第1話 転校生
「えっ!? もうこんな時間!?
あー! もうトースト焼いてる時間無いよー!
いってきまーす!」
ガチャ!
バタンッ!
「いっけなーい! 遅刻遅刻ー!」
私、コムギーノ・カホ! 14歳!
今日は転校初日の大事な日なのに寝坊しちゃった!
どうしよー!
トースターから急いで取り出した、まだ半焼けのパンをくわえ、私は勢いよくアパートを飛び出した。
目指すは――
チコク魔法学校!
今日から私が通う学校だ!
【説明しよう!
チコク魔法学校とは――
天才魔法使い!
握手4時間待ちアイドル魔法少女!
登録者800万人の魔法系インフルエンサー!
など!
数々の有名人を輩出している由緒正しき魔法学校である!】
私は田舎で普通の学校に通い、両親と一緒に暮らしながら、実家のパン屋を手伝っていた。
お父さんとお母さんは昔、有名な冒険者だったんだって!
小さい頃は、2人から冒険の話を聞くのが大好きだったな!
『お父さんもお母さんもすごい!
私も冒険者になりたーい!』
なんて、いつも言ってたっけ!
すると1週間前、突然お父さんとお母さんから、
『カホ……お前はチコク魔法学校に行きなさい』
『そうね。でないと私たちの身がもた……社会勉強にもなるでしょう』
そう言って、快く送り出してくれたんだ!
そして今日から、実家を離れ1人暮らし!
ちょっとさみしいけど……。
私、立派な冒険者になれるように頑張るからね!
「あ、やばっ!
遅刻しそうなんだった!」
思い出話をしてる場合じゃない!
でも、こんなときのためにあるのが――
『魔法』だ。
実家にいた頃は、お父さんとお母さんから、
『カホ、お願いだから魔法は使わないでくれ』
って止められてたけど……。
もう私も立派な魔法学校の生徒なんだから、いいよね!
「《ファイア》!」
私は自分に魔法を撃った。
ドッゴオオオオオオオオオオオン!!!!
「わーーーーーい!」
このまま学校までひとっ飛びだ!
魔法ってほんとに便利ー!
【説明しよう!
カホの《ファイア》の衝撃により地面には――
直径数十メートルの大穴が空いたのである!
後日!
『伝説クラスのランクSSS魔物』が現れた跡だろうか!?
と!
研究者の間で話題になったのである!】
「あっ! 学校見えてきた!」
【学校の屋上に着陸を試みたカホは、そのまま1階まで校舎をぶち抜いた。
そして先生にめちゃくちゃ怒られたという。】
「やっちゃったー!」




