表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
宿屋の娘は聖女と呼ばれ転生す  作者: 紅羽夜


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

463/475

第463話「淑女来訪」

「サラティスさーん、いらっしゃって?」


 扉を貫通するあの声。

 サラティスは私室の扉を開ける。


「ラネッタさん、どうされました」

「急な来訪で申し訳ありませんわ。少しお話をよろしいかしら?」

「ええ、どうぞ」


 ラネッタを通す。


「フィーナさん、お邪魔しますわー」


 フィーナにぺこりとお辞儀する。


「ええ。ちょっと二人で一時間くらい、蔵書館に行ってくるわね」

「……」


 ラネッタはエステリアは素通りする。

 サラティスは一瞬言葉を掛けようとしたが止めた。

 面倒事になった時の方が大変である。

 二人が出ていき、ラネッタは椅子に座る。


「サラティスさんにはご迷惑をおかけしましたわー」

「?」


 サラティスは首を傾げる。

 謝罪を受ける理由に心当たりがない。


「ゲルダマさんの件お聞きしましたわー」

「ああ、確かお二人はレクスライの貴族でしたね。御親戚ですか?」

「ゲルダマさんは繋がりは一切ございませんが、マレランネさんは家の繋がりはかなり遠いですが、一応ありましてよ」

「そうなんですね。でもラネッタさんが謝ることはないですよ」


 つまり、ラネッタの来訪とは謝罪と責任を取りにきたといことだ。

 しかし、責任を取る。

 組織の長や、貴族の当主であるのなら自身に一切の責がなくとも、誰かの失敗を謝罪しなくてはいけない時がある。

 それが立場というものだ。

 しかし、今回は極めて個人的な問題でかつ、ラネッタは領主家の娘であるが当主ではない。

 ラネッタが謝罪する必要など欠片もないのである。


「いいえ。殿方のみっともない、どうしようもない焼きもちで、ここまでの騒ぎにさせてしまいましたわー」

「は、はぁ」


 声がでかい。

 悪い意味ではない。

 フィーナなどから聞かされる派閥などの都合なのだろうか。

 きっと社交の場でかっこうの噂話になること間違いない件である。

 もしかしたらそちらの面を考慮しての謝罪なのかもしれない。

 派閥のことを考えるのも、関わるのも御免であるため、サラティスはフィーナの話を軽くしか聞いていない。

 そうなると素直に謝罪を受け入れて済んだことにした方がお互いのためであろう。


「ゲルダマさんには話をつけてますので、サラティスさんは学祭の格闘には出なくて問題ありませんわー」

「あー」


 理解した。

 婚約者のトラブルで謝罪うんぬんもあるが、わざわざ来たのは、こちらが主かもしれない。

 領主同士の関係性を考慮するのであれば、当然止めた方がいい。


「ありがとうございます。でも私は出るのでゲルダマさんには逃げるなとお伝えください」

「……」


 ラネッタは暫し、サラティスを見つめる。


「まぁまぁまぁ」


 突如ラネッタは立ち上がる。


「サラティスさんは武芸の嗜みがおありで?」

「護身術程度を少々お父様から」

「羨ましいですわ」

「へ?」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ