たれる


2回表

三者凡退


2回裏

新井準と野川将連打で無死一二塁も後続が続かず無得点


3回表

投手:榎本→石崎

一死から真上と昭人が出塁も西岡凡打


3回裏

一死一二塁も後続が打ち取られ無得点

兼本に代打中原将志


4回表

先頭の堂峯が二塁打で出塁

一死後、尾川の犠飛で1点追加


4回裏

投手:西田→田村

先頭の新井準が本塁打で1点返すも後続が続かず


5回表

投手:石崎→島原

憲史郎が出塁するも点には結びつかず

原口に代打雨家


5回裏

代打雨家が捕手の守備に就く

芝田の代打阪井が安打で出塁

西原の代打 東宮(とうぐう)は空振り三振

後続が続かず無得点


6回表

投手:島原→新井達也

代打阪井が中堅、代打東宮が二塁手、二塁手の黒岡が遊撃の守備に就く

先頭の昭人が安打で出塁。西岡の代打笹垣の打席で盗塁成功

代打笹垣の安打で昭人が本塁生還。1点追加

堂峯に代打比企が三振、尾川は凡打に倒れる


6回裏

投手:田村→久保山

代打の笹垣が一塁手、一塁手の大原が二塁手、真上に代わって左翼手に鵜島、憲史郎に代わって右翼手に佐藤が就く

新井準の代打野川亮一が凡打

野川将也が安打で出塁、代走藤井

二死後、白山に代打 新巻(あらまき)

黒岡が凡打に倒れて無得点


7回表

代打の阪井に代わって小林が一塁手、代打の新巻が左翼手、代走の藤井が中堅手の守備に就く

大原が四球で出塁し、代走堤

一死二塁の状況を作るが得点には結びつかず無得点


7回裏

投手:久保山→新見

代走の堤が二塁手の守備に就く

東宮、伊藤の連打で一死二三塁の状況になり、中原将の犠飛で1点返す


8回表

投手:新井達→小山(おやま)

二死三塁から阪口が安打で1点追加


8回裏

投手:新見→鳥岡

荒又に代打坂上、黒岡に代打 神原(かんばら)も三者凡退


9回表

投手:小山→松本

代打の坂上が遊撃手、代打の神原が三塁手の守備に

佐藤が安打で出塁も点には結びつかず


9回裏

投手:鳥岡→深江

小林に代打田中が安打で出塁、中原将に代打中原翔の二塁打で1点返すも野川亮が凡打に倒れる


◇◇◇◇◇


試合結果

横浜 大阪

4 - 3


新生横浜シースターズ、対外試合初戦を勝利で飾る

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