第39話 スクールのアイドル
「カラオケいきたーい!」
私、コムギーノ・カホ! 14歳!
ド田舎育ちのパン屋の娘で、チコク魔法学校2年生!
詳しくは第1話を見てね!
でも第3話を見たほうがわかるって意見もあるよ!
【説明しよう!
チコク魔法学校とは――
天才魔法使い!
サメ映画評論家!
サメ映画愛好家!
など!
数々の有名人を輩出している由緒正しき魔法学校である!】
いつものように学校帰りにコンビニへ向かっていると――
「そこのGirl!
待ちたまえYO!」
サングラスに派手な服の人に呼び止められた。
「え?」
誰?
「MeはこういうものDAッ!」
差し出された名刺には、
『アイドルプロデューサー JIN・魚介』
って書いてあるけど……。
「アイドルプロデューサー!?」
「Youを見てヤバメのオーラをBiBiっと感じちゃったZE!
アイドルやっちゃおうYO!」
私が……。
アイドルに!?
でも、私まだ中学生だし……お父さんやお母さんにも相談しなきゃ……。
【説明しよう!
この作品はフィクション!
広くいえばギャグ作品なので――
細かいことは気にしなくていいのである!】
あっ、そうだった!
「私……!」
「アイドルやります!」
◇
JAM TOAST SISTERS、初ライブ当日。
SNS戦略がうまくいって、3000席すべて完売!
舞台袖にまで地響きのようにファンの声援が響いてるよ!
プロデューサーから、
『最高DAッ、カホ!
YouがセンターだYO!』
って言われちゃった!
「みんな!
集まって!」
リーダーの声で円陣を組む。
「この1週間……歌もダンスもこの日のために必死に練習してきた!
このメンバーに巡り会えて、本当に良かった!」
レモンジャム担当の……。
……ミ……ミカ……?
んー、……リーダー!
「うん、頑張った姿をファンに見てもらいたい!」
ブルーベリージャム担当の……。
……サ……サ……ユリ?
「この声援に応えなきゃね!」
マーマレード担当の……。
……えーっと……。
「最高のライブにしようね!」
……キウイジャム担当!
【説明しよう!
結成して1週間!
学業の合間にレッスン!
それぞれの予定が合わないこともあったので――
メンバーの名前をはっきり覚えていないのである!】
「よし、いくよ!」
「「「Go!
JAM TOAST SISTERS!」」」
ちなみに私はイチゴジャム担当だ!
私たちがステージに出ると――
「「「わーーーーーーー!!」」」
すごい……!
これが……アイドル!
『来てくれてありがとう!
私たち――』
『『『JAM TOAST SISTERSです!!』』』
「「「うおおおぉぉぉ!!」」」
『それでは聞いてください!』
『『『Mix JAM!』』』
――――
Mix JAM
作詞 JIN・魚介
作曲 ゴウチ・ニガーキ
編曲 鍵屋4120℃
この前初めて見た
君の頬にJAM
どんな色してたっけ?
Check it out
Again
陽炎に浮かぶColor
信号機に似てた
そんな午前9時
Red, Blue, Yellow
Huh?
黄色ってより
オレンジだったかな?
そういえば青も
よく見たら緑だね
ねぇ、それって
その言い方って
世代を感じちゃうよね
But we live in the same era
Mix JAM
Mix JAM
そんなことはもういい
全部塗って
混ぜてしまえば(マーガリンもね)
Mix JAM
Mix JAM
フルーツベースなら
味のバランス
たぶん崩れない(バターもいいね)
君もそんな気持ちだったのかな?
Ah、Mix JAM
……Was it toast?
――――
「「「うおおおぉぉぉ!!」」」
すごい盛り上がってる!
ペンライトを振るファンの熱量が伝わってくる!
ありがとう……!
この気持ち、みんなに伝えたい!
響け!
私の歌――
【気合いを入れたカホの歌声による超音波で、会場は吹き飛び、メンバーやスタッフ、3000人のファンたちは3ヶ月まともに音が聞こえなくなった。
JAM TOAST SISTERSの熱狂的ファンたちの間では、
『この現象に遭わないとガチ勢とは言えない』
と言われ始め、カホは運営とファンの板挟みにあったという。】
「もしかして私、またやっちゃったー!?」




