第444話「正解発表」
「ふふ、皮膚が変色しているから皮膚病を疑うのは当然のこと。だけどね、人間の体は実に複雑なのよ。まさか、こんなことでというのが原因だったりすることも割と多いのよ。だから、別の要因を推測するのはとても良いことよ。皮膚病じゃないとするのなら一体何が原因だと推測したのかしら?」
「何か魔術がしかけれられた。はどうですか?」
「レマイラちゃんは思い返して何か魔術が仕掛けられていそうな点はあったかしら?」
「いえ。特になかったかと」
「フィーナちゃん、いい推測だけど今回は残念ながら違うようね」
踊り踊るのだが、何故かサラティスは指名されなかった。
「ではそろそろ答えを出しましょうか。サラティスちゃん、正解をお願い」
「へ?」
ぱちくり。
「カリナ先生、サラティスさんが答えを知っているのですか?」
ツニデニットが疑問の声を上げる。
フィーナはさも当然と疑問にすら思わなかった。
白クラスで過ごしたレマイラもサラティスを知っているので、知っていもと納得している。
「どうでしょうかね」
カリナがサラティスにウィンクをする。
「人形を借りますね」
サラティスは人形に向き合う。
「切った」
周りは真剣にサラティスの指に視線を這わす。
サラティスはナイフで変色した皮膚を削ぎ落しす。
次の瞬間サラティスの指先が淡く光る。
「これで治りましたね」
「拍手」
まるで魔獣が吠えたかのようなカリナの拍手。
後を追い、ピピピのような拍手が広がる。
「では、サラティスちゃん。原因と何故その対処をしたかを説明して頂戴」
「恐らく傷口にコスバン草の樹液が付着していたからかなと。皮膚の表面に付着したのであれば、水で流せばある程度落ちて、数日も経てば消えます。しかし、今回は皮膚を治す際に閉じ込めてしまいました。なので、切除して回復魔術を使いました」
「大正解」
とびきりのウィンクを飛ばされた。
コスバン草とは高い山などに生えている野草である。
コスバン草の樹液は無色透明なのだが、一定量以上の魔力に触れると黒くなるという性質がある。
「因みにどうしてサラティスちゃんはコスバン草であると判断したのかしら?」
「匂いですね。コスバン草の樹液が魔力に反応して変色したら、数時間くらい微かに蜜などのような甘い匂いがします。先程確認した時に匂ったのでコスバン草だと判断しましたね」
皆先程のサラティスの奇行は奇行ではなく、至ってまともな診察だと理解させられた。
再度順場に人形を手に取り、匂いを確認する。
「サラティスさんはお家で?」
レマイラの言葉にふと思い出す。




