【幕間4】メグの見解
メグちゃんのつぶやき。短いです m( _ _ )m
アケルナルから無事帰ってきて、また平和な日が戻ってきた。
相変わらず勇者の召喚は続いているけど、こっちとしてはもう巻き込まれたくないから淡々と業務をこなすだけにしたわ。いちいちリサやショウが連れて行かれたら、そのうち私自らが大魔王を封印しちゃうからね! って、勇者サマの仕事を奪っちゃいけないからしないけど~。できるってバレたらめんどくさいからできないふりしてるけど~。
大魔王だって、勇者と遊びたい(!)だろうし。邪魔はしないわ。
そんなこんなでまったりとした日に来た近くの村の親子。
うん、なかなか悲劇的な前世を送ったようね。聞いてたリサがボロボロ泣いてる。
おや、ショウにすがって泣くのね? ショウ、そのデレデレとした顔やめなさい。残念だわ。リサが絡むとどうしても残念感が否めないわ。
私がショウを半目で見ても、ニヘラ~と笑うだけ。もうほっとこう。
げほんげほん。にやけたショウから視線を姉弟に戻す。
姉弟は、さすがに前世の記憶があるから、並みの子供ではない。非常にしっかりしている。
こっちの親のこともあるから悩んだんだろうね?
でもつらい思いをして引き裂かれた母親に、今、自分たちが幸せだということを伝えたい、安心させたいという気持ちが勝ったんだね。
いい子たちだ。
最近記憶が蘇ったということだから、近々その母親は現れるのかもしれない。偶にこういうケースもあるからね。
パッとスキャンしたところ、かなり絆は強そうだし。
来たら知らせると約束して、その日は帰って行った。
「早く現れるといいねぇ。お母さん」
ずびび~っと盛大に鼻をかみながらリサが言う。あーあ、目も真っ赤にしちゃって。
私が淹れなおしてあげた温かいココアに口をつけている。ふふ、かわいいね。
「ま、もう少ししたら現れると思うわ」
「え?!」
「メグさん、判るの?!」
私の一言に、リサとショウが目を丸くする。そんなに驚かなくても。
「まあね。偶にあるのよ、こういうパターン。強い絆で結ばれた人物が転生してくるときに、その相手の記憶が蘇るっていう」
「へえ! じゃあアルタイルくんが言ってたことは当たってたんだ!」
「そーゆーことね」
「じゃあなおさら。早く現れろ~早く現れろ~」
「……何してるの?」
「祈祷」
「「……」」
タウロス山に向かって手を合わせ『早く現れろ~』と繰り返すリサを、私とショウはじっと見つめるしかできなかったわ。
今日もありがとうございました! (^^)
短くてごめんなさい! すぐ次がんばります!




